同僚からいきなりの電話
ある日、いきなり同僚のBから僕のスマホに着信があり、突然「おい、社長がAさんとの婚約を認めずに、婚約破棄させるって言ってるらしいな?」と言われたのです。そんなことは聞いたことがなかったので、僕は「え!? 婚約破棄ってどういうことだ?」と聞き返しました。
「お前が取引先の女性に心移りしたって噂もあるけど、そこんとこどうなんだ?」
当然、そんな事実はありません。混乱していると、後ろから社長の声が聞こえてきました。
「なんだか不穏な単語が聞こえたが……?」
「社長が僕たちの婚約を破棄したとの話があって…」
僕たちの電話口で聞いていたBは「社長…!?お前今誰といるんだ!?」と慌てている様子。
実はこのとき、僕は社長とAさんと食事をしていました。そのときにBから電話がかかってきたのです。
Aさんも、「お父さんはこの人をとても気に入っているのに…私たち当事者が知らないのに、婚約破棄ですか?」とBに話すと、「社内でそういう噂があって…伝えたかっただけなので!」と電話をきられてしまいました。
社内での事実確認
翌日、社長室にAさん、僕、B、そして数人の社員が呼ばれました。
社長が問いかけます。
「私が2人の婚約を破棄したとの噂があるようだが…。どうしてそんな噂が流れたんだ?」
Bは口を濁しつつ答えました。
「こいつが、取引先の女性と親しそうだったって話から…」
「彼女は姉の友人で、昔からの知り合いなんだ。一度だけ、つい下の名前で呼んでしまったけど、それきりだよ」
すると、他の社員が言いました。
「私もその話聞きました。下の名前で呼んでたって」
その取引先の場にいたのは、僕とBだけ。「つまりその事実を知っていたのはBさんだけ…ですよね?」僕の言葉に、社長室の空気が張りつめました。
噂の結末とこれから
また、別の社員によるとBが「あの2人まだ結婚しないのか。プロポーズしても社長から許可をもらえなかったんじゃないか」と言っていたようです。このようなBの発言から、社内に噂が広まってしまったよう。噂の発信元はBだったのです。
社長は静かに言いました。
「つまり、全部憶測だったわけだ」
Bは「でも、お前がしっかり否定していれば…」と僕に反論しましたが、僕は「なぜその場で聞かなかった? 僕が取引先の人と知り合いなことも、婚約のことも、話せば誤解は防げたはずだ」と一言。
それからBは「ウソの噂を広げた」と社内で白い目で見られるようになりました。社長からも叱られたことがショックだったようで、自宅に引きこもりがちに。しばらくすると、社内で僕たちのウソの噂を話す人はいなくなりました。
そんなことがありながら僕たちは、無事に結婚式を挙げました。たくさんの誤解や噂を乗り越えた僕たちの絆は、いっそう強く結ばれているはずです!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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