彼の親の反応は?
結婚を前にした私は、彼の様子が最近どこか変だと感じていました。
「大丈夫? 元気がないみたいだけど……」と聞いても彼は、「いや、別に。ただ親に君のことを話したらさ……」と、気まずそうに言葉をにごすのです。
私は35歳、彼より年上。ご両親が年齢を気にしたのかと思ったけれど、よくよく聞いてみると、「親が気にしているのは学歴なんだ」という話です。
「俺の親、学歴にうるさいんだよ」と言うではありませんか。たしかに私はFラン大学出身ですが、社会に出たら学歴よりも実力。そのおかげでかなり大きな仕事も任される立場にもなりました。
それでも彼は、「何とかごまかさないと」と言って、私を守るよりも親に気をつかっている様子です。徐々に彼の態度は冷たくなり、結婚準備も私任せに……。不安を感じながらも、向こうのご両親との顔合わせの日々がやってきたのです。
悲劇の顔合わせ
不安の中で迎えた顔合わせ。当日、彼の両親は最初から険しい表情でした。それだけではありません。
「えー、この人? けっこう年いっているのね……」「息子は大手に転職が決まったエリートです。嫁にも学歴を求めたいのだが……」「あなたのような人とは釣り合わないのでは?」
と、信じられない暴言の数々を面と向かって言われたのです。 私はそれでも、「彼と本気で結婚を考えているんです」と訴えたのですが……。
なんとその彼自身が、「両親が喜ばない結婚なんて、やっぱりムリだよな……」と腰砕け。私は彼にも味方になってもらえず、義両親にひどいことを言われっぱなしでした。
さらには、相手の両親が持ち込んだお見合い写真まで披露。「息子にはこっちの子のほうが合っているのでは?」と私に見せつけてくるのです。「若くてかわいいね」と彼もうれしそうでした。
「私に内緒でお見合いしていたの?」と聞くと、「だって俺たちまだ結婚していないし、別にいいだろ?」と開き直りました。堪忍袋の緒が切れた私は、その場であることを告げたのです。
危ない危ない!
私は冷静に言いました。「じゃあ、あなたの大手への転職採用は見送ります」と。
「は? 採用を見送るって何の話? え、俺の転職のことか? お前にそんな権利があるわけ……」
あまりのおめでたさに私はあきれるばかり。「もしかして、自力で採用が確定したと思っていた?」
実は、彼の転職先は私の会社の最大取引先で、彼の入社も、相手企業の社長に目をかけられている担当営業の私が推薦したことで実現したのです。そのことを明かすと、彼は顔面そう白です。「う、うそだろ……」と土下座して許しを乞いましたが、ときすでに遅し。
「土下座に価値はない。転職は白紙と相手社長に伝えるから」
彼は結局、前の会社はすでに退職してしており、転職もかなわずという体たらく。とりあえずのバイト三昧に陥ったようです。
私はというと、別れてから一層好調です。「危うく大間違いの相手と結婚するところだった」と笑って話せるまでに。「私、年齢を気にして、自分らしくなかった……」と省みました。まだまだ35歳。これからは変に焦らず、仕事に精を出し、本当の自分を隠さずに歩いていこうと思います。
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学歴主義の両親に甲斐性のない息子の言動はショックでしたね。でも、最後は全部ぶちまけて、スカッとしたのではないでしょうか。これからも年齢を気にして結婚を焦ることなく、自分らしいすてきな日々を送ってほしいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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