突然の事故で下半身が不自由になった妹
私は夫と2人で一軒家に暮らしています。ある日、病院から「妹さんが交通事故に遭って手術が必要です」と突然電話があり、驚いて病院に駆けつけました。結局、命は助かりましたが、妹は下半身が不自由な体になってしまいました。
私の父母は他界し、妹は独身だったので、夫と相談して妹と同居することになりました。体の不自由な人にどう接すればよいのか、それまでまったく経験がなかったので、病院で看護師さんやリハビリ担当の先生にいろいろ教わりました。
もっと介護を知りたいと思って始めたことが
妹も、少しでも自分のことができるようになろうとリハビリを頑張っていました。私も本やネットで調べて実践していましたが、自分がしている方法が本当に正しいのか、わからない状態でした。そんなとき、近所の人が介護ボランティアをしていることを知り、ほかの方のお世話をすることが学びになるのではないかと考えたのです。
週に2度ほどヘルパーさんに来てもらう日に、さっそく介護ボランティアに行き始めました。ところが、「自宅に介護の必要な家族がいるのに、ヘルパーさんに来てもらってほかの人のお世話をするなんておかしいのではないか」と、近所でウワサが流れていることを知りました。
私を助けてくれた妹
ほかの方の介護をするのは緊張しましたし、初めのうちは何もできない自分にイライラしました。けれど続けるうちに、客観的な視点で介護のやり方を考えられるようになりました。
正直、妹の介護ばかりだと煮詰まってしまいそうな気持ちも、ボランティアで外に出ることで違う刺激になっていました。
ある日、近所の方が妹に「お姉さんがいないときは大変でしょう?」と聞きました。妹は「姉は私のためによくしてくれるし、介護のボランティアで勉強して私がラクできるように考えてくれるので感謝しています」と答えてくれました。妹は私をそう見ていてくれたのかと涙が出ました。それからは近所の人に否定的なウワサをされることもなくなり、妹のおかげだと思いました。
まとめ
介護ボランティアを通して家族以外の方のお世話をした経験は、私にとって大きな学びになりました。夫や妹の理解や協力があったからこそできたことでもあります。妹はその後、車椅子を使って少しずつ回復しており、その姿を見るのがうれしく思えます。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:三田ふじ子/40代女性・主婦。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
※一部、AI生成画像を使用しています
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