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親戚の前でダメ嫁扱い「うちの嫁は愛想がない!」→私「嫁って誰のこと?」現実を知った夫が青ざめたワケ

夫の実家は男性を立てる習慣があり、嫁を下に見ているふしがあります。家事やイベントの準備は嫁の仕事と義母からキツく言われており、義実家で集まるときには座れたためしなどありません。

夫が助け舟を出してくれることもありませんでした。

義実家との関係を悪化させたくなく、ただただ耐え忍んでいた私。そんなある日、夫から「来週の土曜、空けとけよ」と言われたのです。

 

その日は、義弟の婚約祝いを兼ねた親戚の集まりが義実家で催される予定でした。夫は当たり前のように「準備はもちろん、全部お前がやっとけよ」と命令口調で言いました。

 

当然のように押しつけられたお祝いの準備

急な話に驚き、「私が全部!?」と返すと、「こういうのは嫁がやるもんだろ」と言い返されてしまいました。詳しく話を聞くと、集まる人数は15人ほど。料理や手土産の準備、テーブルセットなど、考えることは山ほどあります。

 

さすがにひとりでは無理な話です。義弟の婚約祝いなら義母も手伝ってくれるかもしれないという望みをかけて、義母に電話をしてみることにしました。

 

すると義母も、準備はすべて嫁の仕事だというスタンス。その上、自分の分はヘルシーに、義弟には肉が好きだから肉料理、婚約者のためにフルーツも用意して……などと、細かなオーダーをつけてきます。

 

さらには、自分は着物を着るから、前日に畳みジワを伸ばし、ハンガーに掛けて吊るしておいてと言います。自分でできることすら私にやらせようとする義母には呆れてしまいます。

 

ひとりでの準備は大変なので、食事は出前でも良いか? と聞いても、「それでは気持ちが伝わらない」と義母に即座に却下されました。先の見えない準備に、胸の奥が重くなっていきます。

 

義弟を祝ってあげたい気持ちは山々ですが、やることの多さに頭の中はパニックでした。

 

私はダメな嫁?

それでもなんとか準備をして迎えたお祝い当日。私は朝早くから準備をし、みんなが食事をしている間も立ちっぱなしでおもてなしをしていました。義母に手伝いをお願いしても「着物だから無理」と断られ、夫に声をかけても「そういうのは嫁がやるもんだろ」と突き放され、誰も手を貸してはくれません。

 

さらに、みんなの前で「地味な料理でごめんなさいね〜うちの嫁が地味だから」と義母は笑い、夫は「お祝いの席なのに顔も出さないなんてうちの嫁は愛想がなくて困る!」と愚痴を言っているのを耳にしました。一生懸命準備した料理なのに、けなされる筋合いはありません。それに、顔を出す余裕もないくらい私はバタバタと準備をし、おもてなしをしていました。

 

お祝いの雰囲気を壊さないよう、笑顔を作ろうと必死でしたが、それも限界に近づいていた私。気付けばため息ばかりで、体は重く、気力だけで立っている状態でした。

 

私は夫を呼んで、文句を言うなら義母に準備をしてもらいたい。それに、宴会に混ざらないだけで愛想がないなんて言われてしまうなら、私はおもてなしをやめて席に座ると、涙ながらに伝えました。

 

すると夫は「できる嫁なら完璧に準備をして、要領良く宴会に顔を出せるだろう。それができないなんてダメな嫁だな!」と言って笑います。もう付き合いきれません。

 

夫は私の訴えを無視して「酒が切れそうだから、ビール何本か持ってきてくれ」とだけ言って去っていきました。しかし、もう何もかも嫌になった私は、黙って出て行くことにしたのです。

 

 

修羅場になったお祝いの席

しばらくして、私がいないことに気付いた夫から電話がかかってきました。しかし私の心配よりも先に、みんなに渡す手土産はどこだ? と騒いでいます。皆さんに用意していた手土産は、私の手元にありました。

 

「お土産なら全部私が持ち帰りました。ダメな嫁が選んだ手土産なんてみんな喜ばないだろうから!」と淡々と返した私。夫は怒りながら話を続けます。

 

私が出て行った後、みんな好き勝手に飲み食いした挙句、男性陣は飲めるだけ飲んで泥酔。グダグタで終わった宴会に主役の義弟はブチギレ、その婚約者もあまりの光景に「この人たちと親戚になる自信がなくなった」と泣き出してしまったそう。ダメ嫁の私がいなくなった程度で、とんでもない状況になっているようです。

 

そんな様子を横目に義母は呆然としているそう。「いいから帰ってこい!」と夫は相当焦っている様子でした。

 

「ダメ嫁扱いされる場所には帰りたくない」と返した私に、夫は必死で取り繕おうとしますが、何を言われてももう私には響きません。

 

親族の行事を私に任せきりにするくせに、手柄は全部義母のものにしていたことは知っています。その一方で、少しでも不手際があると親族そろって私の悪口を言っていることもわかっていました。

 

「もう、嫁としてやっていくのは無理だから」と告げ、これまで我慢していたことをすべて夫にぶつけて、離婚を考えていることを伝えました。

 

 

嫁、やめます!

その1時間後、「どうしてくれるの! あんたのせいで、次男から絶縁を言い渡されたじゃない!」と義母から怒りの連絡が入りました。

 

義母は、すべて私のせいにしてその場を収めたよう。しかしそれによって義弟の婚約者が「この家の嫁になるのは嫌だ」と言ったそうです。自分か家族かを選ぶように言われた義弟は、婚約者を選び、義母との絶縁を決めたとのことでした。

 

夫と違い、義弟には常識的な感覚があり、少し救われた気持ちになりました。けれど、お祝いの席を自分が壊してしまったのでは……という罪悪感がよぎります。

 

義母は「全部あなたのせい! 今すぐ謝りに来なさい!」と続けますが、そんなのお断りです。謝るのは義母ではなく義弟とその婚約者だと私は考えています。義母には「私、嫁をやめるので」と冷たく返し、電話を切りました。

 

 

夫と離婚、その後…

後日、私は義弟に電話で謝罪しました。すると義弟も「これまで当たり前だと思っていましたが、いざ自分が結婚することになって初めて、あの習慣はおかしいと気付きました。本当にすみません」と言ってくれたのです。

 

義弟は義母だけでなく、父や兄(夫)とも関わらないと決めたそうです。結婚式にも義実家の面々を一切呼ばないつもりだそう。義弟は「これからは妻を守らないとね!」とはにかんだように言っていました。

 

夫からは散々「やり直そう」「もうダメ嫁扱いしない」と連絡が来ましたが、私の意思は変わりません。弁護士を立てる、と言ったところで、世間体を気にしたのか、ようやく離婚に応じてくれました。

 

実家に戻った私は、新しい生活を始めています。もう誰かの都合に振り回されることもなく、自分の時間を自由に使える日々。あのときの決断は間違っていなかった、そう心から思います。

 

 

【取材時期:2025年7月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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