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「嫁が清掃員なんて恥!」私の仕事を見下す夫→「社長キレてるけど?」夫の会社に偶然派遣され…夫に悲劇が!

結婚して半年が過ぎたころ、夫の借金が発覚しました。そのときは素直に謝罪してくれて、「独身時代の借金で、友だちを助けるためで……」と言いながら、申し訳なさそうな表情をしてうつむいていた夫。私は、夫のその言葉を信じ「節約生活をしよう!」と提案し、2人で一緒に返済していくことにしたのです。

そのため私は、家計を切り詰め、パートのシフトを増やして、早期返済を目指して日々奮闘していました。しかし……。

はじめはしおらしくしていた夫でしたが、節約生活を始めて1カ月が経つと、節約に協力するどころか、「仕事の付き合いは断れない」と言って、以前と変わらず飲み歩くようになりました。誰の借金を返済するために私が安い食材を探し回っているのか、夫はまるでわかっていない様子。

 

本来なら私が正社員に戻って稼いだほうが効率的。しかし、夫と義母がそれを許しませんでした。特に義母は、「嫁が正社員で働くと、息子(夫)の甲斐性がないと思われる」と猛反対。

 

夫もそのプライドに同調し、「お前は家を守っていればいい」と言うのです。仕事が好きだった私としては、これを機に正社員に復帰したかったのですが、借金を返すまでは波風を立てまいと、パートのシフトを増やすだけで、この1カ月、我慢してきました。

 

 

私の仕事をけなし、暴言を浴びせる夫

ある日、夫が酔っ払って帰宅しました。私が「今月、返済がギリギリだから、少し飲み代を控えて」と頼むと、夫は不機嫌そうにこう言いました。

 

「そんなに金がないなら、もっと稼げる仕事をすればいいだろ。夜の店とかさ」

 

私は耳を疑いました。自分のプライドのために私の正社員復帰を阻んでおきながら夫は、「嫁が清掃のパートなんて恥ずかしいんだよ。どうせ働くなら、俺の知らないところで大金を稼いでこいよ」と言うのです。

 

私は学生時代から、伯母が経営する清掃会社を手伝っており、現在もそこで働いています。学生のころにアルバイトをして、そのまま正社員となり、結婚を機にパートに切り替えたのです。私が誇りを持って働いている仕事を、夫に「恥だ」と見下され、私の中で何かが冷めていくのを感じました。

 

それから数日後、偶然、伯母の会社が夫の勤めるオフィスビルの清掃業務を請け負うことになったのです。急だったため人手が足りず、パートではあるものの、歴が長い私が臨時の現場責任者として派遣されることになりました。そして清掃初日、さっそく廊下で夫とバッタリ遭遇し……。

 

 

夫が私を見下す瞬間を見ていた人物が?

「なんで俺の会社にいるんだよ!」
「嫁が清掃員なんて恥! 俺の評価にもかかわる! 誰ともしゃべるなよ!」

その場では目も合わせてくれず無視され、すぐにメッセージが届きました。事前に伝えてはいたのですが、私の話を聞いていなかったのか、かなり不機嫌な様子でした。

 

頭にきましたが、私は返信せず、自分の仕事に集中することに。すべてのフロアの清掃が済んだころ、私がエントランスのガラスを拭いていると、同僚と談笑しながら出先から戻ってきた夫と鉢合わせました。目が合いましたが、夫は露骨に顔を背け、私をいないものとして扱います。それどころか、すれ違いざまに同僚に聞こえるような声で「あーあ、掃除なんて底辺の仕事をご苦労なこった。底辺の人間は大変だね」と放ったのです。同僚は苦笑いをしていましたが、夫は優越感に浸っている様子でした。

 

「社長キレてるけど大丈夫?」
すべての清掃を終え、ようやく夫に返信した私。事実を告げました。実は、エントランスでの夫の態度を夫の会社の社長が目撃していたのです。夫が通り過ぎたあと、社長が慌てた様子で私のところにやってきて「今の失礼な彼はうちの社員です。ご不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ない」と言って、深々と頭を下げてくれたのでした。

