私は合コンを企画!
ある日、取引先の担当者・B男さんとミーティングを終え、少し雑談をしていたときのことです。彼から、「聞きづらいのですが……A子さんに恋人はいるのでしょうか?」と聞かれました。
私はびっくりしながらも、「今はいないと思いますけど……もしかして、A子のことが気になるんですか?」と返答。聞くと、A子のことが気になっているのはB男さんではなく、彼の所属する部署の部長のよう。先日、うちの会社に来たときに、たまたまA子の姿を見て一目惚れしたのだとか。そのため、B男さんに、探りを入れるように依頼したということでした。
私はとっさに、「A子に彼氏ができれば、仕事をサボって合コンに行くことはなくなるかも!」と思いつき、「もしよければ、来週の金曜日に、A子と部長を入れて合コンをしませんか?」と提案したのでした。
自信満々なA子
そして合コン当日。A子は「今日は素敵な旦那さまをゲットするために来ました!」と自己紹介。さらに、私には「先輩、帰ってもらっていいですよ? 私の引き立て役じゃ申し訳ないので」と耳打ちしてきて……。
私は少しイラッとしたものの、「あなたの前に座る男性とか、素敵じゃない?」と取引先の部長のことをA子におすすめ。A子は、「高級時計をしているし、いいかも!」と、部長と楽しそうに会話をしていたのでした。
約2時間後、私たちは全員で連絡先を交換し解散。「明日は休みだ〜!」と開放的な気分で、私は自宅に帰りました。
A子「どういうことですか!?」
翌朝、起きてスマホを見るとA子からメッセージが届いていました。
「1人からしか連絡がこないんですけど、どういうことですか!?」
どうやら、A子には取引先の部長からしか連絡がきていないよう。というのも、私は事前にB男さんと相談し、男性メンバーたちに「部長はA子のことを気に入っている」という情報をそれとなく伝えていたのです。それもあり、男性メンバーたちはA子に連絡しなかったのでしょう。
「私の魅力をわからないなんて」と怒るA子に、私は「せっかくだし、部長さんとデートしてみたら?」と発言。するとA子は前向きになったようで、「私の魅力をわからない男なんて、こっちから願い下げです!」「それに、一番大切なのはお金。お金持ちであれば、ほかは気にしません!」との返信が。私は「頑張ってね」と返し、連絡を区切りました。
A子は結婚するも…
その後、A子はすぐに部長と交際を開始。半年後には「婚約したので、寿退社します!」と会社を辞めていきました。
しかし、それから数カ月経ったある日、会社の同僚から「A子さん、旦那さんの不倫が発覚して、大揉めしてるみたいですよ」との話を聞いたのです。聞くと、部長はA子と結婚する前から複数の女性と浮気をしており、結婚してからもそれは続いていたよう。
部長がそのような男性だったとは知らなかったため、私はA子のことを気の毒に思いながらも、「稼いでいるかだけで結婚相手を決めてはいけない」と感じたのでした。
一方、私はあの合コンで知り合った1人の男性とじっくりとデートを重ね、晴れて付き合うことに。自分のペースでゆっくりと、彼と愛を育んでいこうと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
イラスト:わかまつまい子
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