ミオ・ファティリティ・クリニック(鳥取県米子市) 院長インタビュー

赤ちゃんがほしい方の駆け込み寺を作りたかった!

院長の見尾保幸先生

「このクリニックを開院してもうすぐ24年になります。開院した時期は、生殖医療(不妊治療)が注目され始めたころ。しかし、生殖医療をビジネスとして開業する施設が多く、私としては患者さんのお気持ち、立場に寄り添った医療をしたいと考えていました。ご夫婦に寄り添い、その背景やお気持ちを十分に汲み取って全力で対応していく。つまり、赤ちゃんを望まれる「ご夫婦の駆け込み寺」を築きたい。そう考えると、妊娠がゴールではなく、生殖医療は赤ちゃんを抱くところまで、つまり、生殖医療(不妊治療)と周産期医療(お産)の両方をトータルでサポートしていくことのできる施設を目指して立ち上げました」

左が不妊外来、右が産科・婦人科外来と入り口から分かれています

コンセプトは「情報を共有することで“一緒に夢を叶える”」

ご自身の想いを熱く語る見尾院長

「患者さんには、医療側の考えていることや思っていることをきちんと伝えることが大事だと思います。医療側の考えだけで、治療や処置をするのではなく、医療側の情報、クリニックとして患者さんにとって何が最善かという考えをきちんとお伝えし、そして、患者さんからはご夫婦の背景や要望を十分にお伺いすること。そこから患者さんと医療側で醸成されるのは、『一緒に2人の夢を叶えましょう!』という信頼感だと思うのです。不妊治療だとか生殖医療だとかではなく、“赤ちゃんを授かる、抱っこする”という夢を叶えることを、一緒にやっていくことが重要なんです。当院はそんな『情報を共有することで“一緒に夢を叶える”』ということをコンセプトに運営しています」

左側に位置する不妊外来

「一般的な不妊治療では、ご夫婦にあるネガティブな情報を指摘し、ダメ出し状態に終始する傾向が強いように感じます。私たちはそうでなく、ネガティブな情報はそれとして受け止め、その状況からどうやれば抜け出せるかを患者さんと一緒に考えていきます。他院で不妊治療がうまくいかず、自分に自信を失い、八方塞がりで途方にくれて来院されるご夫婦がたくさんおられますが、赤ちゃんを授かる努力をすることは楽しいことなんだとお話します。目線の違いとでも言いましょうか。見方を変えることで、期待感が増し、アドレナリンが分泌され、ワクワク・ドキドキで治療を楽しむ感覚になれば、すぐに妊娠することもあります。“つらい”と思っていると、結果もうまくいかないものです。簡単にうまくいかないことは想定し、そこからいろいろな知恵を絞って成果につなげることが重要なんです。柔軟な発想があっていいんです」

当院でのお産の特徴は“いきまないお産”

右側に位置する産科・婦人科外来
受付スタッフの笑顔が印象的な明るい受付

「当院のお産の特徴は、“いきまないお産”です。人間以外の動物のお産では、“いきみ”を入れることはありません。人間も陣痛の力だけで自然に分娩すると産道も傷付かず、へその緒も急激な圧迫を受けず、その結果、赤ちゃんは元気に生まれ、産後のお母さんの疲労度も激減です。このお産の方法は、私たちが十分に検証をし、学会でも発表して高い評価をいただきました。産後のお母さんの負担が減るとおっぱいの出もよくなり、赤ちゃんのお世話も積極的にでき、赤ちゃんにとってもお母さんにとっても理想的なお産方法なんです」

広くてやさしい雰囲気の明るい特別室
妊婦さんも安心して入ることができる椅子シャワー
こちらではさまざまな学級を開催。いつも満員に!

「食事」と「運動」も重要!

「患者さんの状況やお気持ちを考えると、おいしく、健康的な食事を提供することにもこだわりたいと思いました。開院当初から、妻と妹にも参加してもらい、当院独自のごはんを作りあげていったんです。『みおごはん』という名前をつけたのが今から10年ぐらい前のことです。施設名にも入っている『ミオ』という言葉は語呂もよく、外国人の患者さんにも覚えやすく、発音しやすいことから受けがいいんですよ。当院で生まれた赤ちゃんに『ミオ』と命名してくれた患者さんもたくさんおられます。本当にうれしことです」

「食事のほかにも、妊娠中は運動することが大切です。出産に向けて体づくりをしないといけないんですね。人間以外の動物は、妊娠期間中であっても、絶えず走り回っています。患者さんには、食事に加え、とにかく運動することを進めています。おすすめしているのは、朝・夕1時間程度歩くこと。ウォーキングは妊婦さん自身の適正な体重維持と安産につながります。指導の成果か、当院では、出産時の体重が妊娠前より10kg以上増える人は非常に少なく済んでいます。理想の体重増加を促して、妊娠高血圧症候群にならないための体づくりをしましょう!前向きな気持ちで、食事と運動に気を付けながら、楽しんで妊娠、出産、子育てをしていってもらうことが私の願いです」

患者さんに安心感を提供すること

明るいイメージの待合室

「当院の待合室には、こだわりのソファーをご用意しています。患者さんの中には『心が落ち着いて、眠くなってしまうほどリラックスできます』と言う方もいらっしゃいます。医療も含めて、当院への安心感の表れなのではないかとうれしく思っています。患者さんからのこんなご感想は、私たちの宝物ですね」

「これからは、ひとりでも多くの方に、ひとつでも多く幸せを提供していきたい。時代とともに医療や考え方は変わっていきますが、健康的な体で、なおかつ健康的な心であり続けてもらいたいという願いは変わりません。いちばん大事なことは、ポジティブな考え方、そして規則正しい食生活に運動です。私自身も、そしてスタッフにも心がけてもらいたいことです。日本全国に広めていきたいですね」

世界初!の受精の瞬間です

卵子を保護している殻に精子が突入する姿

この動画見たことがありますでしょうか? ミオ・ファティリティ・クリニックが 2004年に世界で初めて、人の受精の瞬間を捉えた大変貴重な映像の一部分です。 その他、双子のでき方など今までわからなかった事象をどんどん世の中に発信している最先端のクリニックです。

ベビーカレンダー編集部


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