マミーキャンプ東京ベイ(千葉県船橋市)産後ケア施設レポート

ラグジュアリーなエントランスの奥は産後ママと赤ちゃんでいっぱい

マミーキャンプ東京ベイ運営責任者 株式会社マミーキャンプジャパン 代表取締役 松永久美子さん

ゴージャスなエントランスから施設内に入る際、エアシャワーを浴びる仕組みになっているのにびっくり。施設内に入ってまず目を引くのが、ラウンジの正面にあるベビールームに赤ちゃんがずらりと並んでいる光景です。取材当日は10数名の新生児がケアをうけていて、そのかわいらしさに思わず頬が緩みます。

松永さん「マミーキャンプ東京ベイは開設して8月で5年目になります。現在では、ありがたいことに毎月35名前後の方にご利用いただいており、時期によっては満室になることもあります。運営が大変な時期もありましたが、ここにきてようやく口コミなどでママたちに施設のことを知っていただけるようになって、いい状態をキープできるようになってきたんです。

小さい赤ちゃんや出産直後のママが利用するので、感染症が一番怖いんです。外からの雑菌を持ち込まれないように、入口にはエアシャワーを設置し、手洗い、うがい、スプレーによる体の消毒を徹底しています。

ほとんどの方が、産院を退院してすぐにご利用されています。産後から2週間は、母乳の状態が徐々に変わるため、その時期や状態に合った授乳方法をしていかなければならない時期でもあります。この時期から正しい授乳姿勢や授乳を学びおこない、自信を持ってお帰りいただくことは、お客様のメリットにもなります。体もある程度休めた状態でお帰りいただけるので、気持ちにも余裕ができます。

もちろん、マミーキャンプ東京ベイには下着だけ持ってきてくだされば、あとは赤ちゃん用の物もママ用の物もすべて用意してあり、ゆったりと産後の体を回復していただけます。ママには手作りの朝昼晩の食事+おやつと夜食もご提供していますし、ランドリーサービスや赤ちゃんの記念写真サービス、足湯、ハーブテントやヘッドスパ、エステ、体験イベントなどもご利用いただけます。

そういった産後の心身を回復するためのサービスも人気ではありますが、それ以上に授乳に関するサポート、お胸のケア、赤ちゃんのお世話の指導を評価いただき、それをご希望されて利用される方も多くおります」

ロビーラウンジはオシャレでゆったりとした雰囲気のあるスペースとなっています
専門のスタッフが赤ちゃんを24時間体制でケアしているベビールーム

昼夜を問わない母乳指導がママたちから大好評

松永さん「ご利用いただいたお客さまから一番喜ばれているのは、授乳ケアです。産院では、なかなか細かいサポートは受けられないこともあり、入院中に乳首が切れたり乳房が張ったり、赤ちゃんがうまく飲めなくて体重が減ってしまったりして悩んだりつらい思いをしている方も多いんです。

こちらに来られたときに、『私、もう断乳することにしました』というママも少なくありません。一度断乳をしてしまうと母乳は出なくなってしまうため、なぜ断乳することにしたのか……という理由をママにお聞ききすると、乳首が切れて痛い……うまく吸ってくれない……などなど、ほとんどの方がお胸をケアしたり、正しい授乳姿勢をすることで、 解決できる理由ばかりなんです。

そこで改善策などを提案し、最終的にママの判断に委ねています。 ほとんどの方がこちらを利用している間に授乳について学んで、ご希望の授乳方法でお帰りになっています。“やっぱりあのときやめなくてよかった”と、あとから感謝の言葉を伝えにきてくださる方もいます。

授乳指導では、授乳時間の30分、スタッフがママの横についてサポートをします。授乳がきちんとできれば乳首が痛くなったり切れたり、おっぱいがつまったりすることは殆どありませんので、産後すぐに授乳の仕方をきちんと学ぶことはとても大切です。ママ自身がうまくできるまで、ご希望に応じて何度でもサポートしますし、24時間スタッフが常駐しているので、サポートは昼夜を問いません。夜はママが疲れて精神的に不安定になりやすく心細くなりやすいんです。なので、夜は授乳サポートというより、お話を聞いて寄り添うのが メインになっております。

授乳指導を受けるにはお産をされた産院の母乳外来に行く方法もありますが、指導を受けても自宅に戻るとわからなくなってしまったり、夜間は心細くなったりしますから、マミーキャンプ東京ベイでは、24時間手厚くサポートさせていただいているところを評価していただき、ご利用くださっているのかなと思っています。特に陥没乳頭の方など、トラブルになりやすい方のご利用が増えています」

マンツーマンの指導でパパにも父親としての自信と自覚が

松永さん「マミーキャンプ東京ベイでは、母乳に関することのほか、育児指導の座学もおこなっているのですが、それもママたちに自信をつけてご自宅にお帰りいただくサポートの1つと考えています。

初めてのママは、どうしても赤ちゃんが泣くと『おなかが空いているのでは?』と 心配になり、授乳が終わって間もなくても泣いたら粉ミルクをあげたいと考えることが多いんです。いつのまにかご飯としてあげる粉ミルクが泣きやますための道具に変わってしまうことがあります。泣いている原因が乳児疝痛(にゅうじせんつう)や他の理由 のことも多いです。そうすると授乳拒否や哺乳瓶拒否などの原因となり、結果ママたちは悩んでしまうこともあります。そんなトラブルをご自宅に帰ってから起こさないために、“赤ちゃんが泣いている原因の見極め方”などといった育児に必要な勉強会も週1回おこなっていて、毎回好評を頂いています。

