夜泣きには抱っこもトントンも要りません!【3児ママ小児科医のラクになる育児】

2020/03/30 14:25
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東京衛生病院小児科の小児科医、私生活では7歳5歳4歳の子育て中という3児のママ小児科医保田典子先生のコラム。今回は赤ちゃんの夜泣き対応方法について教えてもらいます。なんと抱っこもトントンも不要なんだそう!その理由とは?
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育児の悩み

 

こんにちは、小児科医の保田典子です。私生活では7歳、5歳、4歳の子育て中です。生後2カ月くらいになると、睡眠のリズムもついてきて、少し体がラクになる……と思いきや、今度は夜泣きで全然ラクにならない!ということ、よくあると思います。

 

夜泣きすると抱っこやトントンをする方も多いと思いますが、実はこれ、要らないんです。その理由をお話したいと思います。

 

ママからよくある相談「夜泣きがつらい」

「新生児期が過ぎて、夜寝るようになったと思っていたら生後3-4カ月、6-7カ月、9カ月くらいにまた夜グズグズと泣くようになってきた」
「夜間、頻繁に起きるのでつらい」というご相談が、ちょこちょことあります。


私も特に第1子の時は、夜泣きというか寝かしつけの段階からすごく苦労しました。
第3子の時には、「寝かしつけや夜泣きで起こされていては体がもたない!」と、ネントレ(ネンネトレーニング)をすることを決め、生後6週からネントレを始めました。

 

その甲斐あって、生後8週目のころから、20時~6時までぐっすり寝る子になってくれました。私は第3子の産後の肥立ちが悪く、体がすごくつらかったのですが、子どもが寝てくれたおかげでなんとか仕事と育児を続けることができました。

 

どうして夜泣きするの?原因は?

夜泣きがおきやすい時期は「メンタルリープ 」とも言って、赤ちゃんの精神や体がよく発達する時期が多いです。それ以外の時期でも夜泣きは起きることがあります。



赤ちゃんはそもそも大人よりも睡眠が浅いんです。ただ、睡眠のパターンは大人と似ていて、眠りが浅い「REM(レム)睡眠」と、眠りが深い「non-REM(ノンレム)睡眠」とがあります。

 

大人はREM睡眠の時も起きずに朝まで寝続けることができるのですが、その時に起きてしまう子がいます。夜泣きはこれが一番多い原因です。

 

夜泣きをなくすにはどうすればいい?

つまり、夜泣きを改善するためには「途中で起きてしまうことをいかになくすか」が大切になります。


なので、夜泣きの時にあやしたり、抱っこしたり、おっぱいやミルクをあげちゃうと、赤ちゃんをますます覚醒させる方向に持っていってしまうので、逆効果です。

ネントレは、「赤ちゃんがひとりで、中途覚醒からもう一度寝付くことを覚えるか」がキモとなります。


 

「ネントレ」ってかわいそう?

ネントレは基本的に、赤ちゃんが起きてしまった時に抱っこしたりせず、様子を見ます。様子を見る、といってもはたから見ると放置してしまっているように見えます。

 

よく、外来でも「ネントレって赤ちゃんが傷ついたりしませんか?」という質問がありますが、今まで出ている論文では、ネントレが赤ちゃんに愛着障害をもたらしたり、赤ちゃんが精神的に不安定になることはないと言われています。ちなみに、赤ちゃんをただずっと放置するのではなく、本当に赤ちゃんの「様子を見ます」。

 

まず、やっぱりお腹が空いていそうで飲まないと寝ないな、と判断したらおっぱいやミルクをあげます。具合が悪いのかな、と判断したら熱を測ったりなど評価をします。

 

この「様子を見る」という行為が、言葉をしゃべれない赤ちゃんの思っていること、体調などを判断する力がつくことになったな、と感じています。この判断力は、昼間の育児にも活かすことができましたよ。

 

ネントレの開始時期

ネントレの開始時期は、赤ちゃんが昼と夜の区別がついてくる生後2カ月くらいからがおすすめですが、まだ生後2カ月だと夜にお腹が減ってしまう子もいるので、本当に「様子をみながら」寝る時間を長くしていくのが大切だと思います。生後半年超えていたら、基本的に一晩中寝て大丈夫ですよ。(起こしてまで授乳しなくてOKです)

 

「夜寝られること」の大切さ

「ネントレは全員しましょう」とは思っていませんが、夜はゆっくり眠れるようになった方がいいと考えています。睡眠は、疲労をとる最も効果的な方法です。親も、子どもも、ぐっすり眠れることで昼間の疲れを回復させることができます。

 

私が育児の中で大切にしていたことのひとつは睡眠です。子どもが幼稚園に入る頃になったら、いちばん厳しくしていたことが「早く寝よう」でした。家族の睡眠を快適にして、体力をつけたいものですね。

 

夜に眠れないというのは、心身ともにとてもつらいもの。夜泣きで悩んでいる方は、小児科医に相談して解決することもありますので、予防接種や健診の時など、一度相談してみるのもいいと思います。夜泣きの対策をしっかりして、親も子もぐっすり眠り、楽しい子育てライフになるといいですね。

 

著者

医師 保田典子 先生

小児科 | 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師


医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師。株式会社メドイース 代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。


経歴

2003年 筑波大学医学専門学群卒業
大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医
国立国際医療センター小児科臨床研修指導医
東京女子医科大学大学院
2014年より東京衛生病院勤務
2019年株式会社メドイース創業

 

■専門領域
小児科専門医
子どもの心相談医

 

■所属学会
日本小児科学会
日本小児循環器学会
日本小児科医会
日本周産期新生児学



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