「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回はヘルパンギーナに罹った娘さんを持つママからのご相談です。
Q.ヘルパンギーナに罹り、夜泣きがひどくなりました
生後8カ月の娘がいます。日曜日に39度の熱があり、翌日には平熱まで下がったのですが病院に行ったらヘルパンギーナと診断されました。
熱が下がってからは離乳食をほとんど食べない以外は日中機嫌よく過ごしていました。ただこの2日間、夜泣きが大変ひどくなりました。普段は夜中目が覚めても授乳したらすぐに寝てくれていたのが、授乳しても寝ずに20〜30分間ずっと泣いています(授乳→寝ずに泣く→トントンしたり抱っこしてユラユラする→泣き止まずまた授乳→ようやく寝る)。本人が一番つらいのはわかりますが、流石にこれが連日続くと眠いです。
これはヘルパンギーナで喉が痛いせいなのか、たまたまタイミングが重なっただけなのか疑問です。また、ヘルパンギーナで潰瘍がひどいみたいですが何日くらいでおさまり、通常通りの離乳食に戻れるものなのでしょうか?
また、今朝、娘のおむつを見たらおしっこがまったく出ていませんでした(12時間くらい替えていません)。授乳や麦茶はこまめにあげていたつもりでしたが、水分が足りていなかったのでしょうか?
宮川めぐみ助産師からの回答
娘さんが高熱を出してヘルパンギーナと診断をされていたのですね。
その後おしっこは出ましたか? おしっこの量が少なかったり、色が濃いようでしたら、飲めている量が少ないのだと思います。
夜中に泣いていることが続いて、飲んでいる間は落ち着くということを繰り返していたのですね。お熱が出ていたのと体のつらさもあってのことかと思いますよ。喉の潰瘍の痛みが強いようでしたら、なかなか思うように飲めなかったりもすると思います。飲めていなくて、思うように水分を摂ることができない(先ほどのおしっこも出ないなどあるようでしたら)、受診をしていただくといいと思います。
ヘルパンギーナは、だいたい5日ほど経つと喉の痛みも軽減して食べられるようになると言われていますよ。今は冷めたおじや、いろいろと混ぜ込んだスープをミキサーにかけて冷ましたものもいいと思います。喉越しのいいものをあげてみてくださいね。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
ヘルパンギーナとは
プール熱(咽頭結膜熱)、手足口病と並ぶ、夏風邪の代表となる感染症で、毎年5月ごろから増加し始め、7月ごろにかけてピークとなり、9~10月にかけてほとんど見られなくなるという流行時期の特徴があります。
5歳以下の乳幼児が患者数の9割を占めているため、保育所や幼稚園で流行しやすい病気と言えます。特に1歳代が多く、年齢が上がるとともに患者数は減っていきます。0歳でかかる割合は5歳代とほぼ同じくらいとされています。
ヘルパンギーナの治療法と予防方法
ヘルパンギーナのウイルスに直接効く薬はないため、対症療法となりますが、基本的には自然によくなります。
対症方法のポイントとしては口の中の痛みによって水分摂取が難しい場合があるので、脱水を起こさせないことです。そのため、医師の指示のもと、乳幼児用の経口補水液など、飲みやすく、吸収の早い飲み物をこまめに与えるようにしましょう。水分を嫌がる場合は、氷にしたり、水分を多く含むゼリーなどを与えても良いです。また、部屋の温度が高いと、発汗によって脱水が促進されてしまうため、室温にも注意しましょう。
ヘルパンギーナの予防方法としては、手洗い・うがいをしっかりすることと、免疫力を落とさないことです。ヘルパンギーナの感染経路は、飛沫感染・経口感染・接触感染と、集団生活をおこなう場所で感染してしまいます。そのため、帰宅後の手洗い・うがいをしっかりおこない、栄養のある食事を摂り、早寝早起きの生活習慣を続けることが、ヘルパンギーナに限らず感染症の予防に繋がります。
また、ヘルパンギーナは症状が治まった後も長期にわたって便にウイルスが排泄されることがあるため、おむつ替えやトイレの後には手洗いをしっかりおこないましょう。
※参考:基礎知識(ベビー)「赤ちゃんや子どもがかかるヘルパンギーナとは?症状や原因、治療法について」【監修:医師 松井 潔 先生 小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長】
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