 

まさかの社長の対応に私のほうこそ慌てて「頭を上げてください! 今のは私の夫なんです。私や清掃の仕事を見下していて、嫌みを言ってきただけで……。こちらこそすみません!」と謝罪し、説明したのです。

 

「え?」
私からの言葉に動揺する夫。終業時間中にもかかわらず夫からは「社長ってうちの?」「どういうことだ?」「おい! 説明しろ!」次々とメッセージが届き、電話までかかってきました。

 

社長が私に頭を下げてくれた際に少しお話しさせていただいたのですが、実は社長は若いころ、伯母の清掃会社でアルバイトをしていたそうなのです。起業資金を貯めるために必死に働いて、今の私と同様に当時は現場責任者としていろいろなオフィスの清掃をしていたと話してくれました。

 

そのころは、伯母の会社もスタッフが数名とかなり小規模でしたが、地道に丁寧な仕事を重ね、大きく成長しました。社長は、そんな伯母を尊敬しているそうで、今回の急な依頼は社長の提案だったのです。社長のオフィスが入るビルにもともと入っていた清掃会社が急に撤退するこにとなり、話を聞きつけた社長が、管理会社に伯母の会社を紹介し、強く推してくれたとのことでした。

 

私が伯母の姪だと話すと、社長はとても喜んでくれて、「あのときの経験が僕の原点なんだ。働く環境がきれいだから、社員は仕事に励むことができるし、お客さんもいい気分で来社できる。僕が会社を作れたのは、あなたのようなプロフェッショナルに支えられて快適に仕事ができたおかげなんだ。社長(伯母)の姪っ子さんが現場責任者なら、このビルに入る会社は安泰だ。社長によろしくね」と、とてもうれしい言葉までかけてくれました。

 

私が社長と話したすべてを告げると、夫は言葉に詰まり「は? う、うそだよな? いや、うそだろ。は? ど、どうすりゃいいんだよ……」としどろもどろ。私は社長が「彼(夫)の態度はよくないね。あなたには申し訳ないけど、今後、彼に任せる仕事は選ばせてもらうことになるかもしれない」と言っていたことを最後に伝え、電話を切りました。

 

 

夫が作った借金の本当の理由は…

その日の夜、帰宅した夫は土下座をして謝ってきました。「社長と知り合いなら早く言えよ! お前から社長に取りなしてくれ!」と、自分の保身。私は、用意していた離婚届をテーブルに置きました。

 

職業で人を差別する発言も許せませんが、何より許せないのは、うそをついていたことです。私は興信所の調査報告書を夫に突きつけました。夫の借金は「独身時代に作った借金で、友だちを助けるため」というのは真っ赤なうそで、現在進行形の「キャバクラ通い」によるものだったのです。私がパートを増やし、節約に励む中、夫は毎晩のようにキャバクラに通い、見栄を張って次々と高いボトルを入れていた証拠写真も夫に見せました。

 

「もう弁護士にも相談済みです。離婚は話し合いか調停で進めます」と告げると、夫はしぶしぶ協議に応じ、無事に離婚できました。

 

その後、夫は社長からの信用を完全に失い、そのショックからかミスを連発し、重要なプロジェクトから外されたと聞きました。きっと今は、苦しい生活を送っていることでしょう。

 

一方、私は離婚を機に伯母の会社で正社員に復帰し、エリアマネージャーとして忙しくも充実した毎日を送っています。誇りを持って働く人を大切にできる人と、これからはお付き合いしていきたいと思います。

 

◇ ◇ ◇

 

うそをついて、暴言を吐いて、見下して……見栄と保身が最優先だった夫。パートナーを尊重できない人は、いずれ周囲からの信頼を失うものなのかもしれませんね。夫と別れ、自分の足でしっかりと人生を歩み始めた未来に、たくさんの幸せが訪れることを願っています。

 

【取材時期:2025年11月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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