彼女と後輩が半裸で寄り添う写真が送られてきて…結婚目前での裏切り→婚約破棄した結果…

結婚式を間近に控えていたある日、僕は職場で妙な光景を目にしました。同じ会社で働く婚約者である彼女が、僕の後輩（男性）と妙に親しげに話していたのです。軽い冗談や褒め言葉を交わす2人のやりとりに、僕は何とも言えない違和感を覚えました。

 

数日後の夜、僕の元にその後輩からメッセージが届きました。「先輩のお嫁さんと仲良くさせてもらってますw」と。一緒に送られてきた写真には、見覚えのある寝具で眠っている彼女と、彼女に寄り添う後輩のツーショット。共に肌が露出していて……。

 

冗談なのか本気なのかわからない言葉に、胸騒ぎがしました。僕は慌てて彼女にメッセージを送りましたが、結局返事はなくて……。彼女がどうして後輩と一緒に？ 僕たちはもうすぐ結婚式を挙げるのに。不安でいっぱいでその日は眠れませんでした。

 

翌朝、僕は彼女の家に向かいました。そこで目にしたのは、部屋でくつろぐ後輩と、驚いた顔をした彼女でした。

 

どういうことかと問い詰めると、なんと2人は「恋人関係にある」と言います。僕と婚約しているのに、後輩と恋人関係……？ 悪びれる様子もなく言う2人に、僕は頭が真っ白になり、信じられない気持ちでいっぱいでした。

 

ただ、次第に怒りが。僕は浮気をする人が本当に嫌いです。そのことは彼女にも以前から言っていました。だからこそ、浮気をしていた彼女ともう結婚なんてできないと思いました。そして僕は「結婚は白紙に戻す」ということを伝え、僕への慰謝料と式場のキャンセル料、それから招待客や親への説明もしてもらうよう伝えました。

 

後輩は、「貯金はそれなりにあるのでちゃんと払います」と言っていましたが、その様子から誠意は感じられませんでした。

 

怒りも悲しみもありましたが、不思議と冷静でいられたのは、「浮気をするような人と結婚しなくてよかった」といった思いもあったのかもしれません。

その後、慰謝料として相応の金額が振り込まれました。ただ、元婚約者と後輩とは同じ会社で働いていました。仕事で関わる機会も多く、「浮気をするような人と結婚しなくてよかった」とは言っても、関わりがなくなるわけではなく、僕はそれがしんどくて……。

 

そんな中、ある日の仕事終わり、会社から駅まで歩いていると、以前一緒に仕事をした取引先の女性・Aと会いました。彼女は、僕の様子に「どうしたんですか？」と声をかけてくれたのです。僕はそんなつもりはなかったのですが、彼女は「元気がなさそうに見えたので」と声をかけてくれた理由を教えてくれました。

 

僕は簡単に自分の身に起きたことを話し、同じ会社で働いていることがしんどいという気持ちを明かしました。彼女は僕の気持ちに寄り添い話を聞いてくれ、そして「もし迷惑じゃなければ、私が働いている会社にきませんか？」と言ってくれたのです。

 

驚きでしたが、転職して心機一転するのもいいかもと思い……。僕は3カ月後、勤めていた会社を退職し、Aが働く会社に転職することに。元婚約者と後輩との関係も切れ、新たな環境に身を置くことで、気持ちも切り替わり、「改めて頑張ろう！」と言う気持ちで仕事に取り組めました。

 

Aとは、共通の趣味であるゲームを楽しんだり、仕事の話をしたりするうちに、自然と心の距離も近づいていきました。裏切りを経験した後だからこそ、彼女のまっすぐな言動に救われた気がします。

 

そんなある日、Aと2人で食事をしていたところ、元婚約者と後輩、そして元婚約者の父と鉢合わせすることに。そこで驚きの事実が発覚したのです。

 

なんと、彼女は僕と婚約破棄になったことを、自身の両親に伝えていなかったのです。結婚式をキャンセルした理由として「僕が事故に遭って入院中」（だから結婚式を中止にした）と嘘をついていたことがわかりました。僕がちゃんと対応をしたか聞いていなかったのも悪いかもしれませんが、本当に呆れてしまいました。

 

元婚約者の父と会ったことで、彼女がついていた嘘がバレることに。もちろんですが彼女の父親は大激怒。元婚約者と後輩は「このあとゆっくり話をしよう」と言われていました。

 

その後、以前の会社の同僚に聞いた話によると、なんと元婚約者と後輩は結婚したようです。しかし、結婚を機に2人とも会社を辞めたそう。社内で浮気の問題が広がり、周囲から白い目で見られていたとのことだったので、耐えられなくなったのでしょう。

 

僕はというと、しばらく恋愛はいいかなと思って仕事にまい進する日々を送っています。ただ、仕事やプライベートなどでAと関わるうちに、「信頼できる人が近くにいるというのは、こんなにも心穏やかに過ごせるんだな」ということを感じています。これから先も、信頼できる人と穏やかに歩んでいけたら……そう思えるようになったのは、Aとの出会いがあったからかもしれません。

 

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※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。