憧れの上司と交際
イケメンでやさしい彼は、女性社員の憧れの的。私も入社当時から彼に憧れ、気持ちを抑えきれず告白すると……なんとOKとの返事が! 上司と部下という関係もあり、付き合っていることは社内では内緒でしたが、幸せな毎日でした。
交際から半年後、彼から「そろそろ家族に僕を紹介してほしい」と言われました。結婚の予感!?と浮き足立つ私ですが、気がかりなことが1つ……それは私の母の存在です。私の母は、20歳で私を産んでからすぐ離婚。それから女手ひとつで私を育ててきました。
母は、これまで私に恋人ができるたびに難癖をつけてきて、余計な口出しをするクセがあります。今回も年上の彼を紹介したら、文句を言われるのではと心配していたのですが……。
ドキドキしながら、母に彼を紹介。すると、母は彼をひと目見るなり「すごいイケメンじゃない!!」と大喜び。彼も、若々しく美しい母を見て、「お若くて、お姉さんかと思いました」と褒めます。
2人はウマが合ったようで、私もほっと一安心。母も喜んでくれたことだし、「あとはプロポーズを待つだけ!」と心躍らせるのでした。
プロポーズされるはずが!?
しかし、いつまで経っても彼からプロポーズされる気配はありませんでした。それどころか、私が彼の両親にあいさつしたいとお願いしても、いつものらりくらりとごまかされて……。
そんなある日のこと、彼から「大事な話がある」と呼び出されました。ついにプロポーズかとドキドキしながら待ち合わせ場所に向かうと、彼の隣にはなぜか母の姿が。
「もう、遅いわよ〜お母さん待ちくたびれちゃった」とテンションの高い母の姿を見て戸惑う私に、彼は「今日は大切な報告があるんだ」と切り出します。
「実は、君のお母さんと結婚することにしたんだ!」
2人は初めて会った瞬間から惹かれあっていたとのこと。「私の気持ちはどうなるの?」と問い詰めると、母と彼は冷ややかな表情で言い放ちました。
「私たちの結婚を祝ってくれないの? 娘のくせに親の幸せを喜べないなんて最低」
「僕のことを愛しているなら、祝って当然だろう。君とはもう終わったんだ」
私の言葉に耳を傾けない2人に、私は怒りを通り越して呆れてしまいました。母はずっと昔から私より自分の恋愛を優先する人だった……。そう思い出した私は、静かに2人への仕返しを誓いました。
裏切り者の2人を笑顔で祝福
私は怒りの感情を押し殺し、彼と母の結婚を祝福。着々と進む2人の結婚式準備を手伝う従順な娘を演じ続けるのでした。
そして迎えた結婚式当日。華やかなウエディングドレスに身を包んだ母は、私に向かって「こんな素敵な結婚式に出席できるなんて、あんた幸せ者ね」とマウントをとる始末。そんな母を心では軽蔑しながらも、私はニコニコ明るく振る舞います。
結婚式は盛大におこなわれ、親戚や会社関係者、友人などたくさんの参列者が集まっていました。あちこちからお祝いされ、誇らしげな彼と母でしたが、参列者の顔を見るとだんだんと顔が強張っていきました。
披露宴の参列者たちは…
イケメンで社員からの信頼も厚い彼には、実は裏の顔があったようでした。彼は手あたり次第に女性を口説き、相手に結婚をちらつかせながら、すぐまた別の女性に手を出すなど、女性関係がだらしなかったのです。彼と別れた後、同期からこの話を聞いた私は被害者の女性に話を聞いたのでした。
また、母もこれまで数々の男性をだまし、貢がせるだけ貢がせてポイ捨てする、という行為を繰り返していました。
そのため、私は被害者たちを結婚式に招待。自分たちが裏切った人々が揃っていることに気づき、彼と母はみるみるうちに青ざめていきました。
サプライズスピーチをするため前に出た私は、「祝福できないという方も多く集まっているみたいですね……私ももちろん祝福できません! なぜなら、新郎は私の元カレだからです!!」と大暴露。
どよめく会場に、凍りつく新郎新婦。その後、披露宴会場は阿鼻叫喚の地獄絵図となったのは言うまでもありません。会社の上司や親戚にも悪事を知られた2人。会社で彼の信頼は地に落ち、悪い噂が流れる毎日……彼は耐えられなくなり自主退社をしました。
2人はしばらく一緒に暮らしていたそうですが、そのうち言い争いが絶えなくなり離婚。親戚からも見放された母は、行くあてもなくみじめな生活を送っているのだとか。私はというと、裏切り者の2人のもとを去り、晴々とした気持ちで充実した生活を送っています!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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