この模様の名前は何?
ラーメンどんぶりや中華料理店でよく見かける、四角い渦巻きのような模様。「ラーメンマーク」なんて呼んでしまいがちですが……。
実はこれ、古くから日本や中国で親しまれている伝統的な文様なんです!
次のうちから選んでください。
① 雷紋(らいもん)
② 波紋(はもん)
③ 渦紋(うずもん)
果たして答えは…
正解は、①雷紋(らいもん)でした!ちなみに「雷文」とも書きます。
どうして「雷紋」なの?
らい‐もん【雷文】
方形の渦巻き状の文様。連続して用いるのが特色。中国で古代から愛好された。
出典:小学館「デジタル大辞泉」
この四角い渦巻き模様は「雷紋(らいもん)」と呼ばれ、古代中国で雷の力を表現した文様として生まれました。雷の稲妻が連続して走る様子を図案化したもので、魔除けや邪気払いの意味が込められています。
日本には奈良時代頃に伝わり、寺院の装飾や工芸品に使われるようになりました。現在でも中華料理店の食器や建物の装飾として親しまれているのは、この文様が持つ縁起の良い意味があるからなんですね。
実は他にもある!似たような伝統文様
同じような幾何学的な文様で「青海波(せいがいは)」という波を表現した模様や、「千鳥(ちどり)」という小さな水辺の鳥である千鳥を図案化した文様もあります。
※青海波と千鳥を組み合わせた例
千鳥などはキャラクターぽくもあって、「これが昔からある模様なの!?」と驚いてしまいますよね。
これらの文様は「有職文様(ゆうそくもんよう)」と呼ばれ、平安時代から貴族の装束や調度品に使われてきた格調高い伝統的なデザインです。現在でも着物や工芸品、建築装飾などで見ることができます。
正解できましたでしょうか?次回のクイズもお楽しみに!
りんごのイラスト/タワシ