お気に入りの場所で違和感
わが家の子どもが幼稚園に入る前。室内で自由に遊ばせることのできる子ども広場によく通っていました。その日もたくさん遊ばせよう!と急いで家事を片付け、午前中から広場に向かいました。
すでにきていた顔見知りの親子に「おはようございます~」とあいさつもそこそこに、さっそく子どもはおもちゃに一直線、ごきげんで遊び始めました。そんな姿をやれやれと思っていると……なんだか下半身に違和感が!
嫌な予感が的中!
崩した正座で座っていた私は、そーっとおしりを確認するとやっぱり! 生理がきていて、ベージュのパンツに赤いシミが広がっていました。
子ども広場は広めのお部屋で、おもちゃや絵本が揃えられており、子どもが自由に遊ぶのを保護者は床に座って見守っていたり、一緒に遊んだりできるのですが、トイレは部屋の外です。そして運悪くそのとき私は、部屋のドアから一番離れた場所にいました。
何かでおしりを隠そうにも、ポケットティッシュくらいしか持っていませんでした。
苦しまぎれのカニカニ歩き!?
大人に見られて恥ずかしいのはもちろんですが、汚れたボトムスを見て、子どもを心配させたり怖がらせたりしないかが気になりました。どうにか汚れを隠したままトイレに行きたい……そう悩んでいると子どもが「見て~」と近づいてきました。そして、その手には海の生き物図鑑があったのです。
図鑑を見た私は、ハッとひらめき「ね、カニさんて横向きに歩くんだよ~」ととっさに壁に背を向けた姿勢で横向きのカニ歩きをしてみせると、初めて見る動きに子どもは大ウケし、「なにそれ~」とまねしてくれました。
そこで、2人でカニカニ~と横歩きのまま、壁づたいに出口のほうまでたどりつき、そのまま「トイレに行こうか!」と、一緒にこども広場を脱出することに成功しました。
明らかに急な行動、そしておしりを隠すように帰ったので、顔見知りのママたちにはしっかりバレており、後日「いきなりびっくりしたよ」と笑われました。そして、子どもたちにはあのカニ歩きがとてもウケ、しばらく子ども広場ではカニカニブームに。わが子はもちろん、ほかの子どもたちもやって見せてくれていました。
著者:oniko/女性・主婦
イラスト:アゲちゃん
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!