7,500万曲の楽曲とポッドキャスト(さまざまなジャンルの音楽番組)が聴き放題で人気のMusic Unlimitedですが、2021年6月より高音質なHD・Ultra HD楽曲を楽しめる「Amazon Music HD」が追加料金無料で利用できるようになりました。
HDはCD並み、Ultra HDはレコーディングスタジオ並みの音質と言われるほどの高音質ですが、端末やイヤホンなどの端末が対応していないと、せっかくの高音質を楽しむことはできません。
そこで今回は、Amazon Music HDの音楽を楽しむために必要なデバイスについて解説します。
すでにAmazon Music HDを利用中の方も、これから利用を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
Amazon Music HDが聴ける対応端末
Amazon Music HDの音質は、「HD」と「Ultra HD」の2種類です。
「HD」は標準ストリーミング配信の2倍のビットレート(1秒間に送受信できるデータ量)、「Ultra HD」は10倍以上のビットレートで配信されており、それらの高音質を実感するためには、それぞれに対応したデバイスが必要です。
この記事では、以下の端末でHD音源・Ultra HD音源を楽しむための方法や機種の選び方をご紹介します。
- Amazonデバイス
- スマートフォン
- パソコン
- デジタルオーディオプレーヤー
- ネットワークオーディオプレーヤー
ちなみにAmazon公式HPでは、おすすめのブランドとして以下のブランドが公表されています。
この記事で紹介するネットワークオーディオプレーヤーやアンプ、イヤホンやヘッドホンなどを購入する際は、こうしたブランドにもこだわって購入することをおすすめします。
Alexa対応のEcho端末(第2世代以降)
まずご紹介するのは、Amazonデバイスの「Echo端末」です。第2世代以降のEcho端末がHD音源をサポートしています。
Alexa搭載のEcho端末であれば、「Alexa 音楽をかけて」と話しかけるだけで音楽再生が可能。
下記の「Echo Studio」は、Dolby Atmos技術により最高音質の3Dオーディオ再生を実現しています。
また、「Echo Studio」を購入してからMusic Unlimitedに申し込むと、通常30日間の無料体験期間が90日間に延びる特典付きです。
Fire TV
動画を見るために使われることが多い「Fire TV」は、音楽を聴くことも可能です。ホーム画面からAmazon Musicアプリを立ち上げて、Amazon Music HDの楽曲を再生しましょう。
特に、「Fire TV Stick 4K Max」は、従来のFire TVよりアプリ起動が早く、滑らかな操作性の新型で、次世代Wi-Fi6に対応しています。
Echo端末とペアリングすることで、ホームシアターを組んで音楽を楽しむこともできますよ。
「Ultra HDを有効にする」の設定をONにするのを、忘れないようにしましょう。
Fireタブレット
Amazonが提供するタブレット端末「Fire」でも、Amazon Musicアプリをインストールすることで、高音質の音楽を再生できます。
Fire HDのバリエーションは画面サイズなどが異なる3種類とキッズモデルですが、いずれも高音質に対応しています。
特に、Fire HD8およびFire HD10にはDolbyオーディオステレオスピーカーが内蔵されているため、音楽を楽しみたい方にはおすすめです。
iPhone
iPhoneは、2014年以降にリリースされた「iPhone 4S以降」から、Amazon Music HDの音質に対応しています。
より高品質で聴くためには、対応する「DAC(Digital to Analog Converter)内蔵ポータブルヘッドホンアンプ」をつなぐのがおすすめです。
DAC内蔵ポータブルアンプとは、各デバイスのデジタル信号をアナログ信号に変えて出力する機能を持ったアンプのこと。
スマートフォンなどの端末にもDAC機能は内蔵されているのですが、必要最低限に機能が制限されています。
音質にこだわる方は以下のDAC内蔵ポータブルアンプとの組み合わせを検討してください。
Fiio Q3
「Fiio Q3」は、iPhoneと一緒に持ち歩けるDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプです。MACやWindowsパソコンでも利用できます。
ハイレゾ対応のイヤホン・ヘッドホンと一緒に利用してください。
Android端末
Android端末の場合、機種によって対応がかなり異なります。公式サイトや取扱説明書を参考に、確認してください。
パソコン
パソコンでAmazon Music HDの楽曲を聴く場合は、「Amazon Musicデスクトップアプリ」をダウンロードしておきましょう。
Macの場合、2013年以降のパソコンはすべてHD・Ultra HDに対応しています。
利用時は、下記の設定を確認してください。
- アプリケーションからユーティリティフォルダに移動
- 「Audio MIDI 設定」を開く
