しかし、毎年夏休みになると、気が強い義姉とその家族が押し掛けてくるのが憂うつでした。
毎年わが家をホテル代わりにする義姉一家
夏休みを理由にやってきては、わが家をホテル代わりにする義姉一家。
大量の洗濯も、料理作りも、毎日の掃除も、すべて家事は私任せ。お礼を言われることもありません。それどころか「今日は子どもたち、お願いね~」と勝手に子どもを預けて遊びに行ったり、作った料理に「この量じゃ全然足りないんだけど!」と文句を言われたり……。
義姉が連れてくる3人の子どもたちは元気いっぱいで、家じゅう走り回り、すぐに散らかしてしまいます。義姉たちは遊び放題で、私はぐったり。娘が「ママ、大丈夫?」と気遣いながら手伝ってくれるのが唯一の救いです。
義姉一家が泊まりに来るせいで、私たちは旅行に行くこともできずにいました。
そんな夏休みに我慢できず、昨年の夏「もう次は絶対に泊まらせないからね!」「これ以上私たち家族だけ我慢させられるなんて無理。また泊まりに来ることがあったら、私は娘を連れて実家に帰るから」と夫に釘を刺したのですが……。
翌年の夏、夫がスマホを見ながらソワソワ落ち着かない様子にしていたことがありました。そして夏休みに入ってしばらく経ったある日、玄関のチャイムが鳴りました。
「やっほー!また泊まらせてもらうね!」
そこには義姉一家がスーツケースを引きながら立っていました。夫は、強引な義姉のお願いを断り切れなかったようです。
我慢の限界! 実家へ
私は以前約束した通り、実家に帰ることを決意。スーツケースに荷物を詰める私に、夫は「待ってくれ! 本当にごめん!」と慌てた様子。けれど、私は振り返らず、娘と一緒に実家へ帰省しました。
私たちが実家に戻ったあと、夫は義姉に「悪いけど、今すぐ出て行ってくれないか? そして、もう二度と泊まりに来ないでほしい」「妻にばかり家のことを押し付けたり、子どもたちを置いて出かけるのも非常識。やめてほしい」と伝えたそうです。
義姉は最初こそ憤慨し「泊まれないならホテル代を出して」などとゴネたそうですが、夫の気迫に押され、しぶしぶ出て行ったそう。
夫の謝罪
数日後、夫が実家へ迎えに来て謝罪してくれました。
「これまで、姉さんたちのこと、断れなくてごめん。もう二度とうちには泊まらせないから。夏休み、俺たちもどこか遊びに行かないか?」
その言葉に、娘は笑顔を見せて、「じゃあ、今度また3人でテーマパークに行こうね!」と大喜び!
それ以降、義姉一家が押しかけてくることはなくなり、夏休みは家族3人でいろんなところへ出かけられるようになりました。毎年夏休みが憂うつで仕方がありませんでしたが、夫が本気で家族を守ってくれたことで、私たちはこれからの夏が楽しみになりました。これからは、たくさん思い出を作っていこうと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。