のたうち回るほど激痛!?怖すぎるアニサキス食中毒

食中毒の発生件数ランキングでダントツ1位なのが、「アニサキス」などの寄生虫によるもの。意外にも、夏のお弁当や生のお肉よりも当たりやすいんです!
アニサキスは長さ2〜3cmの白くて細い寄生虫で、サケやサバ、サンマ、アジ、イワシ、イカなど普段よく食べる魚介類の多くについています。
アニサキスがついた魚介をお刺身にしたり、冷凍や加熱が不十分な状態で食べたりすると、胃や腸の壁にくっついて、のたうち回るほどの激痛や吐き気を引き起こすことも……。
想像するだけでゾッとしますよね。
「目で見て判断」は無理?プロでも見逃すアニサキス

「アニサキスって見ればわかるんじゃないの?」って思うかもしれませんが、これが本当に難しいんです。
鮮魚店や飲食店などで魚を扱うプロたちは、アニサキスがついていないかを目視でチェックして一匹ずつ丁寧に取り除いています。
ただ、身の奥に隠れていることも多いので、完璧に見つけるのは至難の業。だからこそ全国的に食中毒のニュースが絶えないんですね。
そのため、自分でがんばって探し出すよりも「最初から安全なものを買う」「確実にやっつける」、この2つを徹底しましょう。
今日からできる!食中毒を防ぐ3ステップ

「酢やしょうゆ、ワサビをつけるとアニサキスが死ぬ」「食べるときにしっかり噛めば大丈夫」というウワサもありますが、実はまったく効果なし。
実際に、酢を使った「しめサバ」での食中毒もたくさん起きていますし、糸のように細いアニサキスを噛み切るのは無理なんです。
食中毒を防ぐためにも、対策をしっかり覚えておきましょう!
食中毒対策①加熱が最強!中までしっかり火を通そう

加熱は最強の撃退法!
アニサキスは60℃なら1分、70℃以上で瞬時に死滅するので、焼き魚や煮魚、フライなどにして、中までしっかり加熱すればOKです。
「パサパサになるのは嫌だから……」と、レアっぽく仕上げるのは危険。菜箸やトングでぎゅっと押してみて、しっかり弾力があれば火が通ったサインです。
食中毒対策②生食は「刺身用」を選ぶのが鉄則!

生で食べたいなら、必ず「刺身用」と書かれたものを選びましょう。
「そんなの当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、加熱調理用の魚をうっかり生で食べて食中毒になったケースも結構あるんです。
刺身用として売られている魚は、アニサキスが少ない環境で育てられていたり、-20℃以下でガチガチに凍らせて死滅させたり、いろんな工夫がされているので安全に食べられます。
中がレア状態のブリしゃぶやサーモンフライを作りたいときも、必ず刺身用を購入してくださいね。
食中毒対策③“明日でいいや”は危ない?内臓だけはその日に取り除こう

下処理されていない魚を買ってきて「捌くのは明日でいっか」とそのまま冷蔵庫に入れていませんか?
アニサキスは内臓に寄生していることがほとんどですが、鮮度が落ちると身のほうへ移動してしまいます。
そのため、丸ごとの魚を買ったときは、帰ったらすぐに内臓を取り除きましょう。
サンマやアジなら、包丁で頭を落として内臓を引っ張り出すだけでOK。慣れたら5分もかかりません。難しい場合は店員さんに下処理をお願いしましょう。
ポイントさえ押さえれば怖くない!
想像するだけで恐ろしいアニサキスですが、どんな魚についているのか、どうやったら撃退できるのかを知っておけば防げます。
次に魚を買うとき、ちょっと思い出してみてくださいね。