記事サムネイル画像

「次期社長になれないなら離婚」廃業の危機に瀕した私の実家を見捨てた夫→離婚後…夫の人生が危機に!

私は父が経営する会社で役員を務めています。同じく役員である夫は、就任当初は会社の未来を考えて情熱的に働いてくれていました。公私ともに夫を支える日々に、私は幸せを感じていたのですが、そんな日々は長くは続かず……。

会社の経営は順調でしたが、夫は役員の地位に慣れるとまるで別人のようになってしまいました。仕事は部下に任せきりで、自分は接待で飲み会やゴルフに明け暮れる毎日。その上、社内不倫の噂まで立ち、接待や出張にもその女性を同伴させているようでした。

 

噂は会社のトップである父の耳にも届きました。父が夫を注意したところ、夫は噂を完全に否定。それどころか「接待の大切さは社長もご存じでしょう? 女性がいたほうが場が和むし、話がうまくまとまることも多いじゃないですか」と、あくまで女性を同伴させるのは仕事のためだと主張し、父を困惑させたそうです。

 

家庭での態度もひどいものでした。「お前は俺の言う通りにだけしていればいい」「余計な口出しはするな」と、私を見下すように。そうして、夫の横暴な態度は日に日にエスカレートしていき、私の心はすり減っていきました。

 

夫の悪事が明るみに…

ある日、父から会社の今後に関する重大な決断について相談を持ちかけられた私。そして、それを機に、私たちは夫の問題にも対処することを決意したのです。

 

まず私は、探偵に夫の素行調査を依頼。結果はもちろん、想像していた通り「クロ」でした。社内不倫の噂は事実で、会社の経費を使い込んで2人で贅沢をしていたことまで判明したのです。家族で大切に守ってきた会社を私物化していた事実に、私も両親も怒りに震えました。

 

その夜、帰宅した夫に、経費がかさんで会社の経営状況が良くないと私が伝えると、夫の顔色が変わります。状況が改善しなければ廃業も考えなくてはならないと告げると、夫は突然声を荒げ、「親子そろって経営の才能がない」と私をなじり始めました。

 

経費の使い込みに触れられたくないあまり逆ギレ、責任をなすりつけようとするなんて……。あきれて何も言い返さない私を見て、居たたまれなくなったのか、夫は再び夜の街へと出かけて行きました。

 

とことん追い詰めて離婚してやる! そう決意した私は、夫が出かけたその隙に、さらなる証拠をつかもうと、夫の書斎を調べました。そして、引き出しの奥底に隠すようにしまわれていた、複数の消費者金融からの督促状を見つけた私。なんと夫は会社のお金を使い込むだけでなく、数百万の借金まで抱えていたのです。

 

悪びれる様子なく不倫を認める夫

2日後、夫は記入済みの離婚届をテーブルに叩きつけ、「会社が潰れるなら次期社長にもなれないし、お前と結婚している意味がない」と言ってきました。夫のほうから離婚を切り出される形になってしまいましたが、慌てることなく、不倫と借金の証拠を突きつけた私。

 

すると夫は悪びれる様子もなく、あっさり不倫を認めます。慰謝料を請求すると伝えても、「上等だよ! 役員を務めた経歴があればどこに転職しても高給取りだ! それに財産分与で大金も入る! 彼女の分の慰謝料もまとめて払ってやるよ!」と得意げな顔。最後には、「会社と一緒にお前も落ちぶれろ」と吐き捨てて家を出て行きました。

 

なぜだか夫は、財産分与の対象に会社の資産も含まれると勘違いしているようでした。私たち夫婦の共有財産などたかが知れていて、そこから私が請求する慰謝料を引くと、夫に渡るお金はほとんどないはずなのですが……。

 

そして、運命の日。経営状況の説明会として、全社員が同じフロアに集められました。そこにはもちろん、夫と不倫相手の姿も。廃業の報告だと思い込んでいる夫は、最前列の役員席でふんぞり返り、自分には関係ないというような顔をしてあくびまでしていました。


しかし、社長である父の口から発表されたのは、廃業ではなく、わが社がある企業のグループ会社として新たなスタートを切るという報告。近い将来、わが社には多額の売却利益が入りますが、そろって退職の意思を固めている2人がその恩恵を受けることはきっとないでしょう。

 

そして説明会の後、別室に呼ばれた夫。そこには親会社となる企業のコンサルタントと弁護士が待っており、彼らは夫に経費の不正利用を示す詳細な証拠を突きつけ、会社法上の特別背任罪にあたる可能性を指摘しました。

 

さらに、その場には私が離婚するために雇った弁護士も同席していて、彼からは私への暴言や不倫を認める会話の録音データが示され、夫は言葉を失い、その場に崩れ落ちたのでした。

 

仕事でもプライベートでも大転落

離婚が成立するころには、会社からの処分についても決定が降った夫。結果、夫は自主退職ではなく懲戒解雇という形でわが社を去ることになりました。刑事告訴は見送られたものの、会社からは損害賠償を、私からは慰謝料を請求され、自己破産。すべてを失った元夫は、見る影もなくなり、不倫相手からも逃げられたと聞きました。

 

一方、私は親会社に役員として迎え入れられることになりました。より一層、仕事に励み、とても充実した毎日を送っています。これからも父と協力して、会社のため、社員のために尽力したいと思います。

 

◇ ◇ ◇

 

信頼を築くのは大変ですが、失うのはほんの一瞬。それまでの身勝手な言動によってすべてを失った夫。誰かを裏切るという行為は、最終的に自分自身を追い詰めることになるものなのかもしれませんね。目先の欲や一時的な感情に左右されないよう自分を律しておきたいものです。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ベビーカレンダー記事制作の取り組み
  • \ この記事にいいね!しよう /
    シェアする

    • コメントがありません

    この記事の著者
    著者プロファイル

    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

    読者からの体験談をお届けします。

    同じ著者の連載

    新着記事が配信されたら、メールやプッシュ通知でお知らせ!
  • 気になる記事をまとめ読み

    人気連載

    新着連載

    連載完結

    もっと見る

    注目記事を探す

    人気記事ランキング

    アクセスランキング
    コメントランキング

    お得な無料キャンペーン

    エンタメの新着記事

  • PICKUP