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義母「息子に彼女ができたから離婚しなさい!」私「では324万円で」→不倫に浮かれる2人が顔面蒼白になったワケ

深夜3時、私を照らしていたのは冷たいモニターの光だけでした。 義母の「家族だから当然」という言葉に縛られ、私は無償でデザインの仕事を押し付けられてきました。ずっと耐えてきましたが、夫の冷酷な裏切りを知った瞬間、私の中の「物分かりの良い嫁」は静かに消え去ったのです……。

深夜3時――。

 

静まり返ったリビングを照らすのは、青白いパソコンのモニターだけでした。画面に並ぶのは、義母が経営するカフェの新しいメニュー案。

 

本業のグラフィックデザイナーとしての業務を終えた後、私はこの「無償の奉仕」に数えきれないほどの夜を捧げてきたのです……。

 

偽りの理想の家族

義母は、地元で名の知れたカフェのオーナーです。地域新聞に取り上げられたこともあり、その上品な振る舞いは、周囲から羨望の的でした。そのカフェで働く夫もまた、穏やかで妻想いのやさしい性格として知られ、私たちは絵に描いたような幸せな夫婦に見えていたはずです。


デザイナーという私の職業は、義母にとって格好の「無料リソース」でした。店のロゴ、看板、ショップカードに至るまで、すべてを「身内のよしみ」という呪文1つで、私は無償で引き受けてきました。


義母からの依頼はいつも唐突で、その内容は極めて曖昧です。基本はメッセージで「あんな感じ」「もっとおしゃれに」といった抽象的な指示が届き、それに応えて提出しても「なんか違うわねぇ」と一蹴される――修正回数が10回を超えるのは日常茶飯事でした。


私は念のため、これまでの納品データや膨大な修正指示のやり取りを、日付とともにバックアップし続けていました。今思えば、それがいつか、自分を守るための「制作ログ」になると直感していたのかもしれません。

 

週末になれば、本業の疲れを癒す間もなく、カフェの手伝いや急ぎの制作物に追われる日々。それでも、この家庭の平和を守るためならと、自分を納得させていたのです。

 

嫁だからと搾取され続けた日々

そんな生活を続けていたある日、また義母から制作依頼のメッセージが届きました。

 

その内容は、「来月のリニューアルに合わせて、メニュー表全3ページと限定商品のチラシをすべて作れ」というもの。義母が設定した締め切り日までは、実質3日しかありません。本業のほうの進捗を思い出し、息苦しさを感じました。

 

さすがに間に合わない――そう思った私は、勇気を出して、義母に電話をかけました。本業の打ち合わせ時のくせで、録音ボタンを押したのは、不幸中の幸いだったかもしれません。

 

「お義母さん、あと3日ではあまりにも時間が足りません。今回は既存のデザインの差し替えではなく新作が3ページもありますし、本業も立て込んでいて……」


その瞬間、受話器越しの義母の声が、聞いたこともないほど冷たく、尖ったものに変わりました。

 


「あなた、デザイナーでしょう? 嫁なら義母の役に立つのが当然じゃない。まさか断るなんて言わないわよね」


私は、せめて今回からは正式な業務委託として契約を結びたいと申し出ました。すると、義母は怒りを爆発させたのです。


「何様のつもり? 嫁のくせに報酬だなんて、図々しくて鳥肌が立つわ」「だいたい、あなたは地味で華もないんだから、店頭に立たせるわけにもいかない。裏方で黙って働くのが唯一の存在価値じゃないの」

 

