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夫の自己中キャンプに付き合わされる私と息子たち→息子が怒ると周囲の視線が…すると夫が衝撃の行動に

昨年、都市部から夫の転勤で地方に引っ越してきた私たち家族が、初めてキャンプに出かけたときのことです。子どもたちにキャンプを経験させてあげたいと言う夫。まだ生後10カ月の長女を連れて行くのは難しいのでは? という私の助言には聞く耳を持たず、夫はどんどんキャンプ用品を購入。しかしいざ出かけてみると自分勝手な行動ばかりで、3歳の長男がついに泣き始めてしまいました……。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師松井 潔 先生
小児科 | 神奈川県立こども医療センター 産婦人科

愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
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夫のひとりよがりだった家族キャンプ

夫はかねてより、地方に転勤になったら家族でキャンプがしたいと言っていました。転勤が決まった昨年は、長男は3歳で長女はまだ生後10カ月。自然と触れあったり、自分で起こした火でごはんを作ったり、そんな経験を子どもにさせてあげたいという夫の気持ちは理解します。しかし私は不安だったので「まだ生後10カ月の赤ちゃんを連れて、初心者がキャンプに行くのは無謀すぎる。せめて宿泊施設や食事も用意されているグランピングにしよう」と何度も提案しました。すると夫は「そんなものはキャンプじゃない」の一点張り。私は「じゃあ、テントじゃなくて、ログハウスにして。育児用ミルクの準備をしたりおむつを変えたりするのは、慣れないテントの中ではできない」と、何度も言い、夫はしぶしぶ納得しました。

 

すると翌日からどんどんキャンプ用品が届くではありませんか。なんと夫は私に何の相談もなく、20万円ほどかけて、道具を勝手に揃えていたのです。

 

 

そしてキャンプ当日。揃えたキャンプ用品を持ってキャンプ場に向かいます。しかし、キャンプ道具に触るのが小学生以来という夫は、外用のタープ設営にかなり手こずっている様子。「キャンプ場の人に聞いてみれば?」と言いますが、自分でできると言って聞きません。おまけに3歳の息子が手伝おうと近づくと「危ないから来るな!」と叱ります。私は娘を抱っこ紐で抱えながら、しゅんとした息子の相手もしており、汗だくです。

 

結局タープの設営に1時間半ほどかかり、その間私たちは何もすることがなく、ただ待っているだけ。ようやく長男が楽しみにしていた川へ夫が遊びに連れて行ったかと思えば、10分ほど遊んだところで「さぁ、暗くなる前に戻って火を起こすぞ」とそそくさと戻ってきました。なんと木を削って火を起こすというのです。私は「ライターでつければいいよ」と言いましたが「これもキャンプの醍醐味だ」と言って聞いてくれません。

 

 

そして、まだ川で遊びたいと騒ぐ子どもを無理やり抱えて元の場所へ。火起こしなど見たことのない長男が「パパ、何してるの?」と様子を見に行くと夫は「危ないからこっちへ来るな!」と怒鳴ります。川でも少ししか遊べず、おまけに怒鳴られた長男はついに泣いてしまいました。「何もおもしろくない! キャンプなんか大嫌い!」と大きな声で怒って泣き始め、隣のサイトの方たちも冷ややかな目で夫を見ています。それなのに、夫は自分のペースを邪魔されるのが嫌なのか、その後もずっと苛立っている様子。息子を泣かせて周りの人も見られているのに、態度を改めないなんて衝撃的です。私は「誰のために何をしに来たの? あまりにも自分勝手だよ。次からは1人で来てね」と言い、その後ずっと子どもたちとログハウスの中で過ごしたのでした。

 

その間、夫は1時間以上かけて火おこしを成功させたようで、お肉を焼いてはログハウスの中に持ってきました。しかし、特にお互いに声をかけることもなく、私は運ばれてきたお肉を息子と一緒に食べ、就寝したのでした。

 

 

翌朝、夫は反省したようで、長男を川遊びに連れて行き、長男が満足するまでしっかり付き合っていました。長男の楽しそうな表情を見て「この表情が見たくてキャンプに憧れてたんだよ」と夫はつぶやきます。

 

後日、夫は「最初からグランピングにすればよかった。楽しい思い出づくりのはずが余計な負担をかけてごめん。次からきちんとアドバイスに耳を傾けるよ」と謝罪してくれました。

 

たしかにアウトドアは日常と離れた行動をするのが楽しいものです。しかし、子どもの年齢に合わせて、一緒にできることを大人がきちんと見極めなければならないと思います。夫もそのことを理解してくれたようなので、今後はもっと夫婦で話し合って、子どもたちにいろいろな経験をさせてあげようと思います。

 

◇ ◇ ◇

 

赤ちゃんをキャンプに連れて行くタイミングは、一般的には生後6カ月以降が目安と言われています。このころになると首や腰がしっかりしてきて、生活リズムも少しずつ整い始めるからです。また、夜泣きが減ったり授乳の間隔が空いたりすることで、ママやパパの負担も少し軽くなり、外出しやすくなる時期でもあるからです。

 

とはいえ、特に急ぐ必要がなければ、赤ちゃんがもう少し大きくなってから行くほうが楽しめるでしょう。 例えば、2~3歳ごろになると歩いたり話したりできるようになるので、一緒に自然の中で遊んだり、簡単なお手伝いをしてもらったりと、よりキャンプを楽しめるようになります。親子で余裕を持って楽しめるのもこの時期ならではです。

 

今回の体験談のように、生後10カ月の赤ちゃんを連れて行きたい場合は、準備や気配りを念入りに。この時期は寝返りやハイハイが盛んで、好奇心も旺盛なため、動き回る赤ちゃんをしっかり見守る必要があります。一方で、授乳や離乳食、おむつ替えなどのお世話が頻繁に必要な時期でもあるので、こうしたことがしやすい環境を整えることもポイントです。普段食べ慣れた食事を持って行ってあげるのもよいでしょう。そして、赤ちゃんの体温調節機能はまだ未熟なので、暑さや寒さには十分気をつける必要があります。春や秋など、気候が穏やかな時期を選ぶとよいですね。

 

初心者の場合は、いきなり本格的なテントキャンプではなく、設備が整ったグランピング施設やバンガローを選ぶと安心です。無理をせず、まずは日帰りでキャンプ気分を味わうなど、小さなステップから始めるのもよいですね。

 

また、赤ちゃんとのキャンプでは、家族みんなで協力することが大切です。一人にお世話の負担が集中してしまうと大変なので、助け合いながら進めることでより楽しめます。赤ちゃんの成長に合わせて、無理のない範囲で自然を楽しむ経験を増やしていけば、家族にとって素敵な思い出がたくさん作れるでしょう。
 

著者:竹内美月/40代・ライター。車のおもちゃが大好きな4歳の男の子と、歌って踊るのが大好きな1歳の女の子を育てる母。平日はほぼワンオペ育児。何が起こったのかわからないほどのスピードで時間が過ぎていく、ドタバタな毎日を送っている。仕事終わりに夕飯を作りながら飲むハイボールが楽しみ。

作画:yoichigo

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)

 

 

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