こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんは各月齢それぞれ別の理由で「寝てくれない」という悩みがあります。あまりにグズグズしたり泣いたりが続くとママのストレスにもなりかねません。今回は各月齢での「寝てくれない」というお悩みについての対策をお話しします。
新生児~生後2カ月ごろ「チョコチョコしか寝ない」
新生児~生後2カ月ごろによくあるのが「チョコチョコしか寝ない」というもの。この時期の赤ちゃんはまだ昼間と夜の区別ができていないので、夜中でも構わずチョコチョコ起きます。1回に飲むおっぱいの量が少なく間隔も短い、よくおしっこもうんちも出るのでおむつ替えも頻繁です。
そんななかでの睡眠ですので、長い時間は寝てくれません。授乳中に寝て、布団に寝かせようとすると起きてしまうこともよくあります。また、手足がビクッと動いて目が覚めることがあります。
このようなときは、おくるみなどに包んで、なるべく子宮にいたときと近い姿勢にしてあげることで落ち着くことがあります。赤ちゃんがチョコチョコしか寝ないと、ママは十分に寝ることができません。赤ちゃんが寝ている時間はママもなるべく寝るようにしましょう。
生後3~5カ月ごろ「昼間によく寝て夜に寝ない」
昼間と夜の区別が徐々につき始める時期ですが、夜におめめがパッチリになり「寝てくれない」というのはよくある相談です。そうなる原因としては、昼間によく寝てしまった、夕方に寝てしまった、パパが遅くに帰宅するなどがあります。
昼間と夜の生活リズムが逆転してしまった場合は、赤ちゃんに寝てほしい時間になったら大人が赤ちゃんの生活リズムになるべく合わせることが大切です。「夜は21時に布団に入る」など時間を決めてもいいでしょう。昼寝の時間もなるべく毎日同じ時間帯にして、よく寝るからといって寝かせすぎないことも大切です。遅くとも16時には起こしましょう。
また、夜寝る部屋の雰囲気も考えてみましょう。赤ちゃんが寝る時間になったら、TVやスマホはOFF。部屋の電気を消します。親も一緒に寝ると、赤ちゃんも安心して寝ることがよくあります。
生後6~11カ月ごろ「夜泣きする」
夜中に急に泣き出すのが夜泣きです。夜泣きはなぜ起きるのか? 実は、その理由はあまりわかっていません。抱っこして、おっぱいを飲ませて、おむつを替えて……赤ちゃんが泣く理由で考えられることをすべて試したのに、なかなか寝てくれないとママとパパは悩んでしまいます。
このとき大切なことは、泣き止まないことに対して不安にならず、頑張りすぎないことです。別の部屋に行って気分を変えたり、夜のドライブに行くなどリフレッシュしてみることで寝かしつけるパパやママも多いです。私の場合は、ある程度しっかり泣かせてから授乳して寝かしつけていました。どんな方法でいつ夜泣きが落ち着くかは、その子によって違うので、できる範囲で試してみましょう。
1歳以降「昼寝しない、夕寝する、夜寝ない」
1歳過ぎると、だんだん体力がついてくるので昼寝をしなくなることもあります。とはいえ、まだまだ小さい子どもです。昼寝をしないと夕方まで体力が持たなくなります。なので、昼寝をしないと夕方に寝てしまうこともあります。
子どもが自ら昼寝をすることはなかなか難しいので、大人が昼寝の寝かしつけをします。スムーズに昼寝をしてもらうためにも、午前中に外遊びなどで十分に体を動かすことや、ごはんをしっかり食べることもポイントになります。残った家事が気になるところですが、ママも休憩するつもりで、思い切って一緒にゴロンと寝転んでみると赤ちゃんも安心して寝てくれます。
お出かけや旅行で生活リズムが崩れることがありますし、生活リズムを毎日同じようにしていても、赤ちゃんの発達の過程でリズムが崩れることもあります。赤ちゃんが寝なくて困ったときも、毎朝一緒の時間に起こすとリズムが戻りやすいので意識してみましょう。
イラスト/マメ美