赤ちゃんの可愛い姿を多くの人に見てもらいたい、我が子をモデルとして活躍させたいと考える親御さんは多いのではないでしょうか。芸能界への登竜門として知られるテアトルアカデミーは、赤ちゃんタレントを多数輩出していることで有名です。しかし、実際にテアトルアカデミーに入所すれば赤ちゃんモデルになれるのか、費用はどのくらいかかるのか、具体的な情報を知りたい方も多いはずです。
本記事では、テアトルアカデミーの赤ちゃん部門について、実際にモデルとして活動できる可能性や必要な費用、応募方法、審査の流れなどを詳しく解説します。記念受験を考えている方から本格的にタレント活動を目指す方まで、参考にしていただける内容となっています。
テアトルアカデミーで赤ちゃんモデルになれる?
オーディションに受かったらモデルになる可能性はゼロではない
テアトルアカデミーは芸能事務所ではなく、正確には芸能養成所という位置づけです。そのため、オーディションに合格したからといって、すぐに赤ちゃんモデルとして仕事ができるわけではありません。合格後は、まずレッスンを受けることからスタートします。
ただし、テアトルアカデミーに所属することで、一般公募されていないような案件情報が入ってくる可能性があります。実際、テアトルアカデミーからは数多くの赤ちゃんタレントが誕生しており、CMや雑誌、ドラマなどで活躍しています。
テアトルアカデミーの主な実績としては、大手企業のCM出演、NHK教育番組への出演、育児雑誌のモデル、ベビー用品のパッケージモデルなどがあります。特に「いないいないばあっ!」などの子供向け番組では、テアトルアカデミー所属の赤ちゃんが多く起用されています。
合格したら必ずモデルになれるわけではありませんが、一般の赤ちゃんと比較すれば、芸能界で活動するチャンスは格段に広がるといえるでしょう。レッスンを通じて表現力や社会性を身につけることで、オーディションでの合格率も上がっていきます。
合格人数が多くて仕事ない可能性が高い
テアトルアカデミーの合格人数や在籍人数は公式には非公開となっていますが、養成所という性質上、レッスン料を収入源としているため、合格率は比較的高いと言われています。実際、「誰でも受かる」「みんな受かる」といった声もネット上では見受けられます。
このような状況から、合格者全員が均等に仕事を得られるわけではなく、実際には仕事がない状態の赤ちゃんも多いのが現実です。倍率が低く、多くの赤ちゃんが合格するということは、それだけライバルも多いということを意味します。
レッスン内容は、赤ちゃんの発達段階に応じた情操教育が中心です。親子でのふれあい遊び、リトミック、絵本の読み聞かせなど、一般的な幼児教室と似た内容も含まれています。これらのレッスンは、芸能活動だけでなく、子どもの成長にとってもプラスになる要素が多いため、お稽古事の一環として通わせる家庭も少なくありません。
仕事するには別途オーディションを受ける必要がある
テアトルアカデミーに所属していても、実際にモデルやタレントとして働くためには、個別の仕事ごとにオーディションを受ける必要があります。所属しているだけで自動的に仕事が振り分けられるわけではありません。
クライアントから依頼があった場合、テアトルアカデミーは条件に合う赤ちゃんをピックアップし、オーディションの案内を送ります。そのオーディションに参加し、クライアントに選ばれて初めて、実際の仕事につながるのです。
オーディションの頻度や内容は、時期や案件によって異なりますが、人気のある仕事には多くの赤ちゃんが応募するため、競争率は高くなります。日頃のレッスンでの態度や成長度合い、親御さんの協力体制なども、オーディション選考の際には考慮されることがあります。
記念受験して合格後に辞退する人も多い
テアトルアカデミーの赤ちゃん部門では、「記念受験」という考え方で応募する家庭も多く存在します。記念受験とは、実際に入所する意思はないものの、我が子がどの程度評価されるのか、合格できるのかを確認するために受験することを指します。
合格した場合、立派な賞状が送られてくるため、それを記念品として大切に保管する家庭もあります。しかし、実際に入所するとなると高額な費用がかかるため、合格後に辞退する人も少なくありません。
辞退すること自体は問題ありませんが、本気で芸能活動を目指している家庭にとっては、記念受験者が多いことで見かけ上の競争率が上がってしまうというデメリットもあります。一方で、記念受験でも合格の喜びを味わえるという点では、親子にとって良い思い出になることもあるでしょう。
