エレベーターに充満した“あのニオイ”
家族でショッピングモールへ出かけた日のこと。私と夫、7歳の娘、5歳の息子でエレベーターに乗っていると、途中の階で小学生くらいの兄弟2人と0歳くらいの赤ちゃんを連れたご夫婦が乗ってきました。ぎゅうぎゅうではないものの、そこそこ密な空間となったエレベーター。
そしてドアが閉まった瞬間、ふわっと漂うどこかで嗅いだことのあるニオイが……。気のせいかと思っていると、その家族の男の子が「なんか臭い! うんちのニオイがする」と口にしました。場の空気が一瞬固まり、なんとも気まずい雰囲気に。
すると、赤ちゃんを抱っこしていたお母さんが「この子がうんちしちゃったかもしれないね」と小声で苦笑いし、私たちに「すみません」と会釈してくれました。
私も「全然気にしないでください! 赤ちゃんあるあるですよね」と笑顔で返し、赤ちゃんのかわいさに癒やされつつ、そのご家族は次の階で降りていきました。
ところが……。
まさかの真相発覚に全員びっくり!
ドアが閉まった途端、息子が慌てた様子で「パパにカンチョーしたら、パパ固まっちゃった。ごめんなさい」とカミングアウトしてきたのです。
どういうこと!?と振り返ると、顔を真っ青にした夫が「漏れたかも……」と小声でポツリ。あのニオイの真犯人は、まさかの夫だったのです!
その後、エレベーターを降りると急いでトイレに駆け込んだ夫。少し漏れてしまっていたとのことで、着替えを購入することに。予想外の展開に、驚きと笑いが入り混じった忘れられないハプニングになりました。
赤ちゃんのせいにしてしまったことに申し訳なさを感じつつも、今では家族の中で盛り上がる鉄板エピソードに。思いがけない笑い話が、またひとつ増えた出来事です。
著者:野村 柚果/20代女性。2017年生まれの女の子と2020年生まれの男の子を育てる2児のママ。営業職。「頑張りすぎない子育て」がモットー。趣味はお菓子作りと旅行。目標はいつか家族で海外旅行に行くこと。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)