何も知らずトイレへ
その日、私は生理4日目。彼が追加の飲み物をリビングへ取りに行ったとき、私は用を足しに行くついでにナプキンを確認しようとトイレに行きました。
トイレでナプキンについた経血の量を見ると、やはり「特に交換する必要がないかな」くらいの量。普段であればトイレに行くたびにナプキンを交換しているのですが、彼氏の家でナプキンを交換することにはためらいがあり、交換するかしないかを悩んでいました。そのとき……。
近づく足音。まさかと思ったら…!
トイレの個室内に水洗トイレのセンサーの音が響く中、トイレの外から何やら別の音が聞こえてきました。誰かの足音です。私は「彼だな、リビングから戻ってきたんだ」と思いました。
しかし、その足音はなぜだか近づいてきて……。「まさかトイレに近づいてきている?」と思いはしたものの、トイレには鍵をかけています。間違ってトイレに入ってくることはないと確信していました。仮に彼がトイレに用があったとしても、「入ってるよ」と言えばいいだけ。
そう思っていると、鍵がかかっていたはずのトイレのドアが、ガチャッと開いたのです……!
恥ずかしさと驚きで心臓がバクバク
開くなんて思っていない私と、トイレに私がいるとは思っていなかった彼。まさかの出来事に、2人して固まってしまいました。
そして、彼の視線は私の下のほうへ……。視線の先は、ほどよく経血がついたナプキン。その瞬間、ハッとした私は、なにか叫んで彼をトイレから追い出しました。
彼にはトイレの外で待ってもらい、その間私は下着を上げて手を洗ったのですが、突然のことへの驚きとナプキンの経血を見られた恥ずかしさで心臓のバクバクが止まらなくて……。
あとから聞くと、トイレの鍵が壊れていたようで、近々修理にくる予定だったようです。その日、家にいたのは彼と私だけで、「私が部屋から出る音がしなかったのと、音消しの水の音が響いていて不審に思い、確認しないでドアを開けてしまった」と言っていました。「鍵が壊れていることを教えてくれていたら、恥ずかしい思いをしなくても済んだのに~!」と、私は恥ずかしい気持ちでいっぱい。
そんな恥ずかしい経験でしたが、彼はこのことをきっかけに、生理の理解をより深めたいという気持ちになったそう。経血がついたナプキンを見て、「生理はこれほど経血が出るものなんだ」と感じたようなのです。結果的に彼に生理の理解を深めてもらうことにつながったので、これはこれでよかったのかな……と思うようにしています。
著者/沖田彩花
作画/ちゃこ
監修/助産師 松田玲子
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