妹を溺愛する両親
物心ついたときから、両親は私よりも妹のことを溺愛していました。ほしいものがあっても、私には「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」と言うのに、妹にはさまざまなものを買ってあげていたのです。
そんな両親に育てられた妹は、私のことを見下しており、「ダサい」「ブス」と言ってきて……。両親と妹の態度に心底嫌気がさした私は、高校卒業後すぐに家を出て働き始めました。
妹「このダサい男とお見合いして」
そんなある日、久しぶりに妹から連絡が。なんと、妹の代わりにお見合いを受けてほしいと言うのです。話を聞くと、両親は妹の結婚相手を探しており、周囲に「20代後半から30代前半のハイスペ男性を紹介してほしい」と言い、紹介してもらっていたよう。そんな中、スケジュール管理のミスで、お見合いをダブルブッキングしてしまったのだとか。
妹から「このダサい男とお見合いして」と送られてきた写真は、お世辞にもイケメンとは言えず……。さらに「年収も事前には教えてくれないから、そんな稼いでないと思う」「お姉ちゃんには、これくらいの人がお似合いでしょ」と言う妹。
私は「はい?」とあきれるしかありませんでした。ただ、ここで私が断れば、お相手に迷惑をかけると思い……。とりあえずお見合いをして、両親と妹のミスを謝罪しようと思いました。
お見合い相手の正体は!?
お見合いは無事に終わり、数カ月後、母と妹がうちに遊びに来ると言い出しました。断ろうと思いましたが、もう家の近くまで来ているとのこと。私は仕方なく、2人を家にあげることにしました。
そして、家に入ってきた2人は、中を見てびっくり。スーツ姿のイケメンがいたからです。彼は母と妹に「初めましてA男です。結婚を前提にお付き合いさせていただいています」とあいさつ。妹が「こんなイケメンどこで捕まえたの!?」と言うので、私は「あなたが断ったお見合いよ」と答えました。
実はA男さんは、写真写りがとても悪く、お見合い写真がイケメンに見えなかったのもそのため。そして、お見合いの場で私たちは読書の話で意気投合。
さらに、次のデートの約束をした後に、外資系の企業に勤めており、それなりの収入を得ていると明かされたのです。「収入ではなく、僕の人間性で判断してほしい」という気持ちから、年収はお見合いが終わるまで明かさなかったのだとか。
こうして、私たちはデートを重ね、晴れて恋人になったのでした。
泣き出した妹
私の話を聞いた妹は、「そんなのずるい! 本当なら私がこの人とお見合いをするはずだったのに!」と主張し、母も、「お姉ちゃんなんだから、妹に譲りなさい」と言い出す始末。
私が「いい加減にして!」と怒ろうとした瞬間、A男さんが口を開きました。
「僕は、見た目や年収で男性を判断しない、正直で誠実な彼女に惚れたんです。妹さんのような女性は、こちらから願い下げです」
妹は「ひどい! 失礼な男!」と言いながら泣き出し、母に慰められながら帰っていきました。
その後も妹はお見合いを続けていますが、容姿を武器に交際をスタートするものの、みんな彼女の性格に耐えられず、破局しているよう。ただ、妹と両親は改心せず、相手のせいにしてばかりなので、婚活は長引きそうです。
一方、私はA男さんと順調に交際。結婚に向けて彼の両親にもあいさつし、結婚式場の見学にも行く予定です!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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