浮き彫りになった価値観の不一致
私たちは入籍後、身の丈に合った式場を選び、結婚式の準備を進めていました。派手さよりも、無理なく2人らしい式にできればいい――そんなつもりで決めた場所でした。
ただ、A子は以前から人からどう見られるかを気にするところがありました。SNS映えする店を選びたがったり、私の服装にも「もっと垢抜けたほうがいい」と口を出したりすることもあったのです。
そんなある日、A子が高校時代の友人の結婚式から帰ってくるなり、こう言いました。
「やっぱり式場、変えるから」
突然のことに驚き、理由を尋ねると、「今日の式、すごく豪華だったの」「うちの式、このままだと完全に負ける」と真剣な表情で言うのです。
私は思わず、「結婚式って、誰かと勝ち負けを比べるものなの?」と聞き返しました。するとA子は不機嫌そうに、「あなたにはわからないよ」「女同士ってそういうものだから」と言い切りました。
エスカレートしていく要求
その後、私たちは改めて式場を見直すことになりました。
ようやく候補が決まったかと思えば、今度は料理のランクアップ、演出の追加、ドレス変更、お色直し回数の増加など、A子の希望は次々と膨らんでいきました。
「せっかくなら、みんなにすごいって思われたい」
その言葉を聞いたとき、私は少し不安になりました。
さらにA子からは、毎日のように
「式までにもっと痩せて」
「美容整形とかも流行ってるよ! クリニックに行くだけ行ってみたら?」
と、私の外見について過剰な要求をしてくるようになりました。そして、冗談交じりではありましたが、「あー、もっとイケメンの旦那だったらな~」と言われたとき、私は笑って受け流せませんでした。
決定的だったひと言
ある日、私は真剣に話し合おうとしました。
「僕は、2人が幸せならそれでいいと思ってる」
「誰かにすごいと思われるための式じゃなくていいんじゃないかな」
するとA子は、あきれたようにこう返しました。
「だからあなたは出世しないんだよ。そういう向上心のなさ、ほんと無理」
さらに、「私、友だちの中で負け組になりたくないの」と言い放ったのです。
その瞬間、私ははっきり気付きました。A子にとって私は、人生を共に歩む相手ではなく、「見栄えのいい結婚生活を完成させるためのパーツ」だったのかもしれないと。
別れを選んでわかったこと
その後、A子は「言いすぎた」と謝ってきました。友人の結婚式を見て焦ってしまったこと、周囲と比べて不安になっていたことも打ち明けてくれました。けれど私は、結婚生活でつまずくたびに、他人との比較や世間体が優先される未来が見えてしまったのです。
最終的に、私たちは話し合いの末、離婚することになりました。つらい決断ではありましたが、結婚してから気付けてよかったこともあります。
本当に大切なのは、誰かにうらやましがられる相手と暮らすことではなく、ありのままの自分を尊重し合える相手と穏やかに生きること。あのとき別れを選んだからこそ、私はその当たり前の大切さに気付くことができたのです。
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結婚式は人生の節目ですが、周囲への見栄や比較が主役になってしまうと、本来の意味を見失ってしまうこともありますよね。今回のように、傷つく出来事があったとしても、自分にとって本当に大切な価値観に気付けたことは、今後の人生にとって大きな財産になったのではないでしょうか。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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