嫉妬心の強い義妹
ある日、私が夕食に唐揚げを作ると、義母と夫が「おいしいね」と褒めてくれましたが、義妹は私と二人きりになったタイミングを見計らって、「あの唐揚げ、ベチョベチョでまずかった。みんな、我慢して食べてたんだと思う」と嫌みを言ってきました。
別の日、義妹が彼氏のA太さんを家に連れてきました。私はささやかながら手作りのクッキーとお茶を出したのですが、A太さんがそれを「すごくおいしい!」と喜んでくれたのを見て、義妹は不機嫌に。
「ちょっと甘すぎじゃない? こういうの、太る味って感じ」と言ったかと思えば、「◯◯ちゃん(私)、いつも甘いものばかり食べてるよね。そりゃ太るわけだ」と、A太さんの前で私をバカにするようなことを言ってきたのです。A太さんも義妹の発言の数々に驚いて、呆然としていました。
その日以降、義妹の嫌みはだんだんエスカレートしていき、義母や夫が見かねてたしなめても、「私は本当のことしか言ってない!」と逆ギレする始末。それでも義母と夫は、私の味方をし続けてくれたので心強かったです。
するとしばらくして、義妹から突然「今までごめんね」と謝られたのです。
「お詫びにラーメン奢るから、みんなで一緒に行こうよ」と誘われ、私は戸惑いながらも受けることにしました。
私の前に運ばれてきたのは…!?
翌日、仕事を終えてラーメン屋の前で義母と夫と合流すると、義妹とA太さんはすでに店内にいて、「おすすめのメニューを注文しておいたから」と言われました。
しばらくして運ばれてきたのは、なんと4〜5人前はありそうな大盛りラーメン。30分以内に完食すれば無料、できなければ3,000円支払いというチャレンジメニューでした。
一瞬、頭が真っ白になりましたが、「これ、私に食べさせて笑いものにするつもりだったんだな」とすぐに察しました。夫も義母も驚き、「無理しなくていい」と言ってくれましたが、今からキャンセルするわけにもいかず、義妹の思惑通りになりたくない気持ちもあり、挑戦することにしました。
食べている最中、義妹は「本当に食べきる気?」「すごい食欲ね〜! また太るよ?」といった嫌みを言い続けてきましたが、私は無心でラーメンをすすり続け、時間ギリギリで完食! 私はもともと食べることが好きで、人より多く食べられるほうだったので、なんとか食べきることができました。
嫉妬のあまり愛する人を失った義妹
「完食、おめでとうございます!!」の声とともに店中の客から拍手が起こり、私は注目の的に! 思い通りにならなかった義妹は、驚きと悔しさの入り混じった表情を浮かべていました。
私をバカにするために、こっそり特大ラーメンを頼んだことや義妹が発した嫌みの数々を見たA太さんは、「幻滅した。俺たち、もう終わりにしよう」と義妹に別れを告げ、ラーメン屋を去っていきました。
その日の夜、「しばらく、ひとりになりたい……」と言い出した義妹。A太さんとのこともあり、少し頭を冷やしたいのだろうと、義母も夫も無理に引き止めませんでした。
翌日、義妹は荷物をまとめて、義実家から出ていきました。どうやらしばらくは友人の家でお世話になるそうです。
義母は「きっと反省して戻ってくる日が来るわよ」と言っていましたが、私としては今はただ、穏やかな空気の中で過ごせることにホッとしています。
家族でも、思いやりがない言葉や態度は人を傷つけるもの。
お互いを尊重しながら暮らせることが、何よりも大切なんだと、改めて実感しました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。