母の予想外の言動にうんざり…
第2子である娘を出産するために、2歳の息子を連れて里帰りした私。偶然にも同時期に妊娠していた姉も、同じく里帰り出産のために帰省していました。その後、姉が私より一足早く女の子・Aちゃんを出産。数週間後には、私も長女を出産し「これからますますにぎやかで楽しくなるな~」と退院を楽しみにしていました。
ところが、退院して早々、予想外の事態に悩まされます。病院から実家に戻って始まったのは、母による姉の子と私の子に対する差別でした。色白で小さな姉の子と、大きくて地黒ぎみの娘を見比べて、ことあるごとに「Aちゃんは小さくてかわいいね~」「色白でよかったね~」と声をかけるのです。最初は「も~そんなこと言わないでよ! かわいいじゃん私の娘も!」と笑って返していましたが、繰り返される差別に、次第に私もどんどん笑えなくなっていきます。
姉の子用の服だけを大量に購入し、私には「息子くんのおさがりがあるし、いらないわよね?」と言う始末。息子を産んだときはとてもかわいがってくれ、今でも溺愛してくれている母の豹変ぶりに、私の頭は「?」でいっぱいです。昔から友だちのような関係の私と母。お互いをいじったりいじられたりして楽しく過ごしていたのですが、さすがに冗談の範疇とは言えません。父と姉も気まずそうにはしていましたが、ことなかれ主義のため母を止めてくれませんでした。
言動に気になるところはあるものの、息子のことはかわいがってくれるし、おむつ替えや家事など、さまざまなサポートをしてくれる母。その点には感謝してもしきれないほどだったため、私は「娘への言動さえ我慢すれば、平和に過ごせる」と自分に言い聞かせていました。しかし、ある日姉の子と娘が同時に泣いたとき、ついに私の堪忍袋の緒が切れる出来事が起こります。母が「Aちゃんは泣き声までかわいいねぇ。あんたの子は、うるさいし、泣いたら余計ブサイクになるからダメだわ!」と発言したのです。
なぜ娘だけそんなことを言われなければならないのかと、私が母に文句を言おうとしたそのとき「いいかげんにしなさい!」と大きな声が響きました。そこには、めったに母に言い返さない父が、顔を真っ赤にして怒る姿が。続けて父は「私にとってはどちらもかわいい大切な孫娘だ! これ以上ひどいことは言わないでくれ!」と母に訴えてくれたのです。普段温厚な父の怒った姿に、母だけでなく、私や姉も心底驚きました。母は、2回目の出産で私の心に余裕があるだろうと、冗談のつもりで言ったいたのだと明かし、これまでの言動を謝ってくれました。
めったに怒らない父が娘のために母に物申してくれたことは、今でもうれしく思います。昔から友だちのような関係で、冗談も言い合っていたのでいつもと同じ感覚で言っていたのだと思いますが、いくら親しくても言ってはいけないことはあります。冗談のつもりで言ったことでも、相手を傷つけているかもしれない……。自分が傷つけられたことで、親しい間柄でも言葉には気をつけないといけないと考えさせられた出来事でした。
著者:伊東 杏/30代・ライター。わが道を行く7歳の息子と、ひょうきんな5歳の娘を育てる母。夫は理屈屋。「ていねいな暮らし」に憧れ、いつか自分も……と夢見ている。
作画:ryo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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