記事サムネイル画像

夫「嫁が仕事辞めて介護するから」→義母「それは困るわ」崩れ落ちた理想の親孝行!夫が青ざめたワケは

義母とは、これまで大きなトラブルもなく、ほどよい距離感で付き合ってきました。むしろ私の仕事を気遣ってくれる、穏やかでしっかりしたタイプの義母です。

一方で、夫は「母親想いの息子」でいたい気持ちが強く、時々“理想の親孝行像”に酔っているのでは……と感じることがありました。そんななか、義母の入院をきっかけに、私たち家族は「同居」と「介護」をめぐって大きく揺れることになったのです……。

義母が体調を崩したことをきっかけに、急に介護が自分ごとになった私たち夫婦。どうやって支えていこうかと不安になっていたとき、夫は言いました。

 

「退院したらうちで引き取ろうと思ってるんだよね!」

 

息子として放っておけないという夫。たしかにうちには余っている部屋もあり、同居したほうが義母も夫も安心でしょう。

 

しかし私たちは共働き夫婦です。私は責任ある立場で、夫も帰宅は遅く、平日の日中は家に誰もいません。このような状況で要介護の義母を引き取るなど、できるのでしょうか。

夫の突然の同居宣言

「介護って、“家に引き取ればOK”って話じゃないと思うよ。ヘルパーさんや施設も含めて、現実的に考えたほうがいいんじゃない?」と伝えると、夫はどこか不満げです。


「家族なんだから助け合って当然! 施設なんて寂しいし、無駄に金もかかるしさ」と言って聞く耳を持ちません。その上「どうせ嫁のお前は同居反対するんだろ」と、まるで私が冷たい嫁であるかのような口ぶり……。


私はモヤモヤした気持ちを抱えながら義母の病院を訪ねました。義母の率直な意見を聞いてみたいと思っていたのです。

 

義母に同居の件をそれとなく聞いてみると、まだ夫からは何も聞いていない様子でした。一方で、義母自身は施設入所を考えているよう。私たちはこれからの生活についてたくさん話をしました。義母の本心を聞き、私は少し安心したのです。

 

介護は夫の見栄!?

ところがその数日後、「母さんの退院、来週に決まったからさ。そのあしでここに引っ越してくるから! 病院にも『退院後は家で介護します』って俺が説明してきた!」「退院直後は転倒リスクが高いから、トイレや入浴は付き添いが必要なんだって! よろしくな!」と夫が言ってきたのです。


さらに夫は得意げに、「『今後は嫁が家で介護します』って言ったら、看護師さんにも
 『素敵なご夫婦ですね』って褒められたんだよ」と笑っています。


さすがに黙っていられませんでした。介護を私がするとなると、今まで通りの仕事はできません。


しかし夫は、悪びれる様子もなく「それなら仕事をセーブすればいいだろ? 俺には昇進の話がきてるし、年収も上がるしさ。お前はできるだけ家にいて、母さんの介護をしてくれよ!」と丸投げでした。

ショックを受けながらも、私は「そんなこと、どうして当然のように言えるの? 最初から私が仕事を犠牲にする前提で話してるじゃない」と問い返しました。

 

夫は「『いっそのこと仕事辞めてもいいぞ』って言ってるだけ、俺ってやさしいだろ? 」とどこか“譲歩してやっている”ような口ぶりです。「会社でも嫁が介護するから俺は仕事をセーブしないって言ったら、みんないい家族だねって褒めてくれたんだからな!」と言われたときには、夫の見栄を感じてしまいました。


義母の承諾を得たのか、改めて夫に聞いてみると、しどろもどろ……。きっと夫は義母にはまだ何も話していないのでしょう。

 

私が「わかった……仕事はやめる方向で動く」と伝えると、夫は「それでいいんだよ」とどこかほっとしたような表情になりました。

 

義母が同居に反対するワケ

夫が義母に同居の話を切り出したのは、退院を3日後に控えたときのこと。それを聞いた義母は「勝手に決めないで!」と激怒。それは夫が想像していたものとはまったく違っていました。


義母は、「同居するなら、介護は息子であるあなたがやってほしい」とはっきり意思表示しました。トイレや入浴といったプライベートな介助を、嫁に任せたくないという考えだったのです。

 

想定外の反応に、夫は動揺しました。仕事を理由に難色を示したものの、義母の考えは変わりません。それを聞いた私は「お義母さん自身がどうしたいかを、一番に考えたほうがいいと思う」とだけ伝えました。

 

結局同居が始まりましたが、義母の希望どおり介護の中心は夫に。仕事の合間に様子を見に帰宅したり、夜はできるだけ早く切り上げて戻ったりと、生活は一気に慌ただしくなりました。


それが続くうちに、夫の表情にも疲れがにじみ始めます。繁忙期にも早退が続き、昇進の話が遠のきつつある現実に、ようやく危機感を覚えたようでした。

 

私は家事を担いながらも、介護の中心からは距離を置きました。同居も介護も、私の反対を押し切って夫が進めたことだったからです。

 

やがて夫は限界を認め、自ら義母に頭を下げて施設入所を提案しました。もちろん義母も賛成です。こうして同居生活を終えたのでした。

 

入所手続きを終えた夫は、私に謝罪しました。そこで私は、退職ではなく介護休暇を取っていただけだと打ち明けます。少し意地悪だったかもしれませんが、あのときの夫には必要な“お灸”でした。

 

その後、夫は職場で信頼を取り戻すために努力し、家でも以前より家事に向き合うようになりました。週末には一緒に義母の施設を訪ねています。

 

♢♢♢♢♢♢

 

介護を考えるとき、支える側の生活や仕事への影響は、どうしても気になるものです。けれど同時に、介護される本人が「どうしてほしいのか」「どんな形を望んでいるのか」に耳を傾けることも、同じくらい大切なのだと感じさせられますね。

 

善意や正しさだけで決めてしまう前に、当事者の気持ちをたしかめ、家族みんなで話し合うこと。それが、無理のない介護と、家族関係を守る第一歩なのかもしれません。

 

【取材時期:2025年11月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ベビーカレンダー記事制作の取り組み
  • \ この記事にいいね!しよう /
    シェアする

    • コメントがありません

    この記事の著者
    著者プロファイル

    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

    読者からの体験談をお届けします。

    同じ著者の連載

    新着記事が配信されたら、メールやプッシュ通知でお知らせ!
  • 気になる記事をまとめ読み

    人気連載

    新着連載

    連載完結

    もっと見る

    注目記事を探す

    人気記事ランキング

    アクセスランキング
    コメントランキング

    お得な無料キャンペーン

    エンタメの新着記事

  • PICKUP