行きたくても行けなかった、親友の結婚式
友人の結婚式は県外でおこなわれる予定でした。当時、私は2歳と生後6カ月の子どもを育てており、家を長時間あけるのは難しい状況だったため、泣く泣く欠席の連絡をしました。
そのとき友人は「わかったよ。子どもが小さいんだから仕方ないね」と理解を示してくれましたが、それでも「本当は行きたかった」という思いが強く残りました。せめてもの気持ちとして、私は友人に結婚祝いを贈ることにしたのです。
結婚祝いを贈ったけれど反応ナシ
友人は私の結婚式に出席してくれていたこともあり、これからも良い関係を大切にしていきたいという気持ちを込めて、結婚祝いとして相場に合わせた3万円と手紙を、現金書留で送りました。
あわせてLINEで「お祝い送ったよ」とメッセージも送信。届いたころには、きっと何かしらの連絡をくれるだろうと思っていました。
しかし、数日経っても友人からの反応はなく、不安になって追跡番号を確認したところ、すでに配達済み。
何か見返りを求めていたわけではありませんが、それでも「ありがとう」のひと言すら届かず、私の胸の中に少しずつモヤモヤが募っていきました。
心がざわついた理由
結婚祝いを送ってから2週間後、友人から焼き菓子が届きました。熨斗などはついていなかったのですが、おそらく内祝いのつもりだったのでしょう。しかし、友人からの連絡は最後までなかったため、どこか気持ちの行き場がなく、胸がざわつくのを感じました。
私は「もしかして、結婚式に出席できなかったから、怒っているのかな……」と思うようになり、それ以来、自然と友人との連絡は途絶えてしまいました。
今回の出来事を通して、私は相手を大切に思うからこそ、つい期待してしまっていた自分にも気づかされました。結婚しているかどうか、子どもがいるかいないかなど、生活環境の違いによって、友人関係にも少しずつ変化が生まれていくのだと実感したのです。
その友人とは気持ちがすれ違ったまま、2年が経った今も連絡は取っていません。それでも、大切な親友だったからこそ、心の中でそっと幸せを願い続けています。
著者:山野 奈央/30代女性。2020年生まれの4歳の長男、2022年生まれの長女、2024年生まれの次男と夫の5人暮らし。2歳差育児に悩まされながらも、お気に入りのコーヒーマシンで淹れたコーヒーでやる気スイッチを入れている。育児休業を取得中の会社員で、副業でライターとしても活動中。家族で温泉旅行に行くことが好き。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
※AI生成画像を使用しています