「栄養がない」は言いすぎです【洗いごぼうVS土付きごぼう】

結論からお伝えすると、「洗いごぼうは栄養がない」は言いすぎです。
洗ってあるからといって、ごぼうに含まれる栄養成分がすべて失われるわけではありません。
文部科学省の食品成分データベースによると、ごぼうの根(生)には、可食部100gあたり5.7gの食物繊維が含まれています。
ただし、この数値は洗いごぼうと土付きごぼうを比較したものではないため、両者の栄養価が同じかどうかまでは判断できません。
一方で、栄養価が同じかどうかとは別に、香りや保存性には違いがあります。
同じ鮮度で同じ品種なら、私は土付きごぼうをおすすめします。
理由は、香りや鮮度を保ちやすいとされているからです。
差が出るのは栄養より「香り」と「持ち」
ごぼうの香りや風味は、皮の部分にあります。
洗う工程で皮の表面が少し削れたり、水にぬれたりすると、その香りは抜けやすくなります。
反対に土付きは、土が乾燥から守ってくれるので、水分と香りが残りやすい状態で手元に届きます。
保存の目安も同じではありません。
農畜産業振興機構の野菜の資料では、土付きのごぼうは新聞紙に包んで冷暗所に置けば、傷がなければ2週間程度の保存が可能とされています。
一方で洗いごぼうや新ごぼうは、ラップに包んで冷蔵庫の野菜室で保存し、2〜3日で使い切るよう案内されています。
つまり洗いごぼうは「栄養がない」のではなく、「土付きより短期間で使い切るのがおすすめ」と考えるとよいでしょう。
土付きは洗わずに保存する

土付きを買ったら、保存前に洗わないのがいちばん大事です。
土を落としてしまうと、せっかくの持ちのよさがなくなります。
土付きごぼうを長持ちさせる保存の手順を紹介します。
- 土が付いたまま、乾いた新聞紙かポリ袋で包む
- 涼しい時季は、日の当たらない冷暗所に、できれば立てて置く
- 室内が暖かい時季は、2の代わりに野菜室へ入れる
- 必要な分だけ、使う直前に洗う
皮は厚くむかずに、たわしや丸めたアルミホイルで表面の土をこそげ落とす程度にすると、香りが残りやすくなります。
洗いごぼうは「今日明日」で使う

洗いごぼうは、土を落とす時間がいらないので、帰宅してすぐきんぴらや煮物に取りかかれます。
洗いごぼうを買ったあとの扱い方を紹介します。
- 買ったらラップかポリ袋で包み、乾燥を防いで野菜室へ入れる
- 2〜3日を目安に使い切る
- 水にさらす時間は5分ほどにとどめる
- 使い切れないときは、ささがきや乱切りにして生のまま冷凍用保存袋へ入れて冷凍する
長時間水にさらすと、香りやうま味が失われやすく、ポリフェノールも水に溶け出します。
変色を抑えたいときは、短時間だけ水や酢水にさらすのがおすすめです。
迷ったら「使うまでの日数」で選ぶ【ごぼうの栄養と選び方】

洗ってあっても、ごぼうの中身の成分が消えるわけではありません。
ただ、香りと鮮度の持ちでは土付きのほうが有利なので、同じ鮮度・同じ品種なら私は土付きを選びます。
買い分けの基準は、使うまでの日数です。
数日あとに使うなら土付きを洗わずに保存し、今日明日で使うなら洗いごぼうで手間を省く。
どちらを選んでも、早めに使い切れば十分おいしく仕上がりますよ。