集中しないときはどうすればいい?
2歳11カ月の双子の女の子です。姉は、周りに気をつかい、慎重派で、悪いことをして注意されたときも落ち着いて話を聞きます。反対に、妹は、天真爛漫・マイペースで、落ち着いて話を聞きません。絵本や私の作ったお話などには集中してくれますが、姉に何かをして私から注意されるときは、特にヘラヘラして、寝転がったりジャンプしたりして、まったく話になりません。おそらく、自分でもやってはいけないことをしてしまった自覚があるからだろうと思います。長時間注意しても逆効果になると思い、こちらに集中させようと、手の甲を軽くたたいて「話を聞いて」と促します。もちろん、たたく行為は私の本意ではありませんが、両手を握って「お母さんの話を聞いてくれる?」と言ってもダメです。落ち着かせるために静かな場所へ移動させても、あまり効果がありません。保育園では、先生の話を聞かないような場合、どのようにして集中させますか?
集中しないときは、集中しない理由があるものです。集中する環境を整えることは大切ですが、集中は自発的に起こるものです。大人もそうですが、2歳11カ月では、自分の欲求をうまくコントロールすることができません。「集中しなさい」と強制することは、子どもに抑圧を与えてしまいます。子どもは、自分の発達に即した内なる欲求を持っていて、それを満たそうと、自発的に集中現象を起こします。その子の欲求を見極める視点を持って接すると、集中現象を起こす環境を与えることができるでしょう。保育園では集団保育ですが、その中でも個別の欲求を見極める視点を大切にしています。何かを強制することはほとんどありませんが、話を聞かせたいときは、子どもの好きな手遊びや歌を使って、話を聞くモードに楽しく持っていきます。また、子どもには大人の本気が伝わります。心から楽しそうに絵本を読む、真剣に話をしたいならそのような場を設定して真摯な気持ちで話をするなど、子ども扱いせず、本気で接するもの大切です。