仕事を押し付けてくるA子
同僚のA子は「この資料、あなたが作ってくれる? 明日までだから急いで作ってね」と言いながら、いつも私に仕事を押し付けようとしてきます。そのうえ、プレゼンでは「この資料、頑張って作ったんです!」とさもすべて自分でやったかのようなことを言うのです。
この日も同じように、私にプレゼン資料の作成を頼んできました。「まずは自分でリサーチして作ってみなよ」と突っぱねても、「ケチ! 同僚なんだから協力してよ!」とすねてしまい……。結局、他の社員やお客様に迷惑をかけないため、「手伝うから見せて」と返事をしたのでした。
新入社員にまで!?
そんなある日、企画部に新入社員のB美が配属されてきました。彼女は控えめで優秀だと評判で、私は一抹の不安を覚えたのです。
「A子の犠牲になるかもしれない!」
案の定、数日後にB美が困り果てた顔で、「実はA子さんからプレゼン資料を任されて……」と相談に来ました。「まだ慣れていないこともあって、仕事が終わらず……」と涙ぐんでいます。
私は彼女にA子はいつもそうだと説明し、「新人のあなたは悪くない。いきなりこんなに複雑で大量の資料作成を丸投げするなんて、言語道断よ。私が引き受けるから大丈夫」と発言。
B美は「 本当にありがとうございます」と感謝の言葉をくれました。そして私は、A子にはお灸をすえてやらねば、と覚悟を決めたのです。
A子に突きつけた条件
翌日、私はプレゼン資料を完成させ、A子のデスクに行きました。
「B美さんにあなたが頼んだ資料は私が作った。条件を受け入れてくれたら、この資料をあなたに送信するわ」
条件とは、人の資料や努力の成果をパクらないことと、新人に仕事を丸投げしないこと。この2つを約束してもらおうと思ったのですが、A子は私の話を聞かずに、「これで準備はOK。今日はネイルに行かないと〜!」とさっさと帰ってしまったのです。
私は「どうなっても知らないからね!」と念押し。そして、その資料を使うプレゼン当日になったのでした。
社長の前で真実を暴露
プレゼン直前、A子は自分のパソコンを開けてびっくりしています。
「な、ないっ! し、資料がない! どうしよう……」
私は、「昨日言ったでしょ? 条件を受け入れるかどうかの返事をあなたはしなかったから、資料は送っていないわ」と冷静に言い放ちました。
「ちょ、ちょっと早く送ってよ!!」
A子が騒いでいると部長と社長が会議室に入ってきて、会議がスタート。「えっと、資料は……」と口ごもっているA子を横目に、私は部長と社長に説明しました。
「A子さんは先日、自分のプレゼン用資料を新人のB美さんに押し付けて帰ってしまったため、代わりに私が作りました。なので、私が発表します」
取り乱すA子に部長は、「新入社員に仕事を押し付けたとはどういうことだね?」と厳しく追及。社長は、「きみには期待していたのに残念だよ。これは人事異動や昇給にも関わる行為だな」と発言し、A子は涙目になっていたのでした。
その後のA子は…
その後、私のプレゼンは大成功し、部長と社長から褒めてもらえました。
翌日からA子は、私やB美に押し付けることなく、自分の使う資料は自分で作るようになりました。「ここはどうしたらいいと思う?」と素直にアドバイスを求めてくることもあるので、私は丁寧に教えています。
これからは、私、A子、B美の3人で協力して、企画部をいい部署にしていきたいです!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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