「え？誰もいないよ（笑）」僕が企画した会社のバス旅行。当日集合場所には誰もいなくて！？

集合時間にもかかわらず、バス停に社員は誰もいませんでした。そこで僕は確認のため同期のB男に電話をかけると……B男からは「新幹線乗り場にいる」と驚きの返答が。B男に事情を聞くと、僕が立てた計画はキャンセルして、内容を変更したとのこと。

 

僕には何の連絡も入っていないことを伝えると、B男からは「電波が悪かったのか、メッセージがエラーで止まってたみたいだ」と言われました。さらに、「もともと手配されていたバスも、新幹線用の移動に使うために時間を変更したからもう出発している」とまで言われてしまったのです。

 

慌てている僕の背後から「どういうこと？」という声が。後ろにいたのは、わが社の社長。普段はこういった行事には顔を出さない方ですが、僕が声をかけたことで今回は参加を決めてくれていたのです。

 

ただ、B男はそれを知らなかったようで……。社長の声を聞くなり、B男は「なんで！？ 社長も一緒にいるのか？！」と取り乱している様子。
「社長が参加するなんて聞いていない、どうして教えてくれなかったんだ」と言われ、電話を切られてしまいました。

 

「この旅行の幹事はあなたのはずよね？ なのに、なぜB男くんが仕切っているの？」

 

僕もその理由はわかりませんでした。ただ社長が把握していないということは、B男が独断で変更したということ。どうして彼がそんなことをしたのかはわかりませんでした。

 

社長にB男のことを話すと、社長は仕方ないという様子で「じゃあ、私たちは今から行けそうな見学施設を探しましょうか」とひと言。今から行けそうなところを探し、社長と向かうことにしました。

 

そしてしばらく施設を見学していると……「おーい！ 私たちも来たよ！」

 

後ろから声をかけてきたのはB男と一緒に行ったはずのA子でした。彼女は僕がもっとも仲良くしている同期です。実は、僕がいないことを心配した彼女から連絡が届いていました。そして、社長と2人で別の施設を見学しているということを伝えていたのです。僕のメッセージを見た彼女は、他の社員を引き連れて、僕と社長がいる施設まできたようでした。

 

彼女は「本当はあなたが立ててくれた計画の場所を見学したかったんだけどB男くんが勝手に変更しちゃったみたいで…。ただ、変更した箇所も予約がちゃんとできていなかったみたいで、入れなかったの」と、こちらにきた理由を教えてくれました。

 

社員たちがA子の発言にうなずく中、みんなの後ろにはB男の姿が。気まずそうな様子。

 

「絶対、俺の計画のほうが良いと思ったのに…」とつぶやくB男に、社長は

 

「自信があるのは悪くないけど、人の話を聞かないリーダーに誰もついてこないわ」と一言。

 

社長の言葉にB男は肩を落としていました。

落ち込むB男に、さらにA子が衝撃の事実を言い放ちました。

 

「B男くん、あなたが旅行に来られないようにわざとあなたに連絡せず、予定を変更したみたい。私、B男くんが他の人に話しているのを聞いちゃったんだよね」

 

どうやらB男は、普段から僕のことが気に食わなかったようで、僕が立てた社員旅行の計画がうまくいくのを阻止したかったようです。

 

B男は、今回の身勝手な変更により社内の人から白い目で見られるように。自分の計画がうまくいかなかったことでプライドが傷ついたのか、会社を休みがちになってしまいました。

 

一方の僕はというと、社長や同僚たちとすっかり打ち解け、職場では和やかな雰囲気に包まれています。これからも、職場の人たちと協力して仕事をしていきたいと思っています。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。