テアトルアカデミーで赤ちゃんモデルになるための費用
オーディションは無料で受けられる
テアトルアカデミーの赤ちゃん部門オーディションは、応募から一次審査、二次審査まですべて無料で受けることができます。応募時に費用を請求されることはありませんし、審査会場までの交通費以外に特別な出費は発生しません。
無料でオーディションを受けられるため、気軽に挑戦できるというメリットがあります。ただし、合格後に入所する際には、まとまった金額が必要になることを事前に理解しておく必要があります。
入所~在籍するのに必要な費用
テアトルアカデミーに合格し、実際に入所する場合は、さまざまな費用が発生します。これらの料金体系を理解した上で、家計と相談しながら入所を検討することが大切です。
入所に必要な費用
入所金は選択するコースによって異なります。赤ちゃん部門の場合、以下のようなコース設定があります。
基本的な入所金は、約19万円から27万円程度が相場となっています。この金額には、初回のレッスン料、教材費、施設使用料などが含まれています。コースによって受けられるレッスンの回数や内容が異なるため、家庭の状況や目的に応じて選択することができます。
入所金は一括払いが原則ですが、分割払いに対応している場合もあります。支払い方法については、合格通知と共に詳しい案内が送られてきます。
在籍維持費(月額)
在籍維持費は、月謝として毎月支払う費用です。金額は月額3,000円から5,000円程度が一般的です。この費用は、テアトルアカデミーに籍を置き続けるために必要な基本料金となります。
レッスン料については、入所時に選択したコースによって異なります。月1回のレッスンコースであれば追加料金なしの場合もありますが、週1回など頻度の高いコースを選択した場合は、別途レッスン料が発生することがあります。
在籍維持費を支払い続けることで、オーディション情報の提供を受けられたり、事務所のサポートを受けられたりします。ただし、長期間仕事がない場合でも、この費用は継続的に発生するため、家計への負担を考慮する必要があります。
宣材写真の撮影費
宣材写真は、オーディションや営業活動で使用する重要な写真です。プロのカメラマンによる撮影が必要で、撮影費は1回あたり1万円から3万円程度かかります。
赤ちゃんの成長は早いため、3カ月から6カ月ごとに撮り直しが必要になることもあります。表情や雰囲気が変わるたびに新しい宣材写真が必要になるため、年間で考えると相当な出費になる可能性があります。
撮影は、テアトルアカデミー指定のスタジオで行われることが多く、衣装や小物は基本的に持参する必要があります。撮影時の赤ちゃんの機嫌によって、撮影時間が長引くこともあるため、余裕を持ったスケジュール調整が必要です。
タレント年鑑の製作費
タレント年鑑は、テアトルアカデミーが毎年発行する所属タレントの名鑑です。この年鑑に掲載されることで、業界関係者の目に留まる機会が増えます。
掲載費用は、掲載サイズやページ位置によって異なりますが、基本的な掲載で2万円から5万円程度必要です。より目立つ位置や大きなサイズでの掲載を希望する場合は、追加料金が発生します。
年鑑への掲載は任意ですが、積極的に仕事を獲得したい場合は、掲載することが推奨されています。ただし、掲載したからといって必ず仕事につながるわけではないため、費用対効果を考慮して判断する必要があります。
その他の費用
上記以外にも、さまざまな費用が発生する可能性があります。
交通費は、レッスンやオーディション会場までの移動にかかる費用です。東京、大阪、名古屋、福岡、仙台など、全国に校舎がありますが、地方在住の場合は交通費が大きな負担になることもあります。
オーディション用の衣装代も必要です。撮影や本番では、指定された衣装を用意する必要があり、その都度購入費用がかかります。赤ちゃんの成長に合わせて買い替えも必要になるため、継続的な出費となります。
また、仕事が決まった場合の現場までの交通費や、付き添いの保護者の交通費、食事代なども自己負担となることが一般的です。
特待生になれば入学金は割引になる
テアトルアカデミーには特待生制度があり、オーディションで特に優秀と認められた赤ちゃんは、入学金の免除や割引を受けることができます。
