冷凍食品そのまま入れたらなぜダメ?【絶対NGなお弁当の詰め方】
冷凍おかずは保冷剤代わりにもなるし、食べるころにはちょうどいい具合に解凍されているし、そのまま入れて何がいけないの?と思うかもしれません。
しかし、市販の冷凍食品は、基本的にレンジなどで「加熱して食べる」ことを前提に作られています。
凍っている状態では菌が死んでいるわけではなく、自然に解凍される過程で細菌が一気に増える可能性も!
「自然解凍OK」と書かれているものは、加熱しなくても安全に食べられるよう特別に作られているので例外ですが、それ以外のものは加熱せずに常温で解凍するだけでは食中毒のリスクが高まります。
さらに、加熱前提で作られている冷凍食品は常温でゆっくり解凍してしまうと、水分が出てご飯やおかずがベチャっとしてしまい、せっかくのお弁当が台なしになることも。
冷たいままで美味しく食べられないのもデメリットです。
絶対にやってはいけない「自家製おかずの自然解凍」
そして一番NGなのは「自家製おかずの自然解凍」です。
まとめて作ったおかずを小分けに冷凍しておけば、朝詰めるだけなのでとっても楽ちんですよね。
工場で作った小分けの冷凍食品と、見た目は大きく違わないので、一見自然解凍しても良さそうに思えてしまうかもしれません。
しかし、菌が増えにくいような工夫や、品質を保てるように味付け・水分調整がされて工場で作られた製品と、家庭で作る料理は違います。
家庭で作る料理は水分や油分が多く、衛生管理も徹底できないため、冷凍する時点で菌がわずかに残っていることもあるのです。
これを常温でゆっくり解凍すると、短時間で菌がどんどん増えてしまい、食中毒の大きなリスクにつながる可能性も……!
また、家庭の冷凍庫は業務用のように急速冷凍ができないため、凍るまでに時間がかかり、その間に食品の品質が劣化したり、氷の粒が大きくなって食感を損ねたりすることもあります。
つまり「市販の自然解凍OK商品」と「自家製おかずの冷凍」は、見た目は同じでも安全性がまったく違うのです。
お弁当に入れる冷凍食品どうすれば安全?【OKな詰め方は?】
冷凍食品をお弁当に入れる場合のポイントを紹介します!
ポイント①必ず加熱してから入れる
自然解凍OKのもの以外は冷凍食品に記載された表示に従い、十分に加熱します。
自家製のおかずを冷凍した場合も同様です。
レンジだと加熱ムラも出やすいので、しっかり全体が温まっているか確認すると安心ですよ。
ポイント②しっかり冷まして詰める
加熱直後のおかずが熱いまま弁当に詰めてフタをすると、容器内が蒸気で満たされ、湿度と温度が高い状態になります。
食中毒のリスクを抑えるため、加熱後は十分に冷まし、完全に冷めてからフタをしましょう。
また、冷ます際はなるべく菌が増えやすい温度帯「10〜60(65)℃」を素早く通過させるのが◎
保冷剤や保冷バッグを活用するほか、卓上の扇風機を使うと一気に冷やすことができるのでオススメですよ。
ポイント③自然解凍専用品を活用する
市販の「自然解凍OK」と表示されている冷凍食品は、製造段階で衛生管理が徹底され、菌が繁殖しにくいように作られています。
安心してお弁当に利用できるように設計されているので、忙しい朝のお助けアイテムにぴったりです。時間がない時はうまく活用しましょう!
冷凍食品は正しい詰め方で安心・安全なお弁当に!
お弁当作りは早く!ラクに!も大事ですが、何より「安心して食べてもらうこと」が一番大切です。
冷凍食品や自家製の冷凍おかずは必ず加熱してからしっかり冷まし、菌が繁殖しやすい温度帯を避ける工夫をしましょう。
ちょっとした工夫や選び方で、お弁当はもっと安全に。
食べる人の「おいしかった!」の笑顔のために、できることから取り入れていきたいですね。