彼の暴言にドン引き
「ねぇ、私たちもう30歳だし、そろそろ結婚に向けて話し合ってもいいと思うんだ」
私がそう切り出すと、なんと彼はせせら笑い。「俺がお前と結婚? 冗談じゃない。そんなことは考えたこともない」と言うのです。おまけに、信じられない暴言を吐きました。
「勘違いするなよ。俺に結婚願望がないんじゃない。するなら20代前半の若い女の子だってこと。30過ぎたババアと結婚は無理。そういうわけで、そろそろ本腰入れて婚活するから、別れよう」
「は……!?」
私は彼の身勝手さに、あきれ果ててしまいました。私は彼に、「アンタみたいな人でなし、こっちこそ願い下げ!」と伝えて別れました。
仕事にまい進した私
20代の貴重な10年を元カレに費やしてしまった……と思う反面、本性に気づかずにあんな男と結婚しなくてよかったとも思えました。元カレのことはさっさと忘れて、ここからは自分らしく生きよう! 私はそう決意しました。
それからは、仕事にまい進。働いているおもちゃ会社では積極的に新商品を提案し、プレゼンを成功させて次々に商品化しました。そして、私が携わったおもちゃは次から次へとヒット。おかげで1年後には課長に、さらに3年後には部長にまで昇進することができました。
こうして、あっという間に過ぎた3年間。私は、新たな婚約者もできました。
わが家のインターホンが鳴り、「約束していた彼かな?」と私は笑顔で玄関に走りました。しかし、扉を開けると、玄関先に立っていたのは……。
来客はまさかの人物!
「な、何でアンタが?」
家にやってきたのは、3年前に別れた元カレ! 元カレはやつれた様子で、服はボロボロ・髪はボサボサ……。長いこと連絡はとっておらず、婚活で出会った若い子に相当入れ込んでいたことを、数年前に共通の知人から聞いたくらいでした。
「助けてくれ! 俺、だまされたんだ。婚約者にさんざん貢がされて、すっからかんになったら捨てられた…。結婚詐欺にあったも同然だ」
さらに彼は続けます。
「頼むからさあ、俺とよりを戻してくれよ。10年も付き合った仲じゃないか〜。俺と結婚したかったんだろ? お望み通りにしてやるから」
真の待ち人登場!
ちょうどそのとき、彼の後ろからスーツ姿の背の高い男性が登場。「誰だ、あんたは?」と慌てる元カレを無視して、私はその男性を玄関に迎え入れました。
「こちらは私の婚約者よ。今日は両親との初顔合わせなの」
「初めまして。いつも彼女がお世話になっております」
この礼儀正しく仕事もできる男性と私は、仕事関係で出会ってお付き合いを始め、つい先日婚約したのでした。
「は、はあ? 婚約者? こ、こんな、いかにもハイスペックそうな男がお前のことなんて相手にするわけないだろ!」
「恐れ入りますが、あなたは昔、彼女にずいぶんひどいことを言ったそうですね。今さら復縁だなんて、失礼にも程がある。これ以上私たちに近づくなら、しかるべき対応をさせていただきます」
そう言って彼はスッと名刺を渡しました。そこには「弁護士」の文字。元カレはたちまち固まってしまいました。
「私は、あなたと別れて運命の人とめぐり会えたの。それだけは感謝してる。あとはせいぜいひとりで頑張って」
その後、私はめでたく結婚。幸せな毎日を過ごしています。一方、あの元カレは借金返済に追われる大変な日々を過ごしているそうですが、身から出た錆ですよね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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