- スピーカーまたはヘッドホンの「フォーマット」設定を24ビット(96kHzまたは192kHz)の最大サンプルレートに更新する
Windowsパソコンの場合は、機種によって異なります。公式HPなどを参照してください。
パソコンで再生する場合は、ハイレゾ再生機能を持つDACを接続するのが最高音質で再生するための基本です。
KORG DS-DAC-10R
USB接続できるDAC(Digital to Analog Converter)。パソコンから取り込んだデジタル音源を、アナログデータとしてアンプへと出力します。
レコードプレーヤーを直接接続できるフォノ入力端子を装備しており、レコードをハイレゾデータ化して録音することも可能です。
ネットワークオーディオプレーヤー
家庭のLANネットワークに接続してハイレゾ音源をストリーミング再生できるデバイスが、ネットワークオーディオプレーヤーです。
アンプやスピーカー内蔵の機種もありますが、別途外付けするのが一般的。CDやFM放送など、さまざまなコンテンツを1台で再生可能なタイプもあります。
ダウンロード保存した音源の再生や、AirPlayを利用したストリーミング再生が可能な機種などもあります。
ネットワークオーディオプレーヤーは種類が豊富ですので、使いたいストリーミングサービスや使用環境、接続したいアンプとの相性なども考慮して検討しましょう。
Denon(デノン)PMA-600NE
価格の割に良い音質で楽しめると口コミの評価も高いDenon(デノン)のPMA-600NEは、プリメインアンプ。プリメインアンプとは、オーディオプレイヤーとスピーカーの間に接続する機器です。
Bluetooth機能も搭載されていますが、有線に比べて無線接続は音質が下がると言われていますので、気になる方は有線接続を試してみてください。
Marantz(マランツ)NA6006
Marantz(マランツ)のNA6006は、Wi-Fi接続、AirPlay2およびBluetoothにも対応しています。
Amazon MusicのHD・Ultra HDにも対応しており、ストリーミング再生のほかUSBメモリーの音源も再生可能です。
同社の製品には、Alexaによる音声コントロールに対応している機種「Marantz NR1200」もあります。
DAP(デジタルオーディオプレーヤー)
最近のデジタルオーディオプレーヤーは、ハイレゾ対応なものが主流です。
例えば、ソニーのウォークマンはAndroidを搭載しており、Amazon Musicアプリをインストールして利用します。
SONY NW-ZX507
Android搭載のソニーウォークマン「SONY NW-ZX507」は、あらゆる音楽をハイレゾ級高音質にアップスケーリングする「DSEE HX」機能搭載タイプ。
Amazonで購入すると、Amazon Music Unlimitedの無料期間が90日に延びる特典がついています。
高性能なヘッドホンやスピーカーを準備する
高品質な音源を楽しむためには、高性能なヘッドホンやスピーカーも重要な要素です。
Ultra HDでは40 kHz以上、HDでは20 kHz以上のダイナミックレンジに対応している必要があります。
ハイレゾ対応イヤホン
イヤホンの種類には、耳に引っ掛ける「インナーイヤー型」と、耳栓のようにねじ込む「カナル型」があります。
インナーイヤー型は音に広がりがあり、カナル型は低音に強いと言われていますので、好みで選びましょう。
近頃はワイヤレスタイプのイヤホンも多くなりましたが、ワイヤレスでもハイレゾ対応しているものもあります。
ハイレゾ対応のイヤホンかどうかは、下記のマークの有無で判断してください。
Victor JVC HA-FW1500
Victorのハイレゾ対応イヤホン「HA-FW1500」は音の伝搬速度が速く、振動の減衰特性に優れる「カバ材」が使用されています。
日本製という信頼感もあり、音の広がりや深みにも定評がある製品です。
final E3000 カナル型イヤホン FI-E3DSS
ハイレゾ対応のイヤホンの中でも、こちらはリーズナブルなタイプです。
オリジナルのイヤーピースは5サイズ同封されており、自分の耳にあったものを選べます。
音質についても、総じて高評価を得られているのが特徴。ハイレゾ初体験の方など、高額な商品を購入する前のお試しにもおすすめです。
ハイレゾ対応ヘッドホン
耳全体をがっちりと囲むヘッドホンなら、周囲の音をシャットダウンして音の世界観にどっぷりと浸れるのではないでしょうか。
ソニー ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-1000XM4
ソニーのヘッドホン「WH-1000XM4」は、Alexa内蔵で音声でコントロールできるのが特徴です。
Amazonで購入すると、Amazon Music Unlimitedの無料体験期間が90日間に延長される特典があります。
値段が高めですが、音質の良さはAmazonのカスタマーレビューで80%の人が星5をつけていることからも確認できるでしょう。
ハイレゾ対応スピーカー
ハイレゾ対応スピーカーは、本格的な据え置き型の「パッシブタイプ」と手ごろな「アクティブタイプ」に分かれます。
