そもそも「揚げ油は育つ」どういう意味?【再利用は何回まで?】

新品の油より、数回使った油のほうが食材に色がつきやすい・風味が増すと言われています。
実際、唐揚げを揚げた後の油で揚げたポテトは、唐揚げの風味があって、いつもとは違ったおいしさがあります。
例えると、新品の靴よりも、少し履いて足に馴染んできた靴のほうが歩きやすい、あの感覚。
"ちょっと使った油"は悪いわけではなく、むしろ揚げ物のクオリティを上げてくれる場合もある、ということです。
調理師が「おいしく育った油」と判断するライン

おいしく育った油の基準は、下記の3つです。
・色が薄い琥珀色〜薄いきつね色である
・においに“焦げ臭さ”がない
・温度が安定し、食材を入れた時の泡が細かく勢いがある
この状態なら「お、今日は油の機嫌がいいな」といった感じ。
油の風味も悪くなく、揚げたものによっては、コクも増してくるタイミングです。
交換するタイミングに、何回揚げたかは関係ない

実はプロほど油の交換を「回数」で判断していません。
なぜなら、揚げる食材によって油の消耗度が大きく変わるからです。
たとえば、
・コロッケやトンカツなどのパン粉が多いもの → 油が一気に劣化しやすい
・フライドポテト → 比較的キレイに保てる
・冷凍の食材 → 意外と油が傷みにくい
そのため、「回数」よりも「揚げた内容」と「油の状態」を見て判断する。
これがプロの流儀です。
安全面・健康面から見ても“使いすぎ油”はアウト
くたびれた油を使い続けると、次のようなリスクが高まります。
・発煙しやすくなり、火事につながる危険性が高まる
・温度が上がりにくくなり、食材が油を吸ってギトギトに仕上がりやすくなる
・酸化が進み、体への負担が大きくなる
味の問題だけでなく、安全面や健康面を考えても、限界を感じたら無理をせず、油は交換してしまいましょう。
再利用は何回まで?揚げ油の交換目安と「もう限界」のサイン

油が「私の屍を越えていけ(もう変えなさい)」と言ってくる時のサインは、下記の3つ。
・色が濃くなってくる
・焦げ臭い、酸化している
・泡がぶくぶくしてくる
それぞれ解説していきます。
限界サイン①色が茶色くなってくる
油の色が濃い茶色になってきたら、もう限界のサインです。
これは見た目でも判断しやすく、気づきやすいポイントといえます。
この状態の油で揚げると、
・表面だけ一気に色がついてしまう
・中まで火が入る前に焦げやすくなる
など、仕上がりにも悪影響が出てきます。
油が茶色くなってきたら、それ以上は使わず、早めに交換するのがおすすめです。
限界サイン②焦げ臭い、酸化している
続いて、香りの変化です。
油から焦げ臭さや、嫌なにおいが漂い始めたら、限界が近づいているサイン。
この状態では、素材本来の風味を損ねてしまいます。
実際、外食で揚げ物を食べた時に「これは、油を替えていないな」と感じることがあります。
それくらい、油のにおいは味にダイレクトに影響します。
香りに違和感を覚えたら、交換のタイミングです。
限界サイン③泡がぶくぶくしてくる

これも、見た目で判断しやすい限界のサインです。
「油に洗剤でも入れたか?」と思うくらい、泡立つ状態は要注意。
もう限界を超えているので、そうなる一歩手前くらいに交換するのがおすすめ。
「泡、ちょっと大きくなってきたかも?」と思ったら、もう替えどき。
揚げ油の「限界サイン」見逃さないで!
これらのうち、ひとつでも当てはまれば、交換タイミングです。
せっかくの揚げ物がおいしくなくなる可能性が高くなるのと、シンプルに身体にもよろしくないので、できれば"限界サイン"を感じる前に変えられるとベストですよね。
揚げ油の再利用は何回まで?→回数じゃなく状態で判断して!

今回の記事では、油を捨てる時の"プロの見極めライン"や、よくある「揚げ油の再利用は何回まで?」という疑問について解説しました。
「油が育つ」は本当。しかし、意外にもその期間は儚いものがあります。
人間と同じで、油断すると一瞬でおっさんになります(笑)。
調理師は、常に
・色
・におい
・泡
をチェックしながら、交換の時期を探っています。
家庭では、プロほど厳しくする意味はありませんが、健康のためにも、早め早めの交換が吉。
おいしさと安全のラインを守れば、揚げ物はもっとおいしくなります。
ぜひ、油の交換時期を見直してみてくださいね!
※編集部注:一般に油の使用回数は3~4回が目安といわれています。今回の記事でご紹介した状態とともに、ご参考にしてください。