乗車後30分を過ぎたあたりから娘はぐずり始め、おもちゃや抱っこなどで対応していました。
隣にいた男性が…
しかし、娘のぐずりはエスカレートするばかりで私は途方に暮れていました。車内は、どんどん人も増えてきて、娘のぐずりもMAXになってきてしまい、なんとかしなければと焦っていたときです。
隣に座っていたスーツを着た40代くらいの男性がこちらを見ていることに気がつきました。「うるさい」と怒られるのではないか……と思った私は身構えつつ、次の停車駅で、場所を移動しようと考えていました。
すると男性は「今何カ月ですか?」と話しかけてきました。娘はキョトンと男性を見て、ぐずるのをやめました。男性はやさしく娘をあやしてくださり、笑顔で「かわいいですね、でもお母さんは大変ですよね」と言ってくれたのです。怒られるどころか、まるで今の私の気持ちを代弁してくれたようで、心がとても軽くなりました。
子どもがぐずり、ひとりで心細いなか、話しかけてくださって、とても安心した出来事でした。少しそのまま話したのですが、男性にも幼いお子さんがいるとのことでした。男性はイライラしてこちらを見ていると思っていた私ですが、実際は気にかけてくださっていたことが伝わってきました。とても助けられたので、今後同じように困っている方がいたら、やさしく手を差し伸べられるような対応ができたらいいなと思いました。
著者:阿部真美子/20代女性・主婦。1歳の娘を育てる母。現在は育休中。趣味はディズニー映画を見ること。
イラスト:海乃けだま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています