子供の教育とおもちゃ遊び

子どもにとって『遊び』って何?おもちゃの役割って?

子どもにとっては、寝ているとき以外はすべてが遊び、と言っても過言ではありません。「衣食住」とありますが、それにもうひとつ「遊」(遊ぶ)ってあってもいいぐらいに、子どもの生活にとって大事な要素なのです。だから「子どもにとって遊びって何だろう?」と考えたときに「生活そのもの」と言えるのではないでしょうか。おもちゃは、その大事な「遊び」を充実させてくれるもの、ということになるわけです。もちろんおもちゃがなくても遊べるけれども、良いおもちゃがあることで、より質の高い遊びが出来たり、より"栄養価の高い"遊びが可能になります。
 

武田真理恵(たけだ・まりえ)先生
子供の教育とおもちゃ遊び
幼稚園勤務後、芸術教育研究所に入所。
おもちゃコンサルタントオブ・ザ・イヤー(2002)。
※1おもちゃコンサルタント
ラッピングコーディネーター(「TVチャンピオン(テレ東系)」優勝)
研究所では「子どもアートスクール」を担当。
自宅ではラッピング教室を開催。(MARIE FACTORYホームページ
 

 

おもちゃはコミュニケーションツール

おもちゃがあることによって、人との関わりが生まれてきます。例えば、何もない状態よりも、おもちゃを介したほうがお母さんが話しかけやすいし、友達と話すきっかけにもなるわけです。よく、ママが話しかけても子どもは遊びに夢中で返事をしてくれないこともありますが、話しかけられているのをきちんと"聞いて"いますし、ママが自分のほうを見てくれているという愛情をちゃんと感じています。
また、一人で遊んでいるときでも、ビデオやテレビだと基本的に受け身だけで終わってしまいますが、おもちゃは自分から積極的に関わって遊ぶ必要があるので、そこに意思が働きます。やはりここにも子どもからおもちゃに働きかけるコミュニケーションがあるんです。
 

 

たっぷり遊んだ子どもは、集中力・創造力のある大人になる

「遊び」というのは、ワンパターンではなく広がっていくもの。同じおもちゃでも一人で遊ぶ場合と、二人で遊ぶ場合、さらにクラス全員で遊べないか、など友達との連携も出てきます。さらに、違うおもちゃと組み合わせて新しい遊びを考えるとか、アイデアを出すことで、どんどん「遊び」は育っていきます。ですから、子ども時代遊びが充分だった人は、例えば何か商品を開発するのにでも次はこうしたらどうだろう?と発想が柔軟・豊富になると言われていますし、集中力や創造力、意欲があり、仕事もしっかりできる大人になる場合が多いようです。
 

 

「良い」おもちゃ選びの基準とは

良いおもちゃと一口にいっても、いろいろな考え方感じ方があると思われますが、ご参考に、日本グッド・トイ委員会(※2)のおもちゃ選定基準には8項目のポイントがあります。迷われたときの、おもちゃ選びの際の目安となさってはいかがでしょうか。
 

1. 心地よい音(聴覚:自然で聞きやすい音がする)
2.動きのバリエーション(視覚:早過ぎないスピードでいろいろな動きを楽しめる)
3 . 触れた時の感触の良さや適度な重さ(触覚:適度な重さは「握ってみる~投げる~持ち上げる」などの動作時に)

4.色と配色の美しさ(バランスのとれた色彩感覚を養う上でも本物に触れる機会は重要)
5. 形の明確さと美しさ(見て美しいと感じるもの。違和感や不快感のあるものは避ける)
6.丈夫で壊れにくい(安全性)
7. 修理しやすい(万が一壊れてしまっても、直しやすい構造のおもちゃであること)壊れたら捨てる、のでははなく、修理すれば代々使用できるようなおもちゃもあります。直す方法があることも覚えておきましょう。※3日本おもちゃ病院協会
8 .あらゆる人が分け隔てなく遊べる(子どもだけでなく、大人、お年寄りも楽しめるおもちゃ)

 

※1 おもちゃコンサルタント養成講座(http://www.goodtoy.org/expert/tc_index.html)では通学生のほか、通信教育での受講も出来ます。
※2 NPO法人日本グッド・トイ委員会(http://www.goodtoy.org/) 日本で唯一のおもちゃ選考・普及機関。毎年選考員によってグッド・トイ(良いおもちゃ)の認定を行っています。
※3 日本おもちゃ病院協会(http://toyhospital.org/) 壊れたおもちゃを修理してくれます。病院のように先生が白衣を着て、おもちゃを診察。あまりに損傷が激しい場合「入院」という形でお預かりして、後日お返しするシステムです。その場で見学可能、子どもたちに"壊れたら捨てる"ではないおもちゃの使い方を知ってもらいたい、という狙いがあります。

 

 

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