あまりの暴言に、私は言葉を失いました。帰宅した夫に義母とのやり取りを伝えたのですが、夫の反応は私の絶望をさらに深めるだけでした。

「母さんも人使いが荒いよな。でもパソコンでポチポチやるだけだろ? サクッと作ってやれよ。母さんに悪気はないんだから」


スマホから目を離さず、夫は鼻で笑いました。味方であるはずの夫が、私の専門技術を「ポチポチやるだけ」と切り捨てた瞬間、私のなかで何かが決壊したのです。

仕組まれた絶望

数日後、私が睡眠時間を削って仕上げたメニュー案を、義母は「やっぱりいらないわ」と一蹴しました。夫の幼なじみの女性が帰省しており、彼女をモデルにしたチラシを別の業者に頼むことにしたというのです。


「彼女、東京の広告業界で広報をバリバリやってたプロなんですって。お店のセルフブランディングも兼ねて、モデルも引き受けてくれるのよ。あなたみたいな『ただの作業員』とは視点が違うわ」

 

義母の依頼は、ただの嫌がらせにすぎなかったのです。私を支配下に置いていることを確認したかっただけなのでしょう。

 

夫が私に黙って別の女性と会っていた事実、そして義母の露骨な比較。私はショックでしばらくその場に立ち尽くしました。

 

 

 

さらにその数カ月後――。

 

義母から呼び出され、スマホの画面を見せられた私。そこには夫と例の幼なじみの女性が親密にしている写真でした。

 

「息子と彼女、付き合うことになったの。2人で手を繋いで歩いているところを偶然見ちゃって、思わず撮影したのよ」「あんなに素敵な子が嫁に来てくれるなんて、ようやく私の夢がかなうわ!」

 

「そんな……夫が浮気なんて……」と言った私に、「証拠ならちゃんとあるわよ? 息子だって、彼女と付き合ってるって認めたんだから!」と再びスマホの画面を見せてきた義母。

 

そこには、夫が幼なじみとの不実な関係を認め、私との別れを軽薄に約束するメッセージが並んでいました。

 

これまでの「無償の奉仕」は何だったのか。体調を崩してまで守ろうとした家庭は、最初から存在しなかった。息子の不貞を恥じるどころか、自慢げに語る義母の姿に、視界がぐらりと歪み、胃の底からせり上がるような吐き気を覚えました。

 

「あんたみたいな使えない嫁が消えて、本当にラッキーだわ!」

「早く離婚して出ていきなさい!」

 

しかし、義母の金切り声が響いた瞬間、頭の片隅で、先日相談した弁護士の声が冷静にリフレインしたのです。

 

『不当な労働搾取だけでも戦えますが、他にも隠し事などがあれば、一気にあなたの望む全額清算が叶うかもしれません』 『隠し事、ですか?』 『――例えば不貞や、隠れた借金などの金銭トラブルなどです。もしそういった証拠を掴んだら、すべて共有してください。それが最大の武器になります』

 

その言葉が、バラバラだったパズルのピースを一つに繋げました。

 

目の前のスマホに映る不倫の証拠、そして、夫が時折見せていた金回りの不自然な焦り……。悲しみは一瞬で霧散し、私の中で何かが冷徹に切り替わりました。これこそが、私が待ち望んでいた「清算」のための最強のカードだったのです。

 

「ぜひ! 離婚しましょう」

 

「え?」と一瞬驚いた義母でしたが、すぐに「そうよ! できるだけ早くね!」と勝ち誇ったように笑いました。私は自分の鼓動が驚くほど静かになっていくのを感じていました。この人たちは今、自らの手で破滅への招待状を私に差し出したのだと。

 

 

 

私は静かに、用意していた厚い封筒をテーブルに置きました。実は、数カ月前から体調を崩したのを機に、私は弁護士に相談を始めていたのです。


「わかりました。離婚します。ですが、『清算』はしてもらいます」

 

私は、数カ月かけて整理した「制作ログ」と、一般的なデザイン相場、修正コストを算出した請求概算表を突きつけました。


「まず、これまで無償で制作してきたすべてのデザイン費および、著作権の利用許諾対価を請求します。ロゴ、メニュー表、看板、これまで5年間の全実績分です。総額で324万円になります

 

私が突きつけた概算表を前に、義母は絶句していました。

 

