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「50万円出せ」と迫る両親に決別を宣言した私…決断の先に待っていたのは静かな勝利

私は現在、住宅の完成予想図を3D化するパース制作会社を経営しています。戸建てやマンションの建築プランをCGで立体的に再現し、依頼先の企業や施主が完成イメージを確認できるようにするのが仕事です。もともと私の実家は家族経営の小さな建築会社を営んでおり、私の制作した3Dモデルを営業ツールとして利用していました。実家とは長く協力関係にあり、毎月20万円の仕送りも続けていましたが……。

 

仕送りをめぐる突然の要求

ある日、久しぶりに帰省した私を待っていたのは、両親と弟からの思いがけない言葉でした。

 

「仕送りを今の20万円から50万円に増やしてほしい」

 

理由を尋ねると、母は「弟は30万円も家に入れているのよ」と言い、父も「お前も会社をやっているなら50万円くらい出せるだろう」と当然のように言い放ちました。弟も冗談めかして「断ったら絶縁かもね」と口にしましたが、その軽い言葉が妙に胸に刺さりました。

 

昔から弟と比較されることが多く、努力しても認められないもどかしさを感じてきました。10年近く仕送りを続けてきたにもかかわらず、感謝の言葉もない。そんな現実に、心の中で何かが音を立てて崩れました。

 

「わかりました。それなら絶縁で構いません」

 

静かにそう告げると、両親と弟は一瞬言葉を失いました。私はそのまま実家を後にし、後日、正式に関係を整理する手続きを取りました。

 

仕事と家族を切り離す決意

絶縁から数カ月後、父と弟が私の会社を突然訪れました。私が彼らの会社との取引契約を終了したため、その件で話をしに来たようでした。

 

「家族なのに、なぜ取引をやめるんだ」と声を荒らげる父。私は、「更新時期を迎えたので、社内の判断で契約を終了しました。家族だからこそ、ビジネスは公平に扱いたいのです」と伝えました。

 

その場の空気は重くなりましたが、偶然居合わせた秘書のA子さんが、「社長、次の建設会社との打ち合わせは大規模のプロジェクトでしたね」と声をかけてくれました。おそらく私をフォローしてくれたのでしょう。

 

それを聞いた父と弟は驚いた様子を見せ、「そうか」とだけ言って会社を後にしました。

 

 

それぞれの選択の結果

その後、私の会社は新しい建設会社との契約を正式に締結。金額面だけでなく、技術開発を含む長期的なパートナーシップへと発展しました。

 

一方、実家の建築会社は、これまで私の3Dパースを営業に活用していたため、従来の方法に戻ることに苦労していると聞きました。

 

しかし、それも彼らが選んだ道。私ができることはもうありません。

 

まとめ

あのとき「絶縁」を選んだのは、冷たい決断だったかもしれません。けれど、自分の努力や仕事を軽んじられたままでは、前に進むことができませんでした。今は、信頼できる仲間たちと誠実に仕事ができる日々に感謝しています。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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