介護費用への疑い
母は高齢になってから通院の回数が増え、介護用品も必要になりました。私は母の家の近くに住んでいたため、病院への付き添いや薬の受け取り、紙おむつや日用品の購入などを引き受けるようになりました。
遠方に住む兄は、仕事も家庭もあり、頻繁に帰ってくることはできませんでした。最初のうちは「任せてしまって悪いね」と言ってくれていたのですが、母の貯金から支払う金額が増えていくにつれ、気になるようになったようです。
ある日、電話で兄から「最近、母さんのお金を使い過ぎていないか」と言われました。その言葉を聞いた瞬間、私は頭が真っ白になりました。必要なものを買い、通院に付き添い、時には立て替えることもあったのに、まるで私が勝手にお金を使っているように思われた気がしたのです。
領収書をすべて保管
実は私は、念のために母に関する支出をノートに記録していました。病院へ行った日、タクシー代、薬代、介護用品の購入日、スーパーで購入した日用品など、細かい内容もできるだけ残すようにしていたのです。
最初から誰かに疑われると思っていたわけではありません。ただ、介護にかかるお金は細かく積み重なるため、あとで自分でもわからなくならないようにしておこうと思っていました。領収書も封筒に月ごとに分けて保管していました。
兄に疑われたことは悔しく、すぐには冷静になれませんでした。それでも、感情的に言い返しても解決しないと思い、ノートと領収書を見直し、支出の一覧を作りました。見返してみると、母のために必要だった出費だけでなく、私が立て替えたままになっていた分も少なくないことがわかりました。
家族会議で理解される
後日、兄が帰省したタイミングで家族会議を開きました。私はノートと領収書、まとめた一覧表を見せながら、一つずつ説明しました。病院に行くための交通費、介護用品、食事の補助に必要なものなど、いずれも母の生活に欠かせない支出でした。
最初は厳しい表情をしていた兄も、記録を見ていくうちに黙り込みました。そして、私が母の貯金だけでなく、自分のお金で立て替えていた分があることを知ると、「そこまでしてくれていたとは思わなかった」と言いました。
その後、兄は「疑うような言い方をして悪かった」と謝ってくれました。そして、今後は母の費用を私ひとりが管理するのではなく、兄弟で定期的に確認し、必要に応じて分担することになりました。私もひとりで抱え込まなくてよくなり、気持ちが少し軽くなりました。
まとめ
家族であっても、お金のことを曖昧にしておくと、思わぬ誤解が生まれるのだと痛感しました。介護は気持ちだけでなく、時間もお金もかかります。だからこそ、領収書や通院日、立て替えた金額などを記録しておくことは、自分を守るだけでなく、家族との関係を守るためにも大切なのだと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:角田 晃/40代男性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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