また、マミーキャンプ東京ベイはママのためだけでなく、パパのための施設でもあると私はすごく感じます。パパは、初めての経験なうえに、出産を経験しているわけではないので、実感がわかなくて生活の急激な変化についていけない場合が多いんですね。赤ちゃんのお世話ができないのも、知らないのですから当然です。何も知らない同士がおうちに帰って赤ちゃんのケアができるかと言ったら、それはなかなか難しいこと。うまくいかないことで、夫婦仲が悪くなってしまうと、それがママの産後うつを引き起こすきっかけになってしまう場合もあります。そんな不幸を導かないためにも、パパが赤ちゃんのお世話を学ぶことって大事なんですね。

マミーキャンプ東京ベイにいらっしゃると、各お部屋で沐浴も哺乳びんでの授乳の仕方も、つきっきりでサポートしますから、きちんと学んで自信をつけて帰っていただけるので、パパはすごく協力的です。オプションですが、パパも一緒に宿泊していただくことが可能ですので、一緒のお部屋に泊まっていかれる方もいらっしゃいますよ」

産後ケアの素晴らしさをもっと多くの方たちに知っていただきたい

松永さん「産後ケアは韓国では、当たり前のように利用する文化傾向があります。徐々に中国や台湾などでもそのような文化ができつつあります。けれど日本では産後のママは実家で面倒を見てもらう……ママなんだから自分で頑張るというのが当たり前という意識がまだまだ強いんですね。最近では、少しずつ各自治体が産後ケアの 補助を出して支援するところが出てきています。

日本でもニーズは十分にあると思うのですが、現状、国の定める施設のカテゴリの中に、『産後ケア施設』という項目がなく、施設をつくるのが難しいといったこともあり、全国的に普及するにはまだ難しい状況ではあると思います。

現在、産後ケア施設には、助産師が運営する施設とこの施設マミーキャンプ東京ベイのようにホテル宿泊施設として認可を受けている施設の2種類になっていて、それぞれ異なる特徴を持っていると言えますね。いずれも基本のケアサービスは同じですが、マミーキャンプ東京ベイでは、ホテルライクな雰囲気やサービスに加えて、滞在されているのが産後のママだけなので気づかいがないとか、お友だちづくりをしやすいと喜んでくださる方が多いですね」

スタンダードルーム
ハーブテント(写真左)・足湯(写真右)
ハーブティーや26種の健康茶などが無料で提供されているリラックススペース
おしゃれで落ち着いたダイニングルーム

国の支援が十分でないこともあり、産後ケアセンターの利用費はどこも高額になりがち。マミーキャンプ東京ベイも、1泊3万9,000円(税別)からと高額ではあるものの、それでも多くの人が2~3週間、長い人では1カ月間滞在する人もいるそうです。

松永さん「ご利用される方は特別な方ではなく、一般会社員の方が多いですよ。韓国や台湾などでは、妊娠したら産後ケア施設の利用費も含めて用意するのが当たり前のようになっていますが、マミーキャンプ東京ベイをご利用される方も、『ここに通うためにギリギリまで仕事をしてお金を貯めてきたの』とおっしゃる方がいらっしゃいます。利用される方は、やはりご実家に頼れない方が多いですが、お母さんのご両親がご健在でも、『昔とは育児の仕方が違うから、滞在してきたら?』とすすめられるケースもあるようです。またご主人の出張が多く、出張のたびに、こちらに滞在される方もいらっしゃいます。

産後ケアの素晴らしさは、妊娠前の方はもちろん、妊娠中の方にもなかなか伝わりにくいところがあります。かつて、妊婦さん対象にセミナーをおこなったこともあったのですが、妊娠中は骨盤ベルトのつけ方とか会陰マッサージとか生まれる前までの知識はたくさん持っているし、とても興味をお持ちですが、産後のことになるとあまり興味がなく……イメージがわかないんでしょうね。赤ちゃんが生まれたら、母乳は苦労なく出ると思っているし、2~3時間おきに授乳をする大変さも、授乳トラブルのつらさ、痛さもピンとこないという方がとても多いです。そしてそのギャップに耐えられず、すぐに断乳することになってしまったり、ひどい場合は産後うつになってしまう方もいるのかなと、とても残念に感じます。誰でも最初は多かれ少なかれ母乳授乳で悩む時期があるということを、妊娠中に知っていただき、少しでも興味を持ってくださったら、ぜひ見学しに来ていただけるとうれしいですね」

Mammy Camp TOKYO BAYの概要

<提供サービス>
  • 母体のケア
  • 沐浴、授乳や抱き方などの育児指導
  • 母親同士の交流機会の提供
<ご利用料金>
  • スタンダードルーム1泊 ¥39,000~(税別)
  • スーペリアルーム1泊 ¥45,000~(税別)
  • スウィートルーム1泊 ¥70,000~(税別)
  • ご兄弟一緒にご宿泊プラン 1泊2日6,000円/人 (税別)
  • 父親滞在・宿泊プラン 1泊 ¥6,000 (税別)
  • 日帰りプラン スタンダード 日帰り ¥25,000 (税別)

※詳細はホームページをご覧ください。

<ご利用方法>

ご予約・お問い合わせはお電話とメールにて受け付けています。
詳しくは、ホームページの「ご予約・お問い合わせ」をご覧ください。

  • 〒273-0012 千葉県船橋市浜町2-2-7 ビビット南船橋4F
  • TEL:0120-894-091
  • 施設HP :http://mammycamp.jp/

ベビーカレンダー編集部


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