けれど最近、夫の帰りは遅くなり、出張の回数も増えて、家を空けることが多くなりました。さらにスマホをお風呂やトイレにまで持ち込むようになって……。胸の奥にイヤな予感が広がっていきました。
夫が連れてきたのは…
ある日、夫がおなかが大きい女性を連れて帰宅しました。
「この子は同僚でもあり、俺の元カノなんだ。実は妊娠してる」
耳を疑う言葉に凍りつく私。夫は続けます。
「責任を取るために、離婚してくれ。彼女と一緒に、生まれてくる子どものための生活を始めたい。だから君はここを出て行ってくれ」
新婚の私に突きつけられた現実に、頭が真っ白になりました。
夫が忘れていた真実
夫の勝手な要求に涙がこぼれそうになったけれど、冷静に言いました。
「離婚には同意してあげる。でも、私はこの家を出るつもりはないわ」
「彼女と子どもと暮らしたいなら、別の場所を探せばいいんじゃない?」
そして、夫をじっと見つめながら告げました。
「出て行くのは私じゃないでしょ。ここ、私の家だよ? 勘違いしてるみたいだけど、このマンションは私が結婚前に自分のお金で買ったの。名義も頭金もローンも全部、私一人よ」
実は入籍前に新居の購入を検討したものの、夫の収入では希望した新築マンションのローンが通らず、私が自分の資金と名義で購入したものだったのです。
その事実を忘れていた夫は、顔面蒼白に。女性は「話が違う!」と夫に詰め寄りました。結局ふたりは慌てて新しい住まいを探すことになったそうです。
離婚成立!新しい未来へ
私との新婚生活の裏で、夫がずっと浮気をしていたと思うと、夫への信頼も愛情も、もうありませんでした。私は夫と浮気相手に慰謝料を請求し、離婚を成立させました。夫と浮気相手の女性は同じ会社の同僚なので、すぐに略奪婚の話が社内に広がり、女性はそのまま退職、夫は転職したそうです。
夫に裏切られた経験はつらかったけれど、私は「自分の人生を自分で選ぶ強さ」を手に入れました。これからは、自分らしく笑顔で生きていこうと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。