母が息子のために送ってくれたお米を…
もともとお米が好きな夫と、9歳になってサッカーを始めたこともあり、成長とともに食べる量も増えている息子。毎日の食卓にはお米が欠かせず、いくらあってもすぐになくなります。それを知っている私の母は、わが家の家計を援助するために月に一度、に5kgのお米を30kg分を、近所の農家さんから買って送ってくれるようになりました。
農家さんからの購入なので5kgで2~3000円程度で手に入るようでしたが、30kg分となると月に1万円程。実家も決して裕福というわけではありませんが「うちは子育ても終わって食費もそんなにかからないから。孫のことも応援したいしね」と言う母の言葉に甘え、援助をありがたく受け取り、サッカーに励む息子を応援していました。しかし、ある時からお米が減るスピードが気になるように……。
ある日5kgの米袋を新しく取り出そうとパントリーをのぞくと、なんだか減りが早いような気がしました。しかし確証はありません。念のため残りの米袋を数えておき、その日はそのまま炊飯しました。
その週末のことです。雨でサッカーがお休みになり、家族で近所の義実家へ遊びに行くことに。到着して夫が車を停めている間に、私と息子が先に家に入りました。すぐに夫が来ましたが、その手にはお米の袋が。なんで!? と状況がつかめない私をよそに「はい、今回のお米」と義母に手渡したのです。義母も「ちょうどこの前もらったのが切れそうだったの! ありがとう~」と言うではありませんか。すぐさま「どういうこと? これは私のお母さんが買ってくれているお米だよね?」と聞きましたが、夫は「そうだよ。母さん(義母)も欲しいって! いっぱい送ってくれるんだからみんなで分けなきゃ」と、さも当然のことのように言います。
続けて義母が「お友だちにも配りたいから、できたら〇〇のお米がいいわ。伝えておいてくれないかしら?」と銘柄まで指定してきたのです。さらには「〇〇(夫)がわざわざ届けてくれるのも大変だろうから、うちに直接送ってもらえないかしら?」と言うではありませんか。これに対し私は「これは私の母が息子のために買って送ってくれたお米です。お義母さんや、その友だちに配るためではありません!」と反論しましたが「それだけお米が買えるってことは、お金があるってことでしょ? 私たちも家族だし、余裕のあるほうが買うのは当たり前よ」と言う義母と「銘柄は我慢だね〜」と言う夫。
思わずブチギレそうになっていたところで、義父が「いい加減にしろ!」と怒り出しました。そんな義父を見て義母は「でしょう? お父さんもっと言ってやって」と煽ります。義父も夫や義母と同じ考えなのか……とガッカリしていると「お前たちに言っているんだ! お得に米が手に入るようになったと言っていたから、安いお店を見つけたのかと思っていたのに。まさか人様のお米を横取りするようなことをしていたなんて!」と怒ってくれたのです。
普段は寡黙な義父に叱られた夫と義母は、すっかり意気消沈。その日持って行ったお米は返してもらい、夫ももう二度と勝手なことはしないと約束してくれました。
その後、母のもとには義父からお詫びの連絡とお米代が届いたそうです。義母にも言いたいことはたくさんありますが、まずは夫と考え方をすり合わせることが大事だと感じた出来事でした。義父が私と同じ感覚だったことは、今回の最大の救いだったと思います。
著者:水沢ありか/30代・ライター。鉄道が好きな9歳の息子を育てるママ。休日は親子で電車を眺めに出かけて楽しんでいる。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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