私はこれまで2人の子どもを出産していますが、それぞれ異なる病院で産んでいます。実際に体験してみると、病院の方針により分娩時や入院中の過ごし方がかなり違っていました。私が感じたその違いを、大きく3点にまとめてお伝えします。
出産は分娩台? それとも畳敷きの部屋?
私が初めて出産したのはフリースタイル出産を推奨する病院で、薄暗いライティングの畳敷きの部屋でした。自由な体勢をとることができますが、私はあまり思いつかず、助産師さんおすすめの大きなクッションに上半身の体重を預ける四つん這いの姿勢で出産しました。
2人目は明るい照明のもとでの分娩台。姿勢が固定され、腰に硬い質感の座面が当たって痛かったのですが、「ここを握っていきんで!」など指示が明確だったので、悩むことなくお産に臨めました。
母子同室で過ごす? 別室で休む?
1人目を出産した病院は、母子同室が基本方針でした。長女は2,500gに少しだけ足りない低出生体重児だったため、生まれてから6時間くらいは保育器に入ったのですが、その後は退院するまで母子同室。シャワーのときは助産師さんが預かってくれました。
2人目を産んだ病院は、産後1日目の午前中から母子同室。シャワー時や夜は赤ちゃんを預かる方針で、体をゆっくり休めることができました。しかしながら、産んだのが朝5時台だったので赤ちゃんを抱けるまでに24時間以上あり、「早く会いたい! 連れてきて!」という気持ちが募ってしまいました。
最初に飲ませるのは母乳? 育児用ミルク?
私は赤ちゃんが健康に育つなら、個人的には母乳でも育児用ミルクでもどちらでもOKだと思っています。
1人目の病院は母乳育児に力を入れており、母乳が出ていなくてもお母さんの乳首をすぐ口に含ませたほうが良いという考えで、カンガルーケア(早期母子接触)を重視。基本的に育児用ミルクは足さず、頻回に授乳することで母乳の生産を促しました。
2人目の病院は母体がしっかり休まらなければ乳汁も作られないので、まず丸1日は育児用ミルクを飲ませて母子別室で過ごしてもらうという方針でした。
方針が異なる病院で出産することで、自分がどんなふうに出産や子育てをしたいのかをより深く考えるきっかけになりました。また、子育てに明確な正解はないのだと改めて感じています。さまざまな視点のなかから自分にとってしっくりくるものを模索しつつ、育児を楽しみたいと思います!
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/おんたま
監修/助産師REIKO
著者:柴崎諒子
2016年2月長女、2019年2月次女を出産。元雑誌編集部勤務で、企画・編集・営業・ライターを経験。現在は仕事をセーブしつつ子育て優先。妊娠・出産・子育てに関する記事を中心に執筆している。