ケーキはどこへ!?夫に聞くと衝撃の返答が!
夫は悪びれる様子もなく「食べた」と答えました。あのケーキは、結婚記念日のお祝いに2人で食べようと、3カ月前から予約してようやく手に入れた特別なものです。そのことを私は伝えていましたが、夫は「すっかり忘れていた」「また買えばいいじゃん」「ケーキくらいで怒るなよ」と軽く受け流し、挙げ句の果てには「思ったほどおいしくなかった」とまで言ってきました。私は「そういう問題じゃない」と訴えましたが、夫は「また予約すれば食えるんだろ? ヒステリックになるなよ」と心ない言葉を浴びせてきたのです。
さらに冷蔵庫を確認すると、作り置きしておいたおかずまでほとんどなくなっていました。本来は5日分のつもりで用意したものでしたが、夫は「昨日の夜ほとんど食べた」と平然と話し、私に対して「作る量が少ない」「計算ミスしている」と文句を言ってきました。私が「なぜそんなに何でも勝手に食べてしまうのか」と尋ねると、夫は「目の前にあれば食べたくなるのが当然だろ。考えて作れよ」と返してきました。
私は、仕事から帰ってきてからの食事づくりが大変なために作り置きをしていること、夫が量だけでなく種類も求めるため毎回の調理が負担になっていることを説明しました。しかし夫は「俺のほうが稼いでいるから当然」と言い、自分で何かを買ってくることさえ拒み、最後まで態度を改めることはありませんでした。
冷蔵庫を開けた瞬間、思わず絶句したワケは
ある日のこと。冷蔵庫を開けると、また“おかず”がなくなっていました。夫に問いただすと、彼は平然と「食べた」と笑っています。私は「また? 冷凍庫の奥に隠しておいたのに!」と驚きましたが、夫は「ごちそうさん」と言い残し、出かける準備を始めました。
「いつも『半分残しておいて』って言ってるのに!」と訴える私に、夫は当然のように「なんで? 俺のほうが稼いでるじゃん」と言い返してきました。私が「だから何?」と返すと、夫は「俺のほうが7万円も給料が多い。俺のほうが仕事が大変ってことだから、家のことはよろしく」と言ってきたのです。
私は「でも、あなたは仕事しかしていないよね。私が家事をしているからこそ、あなたは働けているんじゃない」と伝えました。すると夫は逆上し、「稼いでいるほうが偉い! 収入が多いほうが権限を持つのは当然だ。悔しかったら俺の年収を超えてみろ!」と吐き捨てました。付き合っているときは食い尽くしもなく、やさしかったのに……。夫の言動に、私はその人間性を疑わずにはいられませんでした。
「稼いでるほうが偉い」と主張する夫に…私は!?
その日、夫は冷蔵庫を開けるなり「え、作り置きのおかず作らなかったの? 冷蔵庫に何も入ってないんだけど」と文句を言ってきました。私が「入ってるでしょ、ラップしてあるよ」と答えると、夫が取り出したのは少しだけ残ったおかずでした。「え、これだけ? ちょっとしか入ってないじゃん」と不満をこぼします。
私は落ち着いて「ほかは私が食べちゃったから」と返しました。すると夫は「なんでだよ。こんな量でたりるわけないだろ?」と声を荒げました。そのとき私は皮肉を込めて言いました。「だって、多く稼いでいるほうがおかずを多く食べられるんでしょ? 今は私のほうが稼いでいるから」
夫は一瞬言葉を失い、「は? そんなわけないだろ? お前の給料18万だろ。俺は25万だぞ!」と必死に反論しました。私は静かに微笑んで告げました。「私ね、転職したの」――その瞬間、夫の顔色が変わりました。「は? お前みたいな無能を雇ってくれる企業があるのか?」と信じられない様子で言い放ちました。私はその言葉を受け止めながらも、心の中で「もうこの人の価値観にはついていけない」とはっきり悟ったのです。
そして、私はきっぱりと言いました。「たりないなら自分で作って? それと、私のほうが稼いでるからって、あなたに贅沢はさせない。あなたの給料のほうが良かったときも、私に贅沢なんてさせてくれなかったでしょ? それに生活費の大部分だって、私の少ない給料から出していたんだから」最後に、真っ青になる夫を見ながら「ごはんがたりないなら、自分のお金で何か買ってきなさいね。私はお金を出さないし、作ってもあげない。だって“稼いでいるほうにあらゆる権限がある”んでしょう?」と突き放しました。
「ごめん」と泣きつく夫に、私が選んだ答えは…
数日後、夫は土下座でもするような勢いで「ごめん、許してください。ごはんをもっと食べさせてください……」と懇願してきました。私は冷たく「自分でどうぞ」と突き放しました。すると夫は情けない顔をしながら「無理だよ……俺が作っても食べられるものができない。料理の才能がないんだ。諦めて外食や弁当を食べるようになったけど、体調が悪化しちゃったんだよ……」と泣き言を並べました。
私は「まあ大変ね。でもそれは自分の努力不足じゃない? 料理ができないなら、できるようになる努力をすればいいだけの話よ」と冷ややかに返しました。すると夫は逆上し、「誰もがお前みたいに何でもできるわけじゃないんだ! お前は料理も洗濯も掃除も、おまけに仕事だってできるんだろうけど、たいていの人間はそんなに器用じゃないんだよ!」と叫びました。
私は首をかしげて微笑みました。「あら? ついこの間まで私のことを無能だって言っていたのは誰かしら?」すると夫は言葉を詰まらせ、「それは……悪かったって思ってる。偉そうなことを言って申し訳ありませんでした」と謝罪しました。私が「わかってくれてよかった」と言うと、夫は「じゃあ、許してくれる?」と笑顔で問いかけてきました。私は静かに首を振り、「いいえ。離婚するけど」と告げました。夫は「なんで!?」と取り乱しましたが、私は冷たく「もう戻れない」と突き放しました。
夫は最後まで謝り続けましたが、私の気持ちは揺るぎませんでした。結局、彼は諦めて離婚届にサインしました。私は今、仕事に打ち込み、充実した日々を送っています。前夫と結婚して唯一よかったことは、料理の腕が磨かれたこと。いつかまた、誰かのために料理を作る日々を迎えたい――そんなふうに思っています。
◇ ◇ ◇
夫婦は対等な関係であり、たとえ稼ぎに差があっても、どちらが上ということはありません。感謝や思いやりを欠いた関係は、やがて信頼を失い、修復できなくなってしまいます。支え合う存在であることを意識し、相手の気持ちを考えて行動したいですね。
【取材時期:2025年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。