義父の言葉に凍り付いた私
娘が生後7カ月のころ、遠方に住む義両親から、一緒に旅行に行こうと誘われました。年に数回しか会えないため、娘にとってもいい刺激になると思い、行くことに。
娘は離乳食を始めたばかりで、水分補給はコップ飲みをメインに練習していました。まだ完璧ではなかったものの、少しずつ上達してきていたので、出先でもコップで水分補給をさせるようにしていたのですが……。
旅先で義両親と合流し、観光地を散策したあとカフェで休憩することに。しかし娘がコップで水を飲んでいると、義父がギョッとした顔で「え、もう生後7カ月なのにストローも使えないのか? 情けないなぁ。娘のとこの〇〇くんはもうストロー使ってるぞ!」と言ったのです。
その言葉に、私は大きなショックを受けました。義両親の家の近くに住む甥っ子は、娘とほぼ同じ月齢の生後8カ月で、同い年。義父にとっては甥っ子が子どもの成長の基準となっていたのです。同じ孫なのに成長のペースを比較されるのはあんまりだ、と悲しさと怒りがこみ上げてきましたが、私は何も言い返せませんでした。
すると、隣にいた義母がすかさず口を開き、「お父さん、何を言ってるんですか。お嫁さんは、ちゃんと子どものことを考えて行動しているはずよ。ストローではなくてコップの練習をしているんだと思うわ。それに、ストローを使えることが偉いわけでも、使えないことが悪いわけでもないでしょう」と注意してくれました。
義母の毅然とした口調に、義父はピタリと口を閉じました。そして「そうか、すまんすまん」と、義父が素直に謝った姿を見て、私は心の中で思わずガッツポーズ。ほぼ同じ月齢の子と娘の成長速度を比べられたことがショックでしたが、義母が「そんなことは比べる必要ない」と言ってくれたような気がしてうれしくなり、溜まっていたモヤモヤが一気に晴れていったのでした。
子どもの成長速度はひとりひとり違うと思うので、よその月齢が近い子と比べることなく、これからも娘のペースに合わせて少しずつできることを増やしていけるように頑張ろうと思えた出来事です。
◇ ◇ ◇
よそのお子さんと成長速度を比べられると、悲しい気持ちになってしまいますよね。しかし、子どもの成長速度はそれぞれ違います。「ストローが使えないから劣っている」ということは全くないので、安心してくださいね。
それに、コップ飲みとストロー飲み、どちらを先に練習するかはとくに決まりはありません。一般的には、コップ飲みは生後6カ月ごろから、ストロー飲みは生後7~8カ月ごろから始めることが多いですが、どちらから始めても、両方同時に始めても問題ありません。お子さんに向いているほうから試していくのもよいですし、その子に合ったペースで進めていければ大丈夫です。
また、どちらを先にできるようになったからといって、優れている・劣っているわけではありません。コップ飲みは唇や飲み込む力を育てるのに役立ちますし、ストロー飲みは吸う力や口の周りの筋肉を鍛えるのに効果的です。なかなかできなくても、ある日突然できるようになることもあるので、焦らず、お子さんのペースを大事にしながら温かく見守ってあげてくださいね。
著者:松原櫻子/30代・ライター。2歳の娘を育てる母。イヤイヤの地雷を踏まないように、日々忍者のごとくそろりそろりと歩いている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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