こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんが成長するために必要な母乳や育児用ミルク。たくさん飲んでほしいけど、赤ちゃんが飲んでくれないときがあります。赤ちゃんが飲んでくれない理由はさまざま。今回は、そのチェックポイントとママができる対応を紹介します。
足りているかを確かめるチェックポイント
「こんな少ししか飲んでいなくて大丈夫かしら?」
ママにとって一番気になることは母乳や育児用ミルクが足りているかどうかだと思います。新米ママの場合特に、足りているのか足りていないのかを判断するのは難しいと思います。気になるときは、以下を参考にしてみましょう。
・体重の増え方が悪い
・授乳の間隔が1~2時間
・おっぱいをいつまでもくわえている
・おしっこやうんちの回数が少ない
・不機嫌
新生児の場合は、生理的体重減少を考慮して、退院したときからどれくらい体重が増えているかをチェックしましょう。心配な場合は、授乳の時間やうんちおしっこの回数などをメモしておき、助産師、医師などに相談します。体重増加はどうか、おっぱいを正しい吸い方をしているかなどからチェックしてもらいましょう。
すぐ寝てしまうときはどうすればいい?
低月齢の時期によくある姿です。最初は勢いよくゴクゴク飲んでいるのに、すぐにウトウトと寝始めてしまいます。低月齢のときは、母乳や育児用ミルクを飲むことに体力が必要です。まだまだ体が小さい赤ちゃんですので、疲れて途中で寝てしまうんですね。
ほっぺをツンツンしても起きない。ママとしては、一度にたくさん飲んでから寝てほしいですよね。でも、寝てしまったときに、無理に起こすのはなかなか難しいこと。しばらく寝かせ、起きたらまた飲ませます。月齢が上がるごとに、体力がつき一度に飲めるようになってきます。
遊び飲みをするときはどうすればいい?
月齢が上がり、3カ月ごろになると徐々に遊び飲みを始めることがあります。おなかが少し満足し始めると乳首を外して周りをキョロキョロ見たり、ニヤリと笑ったり、「う~」などお話を始めたり。飲むのはやめているのに乳首を加えたままだったり。
このころの赤ちゃんは、大脳が発達してお腹がいっぱいになると自分で飲まなくなるのです。つまり、自分の適量を飲めるようになるということ。遊び飲みや飲みムラが出てくるように思いますが、赤ちゃんの発達ととらえ、何度か乳首をお口に入れて飲まなければ、そこで終了して遊んであげましょう。
また、育児用ミルクの場合、温度に厳しい赤ちゃんは少し冷めてしまうと飲まなくなることも。そんな場合は、再度ミルクを温めなおして飲ませてみましょう。
哺乳瓶から飲んでくれないときはどうすればいい?
赤ちゃんによっては、哺乳瓶を嫌がって飲まないことがあります。母乳が足りずに育児用ミルクを足す場合は、栄養が足りないのではないか? 4月から保育園を控えている場合は、保育園で大丈夫か? と心配になります。
哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんの場合、私の保育園では以下のようなことを家庭と一緒にチャレンジしています。
・お気に入りの乳首を探す
メーカーにより乳首が違いますので、より母乳に近いものを選んでみます。
・育児用ミルクのメーカーを変えてみる
育児用ミルクはメーカーにより味が違います。試供品などもらっておいて、各メーカー試してみるのもいいですね。
・温かさを確認する
腕の内側にミルクを垂らして温度を確認しましょう。40度前後の、やや熱いくらいが適温です。赤ちゃんによって微妙に好みが違うので、あなたの赤ちゃんの好きな温度を探してみましょう。
・搾乳した母乳で練習する
普段飲みなれた味のママの母乳を搾乳し哺乳瓶で飲んでみることからスタートしてみましょう。
赤ちゃんの食欲には個人差があります。成長曲線に沿って体重が増えていて、おしっこやうんちがよく出ている、機嫌が良いなどの場合は基本的に大丈夫ととらえましょう。