血だらけの娘を残して夫が消えた
ある休日のことです。夫が「コンビニに行ってくる」と言うと、4歳の長女が「私も行きたい」と言うので、一緒に連れて行ってもらいました。そのとき6歳の長男はゲームに夢中、2歳の次女は午睡中だったので、私は家で待つことに。
いつも私の車にチャイルドシートを乗せているので、夫の車に付け替えて長女を乗せてもらうようお願いしました。私は楽しそうにする長女を家の中から見送り、「帰ってくるまでゆっくりしよう」とスマホに目を落とします。
するとすぐに車が戻ってきました。「忘れ物でもしたのだろう」と気にせずにいると、玄関から「ママ~!」と長女の激しく泣く声が……。びっくりしてすぐ玄関に向かうと、顔面が血だらけの長女が立っていたのです。「どうしたの!? 鼻血……?」と、よく見ると、やはり出血は鼻から。私は急いで長女を座らせ「長男くん、ティッシュ取ってきて!」とお願いしました。
幸い血はすぐに止まり、長女も泣き止んで落ち着きました。そしてあることに気づきます。「父ちゃんはどこ? 車にいるの?」と長女に聞くと、「長女ちゃんだけ降ろしてコンビニに行っちゃった……」と言うのです。「こんな血だらけなのに、コンビニ優先!?」と夫に怒る気持ちを抑え、「なんで鼻血が出たの?」と長女に聞きました。すると「家の近くに坂があるでしょ。そこで車が停まったら、長女ちゃんが椅子と一緒にドンってなったの」と話す長女。顔面血だらけの訳は、チャイルドシートがきちんと固定されていなかったことが原因でした。下り坂でブレーキを踏んだ際に、チャイルドシートごと長女が前に倒れ、そのときに鼻を打ったのでしょう。
長女から話を聞き、夫への怒りが頂点に達したころ、「ただいま……」と、気まずそうに夫が帰宅。私はなぜ長女だけ残して行ったのか、どうしてチャイルドシートをきちんと固定しなかったのか、夫を問いただしました。「血だらけの長女ちゃんを見て怖くなった。すぐそこのコンビニだから、チャイルドシートを固定しなくても乗せておくだけで大丈夫だと思った」と、情けなさそうに話す夫。「自分のせいで長女が血だらけに……」と、パニックになっていたようです。すぐに「長女ちゃんごめんね」と謝っていました。
私は夫に「面倒でも、行き先がどんなに近くても、チャイルドシートはしっかりして! 子どもはまだわからないんだから、大人がしっかり事故を防いであげないと」と、きつく伝えました。夫も反省し、それ以降はきちんとチャイルドシートをつけ、子どもとのお出かけを楽しんでいます。
長女が大事に至らず、鼻血だけで済んだのは不幸中の幸い。「すぐそこだから」とチャイルドシートに子どもを乗せなかったり、固定しなかったりするのは危険だと改めて痛感しました。
著者:下野香月/30代・ライター。面倒見のいい7歳の長男と、ひょうきんな5歳の長女、甘えじょうずな3歳の次女を育てている元保育士ママ。在宅勤務をしながらスキルアップ中。日々子どもたちに癒やされながら、忙しくにぎやかな毎日を送る。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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