新入社員の不思議な行動
うちの食堂は、和食・洋食・エスニック料理も揃えており、社員たちからは「どのメニューもおいしい」「栄養バランスもよくて助かっている」との声をもらっていました。
ところがあるとき、気がかりな存在が現れました。それは新卒で入ってきたA子という名前の女性。彼女は同僚たちと食堂にきて食事を注文するものの、少し食べると手を止めてしまうのです。同僚たちが「体調でも悪いの?」と心配すると、「ダイエット中なので、ゆっくり食べてるんです」などと言っており……。
ただ、同僚たちが先に仕事に戻ると、いつの間にか完食し、空の食器を戻すのでした。私は「どうしてみんなと一緒に食べないの?」と不思議に感じていました。
社食をタッパーに!?
そんなことが数カ月続いたある日、いつものように同僚たちが先に仕事に戻り、取り残されたA子。この日は食堂にあまり人がおらず、私は彼女のことを少しの間、観察していました。
すると次の瞬間、A子はカバンからタッパーを取り出して、料理を次々と詰め込み始め……。そしてぼそっと、「今日はベトナム料理だから写真映えしそうだな」と言ったのです。
私は、「まさか、料理を持ち帰ってSNSに投稿していたりする?」と思い、その日の夜、 A子の名前でSNSを検索。すると、すぐに彼女のSNSアカウントを発見しました。料理の写真がたくさんアップされており、よく見ると社食をかわいい器に盛り付けたものだったのです。しかし、プロフィールには「手料理の写真を投稿しています」という文章が……。
フォロワーはそこそこおり、中にはPR投稿も。私は思わず苦笑いしてしまいました。
同僚もSNSを発見し…
わが社の社食は持ち帰りが禁止されているため、今度、A子がタッパーで持ち帰ろうとしていた際は注意しようと思っていたある日のことです。
A子と一緒にテーブルについていた同僚がいきなり、「A子さん、社食を手料理としてSNSにアップしてるでしょ」と発言。どうやら、A子の様子がおかしいと思っていたのは私だけでなく、この同僚も彼女のSNSアカウントにたどり着いたよう。
A子は「えっ、そ、そんなことしてませんよ〜」とごまかそうとしますが、同僚はアカウントを突きつけ、「これだよね?」と追い詰めました。そして、言い訳できないとわかると、A子は「先に仕事に戻ります」と言って、食堂から出て行ってしまったのでした。
A子の末路は?
結局、A子の行為は社内中に知れ渡り、上司からは厳重注意を受けたよう。そして、いつの間にか食堂に姿を現さなくなり、「他の社員たちの目に耐えられなくなり辞職した」との噂が。
今回の出来事を反省し、次の会社では「社食を自分が作ったとしてSNSにアップする」なんて行為はしていないことを願うばかりです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!