音質がより優れているのは「パッシブタイプ」ですが、接続設定や価格面のハードルが高いため、ハイレゾ音質を手軽に楽しみたい方は「アクティブタイプ」を選ぶと良いでしょう。
スピーカーの形状は、主に次の4つです。
- フロア型:本格的な音が表現できて、床に直置きするタイプが「フロア型」。長方形でいわゆる高級スピーカーに多い形状
- トールボーイ型:細い縦長のスピーカーで、迫力あるサウンドが表現できます。場所を取らずに設置できるのが人気
- ブックシェルフ型:コンパクトで本棚に置けるサイズ。ネットワークオーディオプレーヤーと並べてミニコンポのように飾れる
- ポータブル型:コンパクトで持ち運べるのが特徴。外出先でも手軽に高音質な音楽が楽しめる
ヤマハフロア型スピーカーNS-F350
こちらはヤマハのハイレゾ対応トールボーイ型スピーカーで、本格的な3ウェイ・4ユニット構成を採用。スケール感あふれるシアターサウンドを実現しています。
音に関しても、高音から低音まで総合的に高評価です。ただ、高さ115cm、重量25kgとかなり「重たい」とのレビューがありますので、設置場所に気をつけてください。
ソニー グラスサウンドスピーカーLSPX-S2
ハイレゾ対応なスピーカーのなかでもデザイン性が高いのが、ソニーのグラスサウンドスピーカーです。
有機ガラス管が360度に音をひびかせ、32段階に調節できるLEDライトがリラックス空間を演出します。
同機種の最新モデルS3はハイレゾ対応していないため、Amazon Music HDを楽しみたい方は、こちらのS2タイプを検討しましょう。
Amazon Music HDとは?特徴や料金を紹介
最後に、Amazon Music HDの概要についても簡単にご紹介します。Amazon Music HDは、もともとはハイレゾ相当の高音質を楽しむためのAmazon Musicのプランの一つでした。
現在は、Music Unlimited加入者であれば、追加料金無しで楽しむことができるサービスとなっています。
Amazon Music Unlimited加入者は追加料金なし
以前のAmazon Music HDは追加料金1,000円を必要とする別プランでしたが、現在はMusic Unlimitedの料金以外に費用は発生しません。
Music Unlimitedの料金プランは、以下の通りです。
会員種別 | 非プライム会員価格 | プライム会員価格 |
Amazon Music Unlimited | 月額980円(税込) | 月額780円(税込) 年額7,800円(税込) |
Amazon Music Unlimited ファミリープラン | 月額1,480円(税込) | 月額1,480円(税込) 年額14,800円(税込) |
Amazon Music Unlimited 学生プラン | 月額480円(税込) | |
Amazon Music Unlimited ワンデバイスプラン | 月額380円(税込) |
通常のMusic Unlimitedおよびファミリープランには、Amazonプライム会員向けの割引価格も設定されています。
ファミリープランは最大6台の端末で同時利用可能なプランで、ワンデバイスプランはEcho端末1台でのみ再生できるプランです。
Amazon Music HDの音質はハイレゾ品質
Amazon Music HDの音質は、最大24bit/192kHzとなっています。
- HD=CD同等(16bit/44.1kHz)
- Ultra HD=CDより高音質(24bit/48kHz,96kHz,192kHzなど)=ハイレゾ同等
HD音質でも標準ストリーミングサービスの2倍のビットレートがありますので、高音質での再生が可能です。
Ultra HD対応は700万曲以上
対応楽曲数は、昔の楽曲のリマスター版などを含め、HD対応7,500万曲、Ultra HD対応700万曲以上。
Ultra HD音源にリマスターされたアルバムを独占配信しているものもあり、レコードで聞いた思い出の曲をハイレゾ相当の音で聴けるという楽しみもあります。
空間オーディオを楽しめる
空間オーディオとは、360度を音に囲まれているかのように聞こえる音響効果のことを意味します。
Amazon Musicアプリを利用すると楽曲ごとに「Dolby Atmos」や「360 Reality Audio」のバッジが表示されていますので、そのバッジをタップして空間オーディオとステレオを切り替えましょう。
360 Reality Audioの楽曲を集めたプレイリストもあります。
空間オーディオ対応機器としては、Amazonのスマートスピーカー「Echo Studio」のほか、ソニーのワイヤレススピーカー「SRS-RA3000」「SRS-RA5000」などがAmazon公式で推奨されています。
Amazon Music UnlimitedでUltra HDを体験しよう
Amazon Musicで高音質のHD楽曲を視聴するためには、Music Unlimitedへの申し込みが必要です。
初めて申し込みした方は30日間の無料体験が利用でき、対象デバイスの購入で無料体験期間が90日に延長される特典もあります。
音質にこだわって音楽を聴きたい方は、ぜひ一度体験してみてください。