次女誕生にも祝辞はなく「次は男の子を!」




35歳で2人姉妹の母となった知人Aさん。次女を出産後、義父母からは「おめでとう」のひと言もなかったそうです。その理由は、跡継ぎが欲しかったから。産後でボロボロのAさんに向けた義父母の第一声は「次は男の子ね」。Aさんは開いた口がふさがりませんでした。
Aさんは、夫と話し合いましたが、年齢・体力・経済面などを考慮して、「3人目は諦めよう」と決断。その旨を義父母に伝えると、やはり返ってきたのは「跡継ぎはどうするんだ」でした。「3人目は考えられません」とはっきり伝え、それ以降は何を言われても「無理です」を貫いたそうです。
今度は長女だけ特別扱い!姉妹とも拒否反応
「3人目は生まない」と受け止めた義父母は、次の手段に出たそうです。それは、長女を特別扱いすること。義父母は、長女にだけおやつをあげたり、旅行に行けばお土産の量に姉妹で差をつけたり……。長女を手なずけ、いずれ婿養子を取らせようと露骨なえこひいきが始まったのです。Aさんは、次女が悲しむ姿に耐えられなくなり、次第に義実家に行く回数も減っていきました。
そして、次女が5歳のときのことです。義実家で次女が長女の名前を呼び捨てで呼びました。それは、いつも通りのことだったのですが、義母は「お姉ちゃんでしょ!」と次女を強く叱りつけたのです。それからというもの、姉妹そろって「おばあちゃんちには行かない」と強く拒否するように。義父母からは何度も「孫の顔を見せに来なさい」と連絡がありましたが、Aさんはお正月以外、娘を連れていくことはしませんでした。
孫がそろって結婚…ようやく義父母も反省
義父母の態度が変わらないまま年がたち、娘たちは大人になり、同時期に結婚が決まりました。長女のお相手は長男。嫁入りが結婚の条件です。次女のお相手も長男ではあるものの、どちらの家に入るかは未定の段階。しかし、これまでの義父母の仕打ちから、当然「お相手の家に入る」と決めていました。
Aさんは夫と、娘2人が嫁いだら名字は残さずお墓もしまおうと決断していたため、義父母へ報告。「どうにかならないか」と言う義父母に、次女に対するこれまでの態度を改めてじっくり説明すると、ようやく反省した様子を見せたそうです。
そして、「たとえ跡を継いでくれなくても大切な孫には変わりない。今まで、嫌な思いをさせてごめん」と次女に謝罪。次女は「おばあちゃんたちのことを許すことはできないけれど、両親が入るお墓でもあるから本当は大切にしたい」と、結婚相手と相手の両親に話をしてくれました。お相手が婿養子に入る承諾をもらい、次女が跡を継ぐことになって、問題は無事解決。
義父母は「今までの分も」と結婚後の次女の新生活準備を援助してくれるなど、反省を態度にも示してくれました。現在、「義父母と娘たちは良好な関係を築けている」とAさんはうれしそうです。
まとめ
多様性が認められている時代ですが、まだまだ跡継ぎ問題に苦しむ人は少なくないでしょう。自分たちの家族を守るために強い意思を持って義父母と闘ったAさん。そして「娘に嫌な思いをさせたくない」と動いてくれた夫の力があってこその結果だったのではないでしょうか。意見を聞き入れて、自分や家族を大切にしてくれる夫でよかったと、本当にステキな笑顔で語ってくれました。これからは、名字やお墓を守っていくと決断してくれた次女夫婦の選択を尊重して、サポートしていくそうです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:村上 もも/30代・ライター。2019年生まれの繊細ガール(HSC)と2021年生まれの単純ボーイ、2024年生まれのニコニコボーイの3人育児に奮闘中のママ。アクティブに遊ぶのも好きだけど、ひとりの時間は必須! 実父母と敷地内同居中。
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※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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