「これまでは『家族の助け合い』という名目だったから無償だったのであって、その前提を自ら壊した以上、すべて仕事としてきっちり清算させてもらいます。 後ほど、正式な内容証明を送付します」

 

「は? 何言ってるのよ、今までタダだったじゃない!」と叫ぶ義母を無視し、私はその場で夫を呼び出しました。店が落ち着いた時間帯だったこともあり、やってきた夫は、義母の横で困惑した顔をしています。私は、逃げ場をなくした2人に、もう1つの事実を突きつけました。

 

「以前、素材撮影の関係でバックヤードのPCを触らせてもらったときに、何回かちらっと監視カメラの映像を見ちゃったんだけど……あなた、日常的にレジから現金を抜いてなかった?」

 

夫は「な、何を馬鹿なことを言ってるんだよ!」と言いましたが、その顔は真っ青でした。

 

ときどき「レジの金額が合わないのよね……」とぼやいていた義母も、息子のその表情を見て悟ったのでしょう。義母は愛する息子が自分の店から金を盗んでいたという事実に、膝から崩れ落ちました。

 

さらに、私は追い打ちをかけました。

 

「お2人が熱を上げている幼なじみの彼女ですが……。広告業界の広報とおっしゃる割に、業界用語の使い方も怪しいので、少し確認させていただきました。彼女が『自分が手掛けた』と自慢していたプロジェクトの公式スタッフクレジット(制作リスト)をいくつか当たりましたが、彼女の名前はどこにもありません。

 

不審に思って、その会社に勤める知人のクリエイターに尋ねてみたところ、実際は広報ではなく、短期の派遣事務をしていただけだそうですね。デザインにも広報戦略にも携わっていない方の『ブランディング案』なんて、プロの私から見れば穴だらけです。本当に、そんな方を信じて私を追い出すんですか?」

 

私の言葉に、義母は糸が切れたように膝から崩れ落ちました。信じていた息子の裏切りと、自慢の「新しい嫁候補」の嘘。すべてが崩壊していくのを前に、義母はすがるような目で私を見上げました。

 

「待って、ねえ待ってちょうだい……。今の話は全部忘れるから。請求も、着服のことも、なかったことにしましょう? ね? 私たち家族じゃないの……!」

 

「家族」という言葉を都合のいい免罪符だと思っているその姿に、私はただ、静かな嫌悪感だけを覚えました。

 

その後――。

 

 

半年かけて、離婚手続きは完了しました。調停までもつれましたが、不貞の証拠と着服の事実、そしてこれまでの労働搾取の記録が決定打となり、夫からは慰謝料と解決金を分割で支払わせる合意を取り付けました。支払いのために夫は複数のローンを組み、義母も店の一部を売却せざるを得なかったと聞いています。


風の噂によれば、義母のカフェは常連客から見放され、閑古鳥が鳴いているそうです。狭い地域社会において「嫁を追い出して浮気相手を囲った」という悪評は致命的でした。再婚したという夫と幼なじみの生活も、見栄と嘘にまみれた妻の浪費によって、すでに破綻寸前だといいます。

 

 

今回の経験を通じて学んだのは、献身と自己犠牲は紙一重であるということです。「家族だから」「嫁だから」という言葉を言い訳に、自分を安売りしてしまったことが、結果として相手の増長を招いていました。自分の持つ技術や時間は、自分を大切にしない人のために使うべきではないと、つくづく感じています。


現在私は、慰謝料と解決金を元手に、自身のデザイン事務所を設立しました。もう誰かのために自分を削る必要はありません。仕事の対価を正当に受け取り、自分の価値を自分で認める――そんな当たり前の日常が、これほどまでに清々しいものだとは思いませんでした。

 

二度と、他人に自分の価値を決めさせない。そう誓いながら、今日も私は、私だけの新しいデザインに向き合っています。

 

 

【取材時期:2025年8月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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