特待生に選ばれる基準は公表されていませんが、赤ちゃんの表情の豊かさ、カメラ映り、親御さんの協力姿勢などが総合的に評価されると言われています。審査員の前で自然な笑顔を見せられる赤ちゃんや、人見知りしない赤ちゃんは高評価を得やすい傾向があります。
特待生になるためのコツとしては、応募写真の質を高めること、志望動機を明確にすること、オーディション当日の赤ちゃんのコンディションを整えることなどが挙げられます。ただし、特待生枠は限られているため、通常の合格を目指しつつ、特待生に選ばれたらラッキーという心構えでいることが大切です。
テアトルアカデミーに応募した人の口コミ評判
実際にテアトルアカデミーの赤ちゃん部門に応募した人や、現在在籍している人の口コミを見てみましょう。
「記念受験のつもりで応募したら合格通知が来て驚きました。でも入所金が思っていた以上に高額で、結局辞退しました。合格の賞状は良い記念になっています」(30代女性)
「息子が1歳の時に入所しました。月謝は痛い出費ですが、レッスンで他の赤ちゃんと交流できるのは良い刺激になっています。ただ、1年経っても仕事の話は一度もありません」(20代女性)
「娘がCMに出演できました!競争は激しいですが、チャンスはあります。ただし、オーディションに何度も落ちて心が折れそうになることもあります」(30代男性)
その他にも、以下のような意見が見られました。
料金については「やばい」「高すぎる」という声がある一方で、「習い事と考えれば妥当」という意見もあります。また、「落ちた人はほとんどいない」「誰でも受かる」という声も多く、合格率の高さを指摘する口コミが目立ちます。
後悔している人の多くは、「思っていたより仕事がない」「費用に見合わない」という理由を挙げています。一方で、「子どもの成長に良い影響があった」「親子の思い出作りになった」とポジティブに捉えている人もいます。
テアトルアカデミーに応募する方法
オーディションにエントリーする
テアトルアカデミーの赤ちゃん部門は、生後3カ月から2歳11カ月までの赤ちゃんが応募できます。何カ月から応募できるかは明確に定められており、首がすわっていることが最低条件となります。
エントリーは公式ウェブサイトから行います。必要な書類として、応募フォームへの入力と応募写真の提出があります。
志望動機は重要な審査ポイントです。「子どもの可能性を広げたい」「思い出作りをしたい」など、具体的で熱意が伝わる内容を記載しましょう。単に「可愛いから」という理由だけでなく、なぜテアトルアカデミーを選んだのか、どんな活動をさせたいのかを明確に書くことが大切です。
応募写真は、赤ちゃんの魅力が最大限に伝わるものを選びます。自然な笑顔の写真、真剣な表情の写真など、複数枚提出することをおすすめします。プロフィール欄には、赤ちゃんの性格や特技、好きなことなどを詳しく記載しましょう。
写真撮影のコツとしては、自然光を活用すること、背景をシンプルにすること、赤ちゃんの機嫌の良い時間帯を選ぶことなどがあります。スマートフォンでの撮影でも問題ありませんが、ピントがしっかり合っていて、顔がはっきり見える写真を選びましょう。
オーディションの流れ
オーディションは、一次審査と二次審査の2段階で行われます。何次まであるのか気になる方も多いと思いますが、基本的には二次審査で最終決定となります。
一次審査は書類選考です。提出した応募写真とプロフィール、志望動機などを総合的に審査します。一次審査の結果は、応募から2週間から1カ月程度で通知されます。
二次審査は面接とカメラテストです。赤ちゃんと保護者が一緒に会場に行き、審査を受けます。面接内容は、赤ちゃんの普段の様子や性格についての質問、保護者のサポート体制についての確認などです。質問内容は「人見知りはしますか?」「普段どんな遊びが好きですか?」など、赤ちゃんの特性を知るためのものが中心です。
服装は、赤ちゃんの個性が出る普段着で問題ありません。ただし、清潔感があり、動きやすい服装を選ぶことが大切です。派手すぎる装飾や、ブランド物で固めた服装は避けた方が無難です。
カメラテストでは、赤ちゃんがカメラの前でどのような表情や反応を見せるかがチェックされます。泣いてしまっても問題ありませんが、できるだけリラックスした状態で臨めるよう、お気に入りのおもちゃを持参するなどの工夫をしましょう。
審査時間は、1組あたり10分から15分程度です。待ち時間を含めると、全体で1時間から2時間程度かかることが多いため、おむつや授乳の準備をしっかりしておくことが重要です。
審査結果が来るのはいつ?
二次審査の結果は、審査日から1週間から2週間程度で通知されます。合格通知は郵送で届くことが多く、立派な合格証書と共に、入所手続きの案内が同封されています。
不合格通知については、メールで簡潔に伝えられることもあれば、郵送で丁寧な文書が送られてくることもあります。電話での通知は基本的にありませんが、特待生に選ばれた場合は、電話で先に連絡が来ることもあるようです。
合格後は、指定された期限内に入所の意思表示と入学金の支払いを行う必要があります。この期間は通常2週間程度設けられているため、家族でよく相談してから決定することができます。
出演確約の赤ちゃんモデル総選挙も開催
テアトルアカデミーでは、年に一度「赤ちゃんモデルグランプリ」という特別なオーディションが開催されています。これは通常のオーディションとは異なり、優勝者には実際の仕事への出演が確約されているという大きな特典があります。
2025年も開催が予定されており、応募条件は通常のオーディションと同様、生後3カ月から2歳11カ月までの赤ちゃんです。ただし、グランプリを目指すだけあって、応募者数も多く、競争率は通常のオーディションより高くなります。
応募方法は専用の応募フォームから行い、一次審査を通過した赤ちゃんは、各地で開催される地区大会に参加します。地区大会を勝ち抜いた赤ちゃんが、最終的に全国大会でグランプリを競います。
グランプリ受賞者には、CMやテレビ番組への出演機会が与えられるほか、賞金や副賞も用意されています。準グランプリや特別賞もあり、入賞者にはそれぞれ異なる特典が用意されています。
このイベントは、通常のオーディションで合格できなかった赤ちゃんにもチャンスがあるため、再チャレンジの場としても人気があります。
テアトルアカデミーの赤ちゃんモデルの給料はいくら?
実際に仕事が決まった場合の出演料やギャラについて気になる方も多いでしょう。赤ちゃんモデルの報酬は、仕事の内容や拘束時間によって大きく異なります。
雑誌の撮影では、1回あたり5,000円から3万円程度が相場です。撮影時間は通常2時間から3時間程度ですが、赤ちゃんの機嫌によって延長されることもあります。
CMの出演料は、企業の規模や放送期間によって異なりますが、1本あたり5万円から30万円程度が一般的です。ただし、この金額から事務所の手数料が引かれるため、実際に手元に残る金額はこれより少なくなります。
テレビ番組への出演は、番組の規模や出演時間によって異なりますが、1回あたり1万円から5万円程度が目安です。レギュラー出演になれば、安定した収入が期待できますが、そこまでたどり着ける赤ちゃんはごく一部です。
ベビー用品のパッケージモデルなどは、使用期間や使用範囲によって報酬が決まります。全国展開される商品の場合は、10万円以上の報酬になることもありますが、地域限定や期間限定の場合は、それより少なくなります。
注意すべき点は、これらの仕事で得た収入には税金がかかることです。年間の所得が一定額を超えると確定申告が必要になるため、きちんと収支を管理しておく必要があります。
また、仕事のために必要な交通費や衣装代などは、基本的に自己負担となることが多いため、実質的な収入はさらに少なくなることも覚えておきましょう。
まとめ
テアトルアカデミーで赤ちゃんモデルになることは不可能ではありませんが、簡単な道のりではないことがお分かりいただけたと思います。養成所という性質上、合格しても必ずしも仕事につながるわけではなく、継続的な費用負担も発生します。
入所を検討する際は、単に「モデルにしたい」という思いだけでなく、費用対効果や家族の協力体制、赤ちゃん本人の適性なども総合的に考慮することが大切です。記念受験として挑戦するのも一つの選択肢ですし、本格的に芸能活動を目指すのであれば、長期的な視点で取り組む覚悟が必要です。
最も重要なのは、赤ちゃんにとって無理のない範囲で活動することです。親の期待や夢を押し付けるのではなく、赤ちゃんが楽しめる環境を作ることを第一に考えましょう。
テアトルアカデミーでの経験は、たとえ大きな仕事につながらなくても、親子の貴重な思い出となり、赤ちゃんの成長にプラスの影響を与える可能性があります。各家庭の状況や価値観に合わせて、最適な選択をしていただければと思います。